何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記」感想 こんなヒーローの描きかたもありだと思う

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どうもきいつです


特撮映画「セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記」観ました

仮面ライダーとスーパー戦隊
2大特撮シリーズのヒーローたちが作品の垣根を越えて共闘する劇場版
現在放送中の「仮面ライダーセイバー」と「機界戦隊ゼンカイジャー」を中心にヒーローたちの戦いが描かれます

監督は両シリーズに携わってきた田崎竜太
脚本も同じく両シリーズを多く手掛けてきた毛利亘宏が務めています

 

あらすじ
仮面ライダーセイバー神山飛羽真は仲間とともに「機界戦隊ゼンカイジャー」の世界へ
ゼンカイザー五色田介人は仲間とともに「仮面ライダーセイバー」の世界に迷い込んでしまう
2人は事件の鍵を握る謎の少年に出会い
世界崩壊を目論むアスモデウスに戦いを挑む

 

感想
ヒーローが大集合するのはやっぱりテンションが上がります
フィクションとしてのヒーローを描くという
なかなか攻めたことをしてるけど
これはこれでありだと思った
石ノ森章太郎へのリスペクトも感じられる作品

 

仮面ライダーとスーパー戦隊が大集合する
ということで観てきました

この手の劇場版は時々やってますけど
今回は久しぶりですかね

前作は5年前くらいだったと思います
で、途中で観るのをやめたほど酷かった記憶がある

それ以前の作品も
仮面ライダーとスーパー戦隊のお祭り映画は
ことごとく酷かったんですよね

なので、本作にもそんなに期待はしてなかったんですが
観てみると意外と良かったです

今までの作品に比べて1番面白かったんじゃないでしょうか

仮面ライダー50周年、スーパー戦隊45作品目
というのがあって
力が入ってたのもあるのかも

正直、雑な部分も多くて
完成度の高い映画とは言えないけど
それなりにまとまってるし
2大ヒーローに真摯に向き合って作られているのは感じました

 

まず、これまでの「スーパーヒーロー大戦」や
それ以降の作品の
何が駄目だったのかと言うと

無駄にヒーロー同士を戦わせているところなんですよね

べつにそれが悪いとは言わないけど
毎回それですしね

確かに仮面ライダーとスーパー戦隊を戦わせれば派手だし見映えはいいですよ

でも、今まで世界を救うために戦ってきたヒーローたちが
なんかよくわからん理由でいがみ合い出すのは
全然納得いかなかった

とりあえず戦わせとけ
って感じ


それが、本作の場合は
セイバーとゼンカイジャーがはじめから協力します
そこにはかなり好感が持てました

てか、それが普通なんですよ
両方ヒーローなんだから力を合わせて悪に立ち向かうのは当たり前


今回、この映画を観て思ったのは
やっぱりヒーローは力を合わせて敵と戦う姿を見るのが気持ちいい

普段は同じ画面にいるはずのない仮面ライダーとスーパー戦隊が
同じ画面の中で悪と戦う
それを変な捻りなく真っ当に見せてくれているので
ちゃんと2つのヒーローに向き合って作ってくれているのは感じれた


さらに、本作は
歴代のヒーローたちも多く登場します

過去の仮面ライダーやスーパー戦隊の面々を久しぶりに見ることができる
若干、着ぐるみキャラが多めではありますが
当時ヒーローを演じていた人たちも多数登場します

今や仮面ライダーにしろスーパー戦隊にしろ
出身の俳優たちには売れっ子も多く
みんな多忙だと思います

そんな中で
また仮面ライダーやスーパー戦隊としての姿を見せてくれるのは嬉しいものがあります

そこには愛を感じるし
こんなお祭り映画だからこそ見れる特別感がありますよね

俳優を見れるというのもあるけど
そのキャラをまた見れるって嬉しさもあるし

個人的には
ゼロワンの飛電或人がお笑い芸人として面白くなっていたのには笑ってしまった
サンシャイン池崎みたいな芸風になってたし

他にも電王の御一行やデカレンジャーの犬とか
懐かしかったです


そんなヒーローたちが
仮面ライダー、スーパー戦隊関係なく
さらに時代も関係なく
入り乱れて戦うという
少しカオスな世界にもテンションを上げられます

こんなスペシャル感は観ていて楽しくなりますね

 

そして、ストーリーに関してですが
これはちょっと強引で矛盾はあります

かなりブッ飛んだこともやっていて
これは賛否が分かれても仕方がない

この映画は
仮面ライダーもスーパー戦隊もフィクションで作り物の物語
だと言っちゃってるんですよ
かなりメタ的なストーリーになってる

これってどうなの?って気持ちがあるのは否めないです

特に子どもからすれば
これは難解でよくわからないと思いますし
夢のない話でもありますしね


ただ、こんなヒーローの描きかたも悪くはないとも思いました

むしろ、こういう面でのヒーローの存在意義を
子どもたちに伝えるのも大事な気がする

今、熱中してる子どもたちも
いつかはこんなものバカバカしいと
ヒーローから卒業して
記憶から消えてくだろうと思う

ただ、この映画を観たことが
大人になったときに
作り物の物語が人の心を救う
ということに気付くきっかけになるかもしれない

そうなれば
1つ1つの作品を大事にすることができると思うんですよね

ただでさえ1つの作品が軽く消費されてしまうこの時代ですから…

この映画を観て
歴代の仮面ライダーやスーパー戦隊の1つ1つの作品に
たくさんの思いが込められ作られているということを
あらためて気づかされたように感じました

 

それに、セイバーがこのテーマやストーリーにピッタリとハマってましたね

セイバーこと飛羽真が物語を作る側の人間で
物語の存在意義や物語の中の自分の存在意義に悩み葛藤する姿を見せることで
本作のテーマがより深まってるように思えます


てか、本作でのセイバーが本当にすごく良くて

セイバー本編のテレビシリーズよりも
全然キャラクターが生き生きしてるし
設定も上手く生かされてるし

これがセイバーの最終回でもいいんじゃないかと思ってしまうほど

テレビ版よりもセイバーの扱いがしっかりとしてますよね

 

他には
セイバーとゼンカイジャー両方とも全員の名乗りがあったのは
すごく良かったと思う

いつものスーパーヒーロー系では現行の作品が蔑ろにされがちなんですけど
本作はちゃんと現行のセイバーとゼンカイジャーにしっかりとスポットが当たってました

全員の名乗りはさすがに長いけど
これがないとって感じだし
やっぱりテンションが上がりますよね

これをしっかりやってくれたのは嬉しかったですよ


あと、石ノ森章太郎へのリスペクトと感謝の気持ち
仮面ライダーとゴレンジャーを産み出してくれてありがとう
という気持ちが込められてました

そんな思いで作られている作品というのは好感が持てます
この人がいなければ仮面ライダーもスーパー戦隊も存在しないわけで
シリーズのファンとしても感謝の気持ちでいっぱいです

 

それと
本編終了後の「仮面ライダーリバイス」
おまけ扱いだと思うけど
テレビ放送の1話分くらいがっつりやります

これはさすがにやり過ぎだと思った
ちょっと長い

さすがにこれじゃあ
本編のすっきりしたラストがちょっと薄れてしまいますよね…

軽くリバイスの戦いや必殺技を見せるくらいでよくない?

長いわりに内容も薄いし

正直、これのせいで
少し興醒めしてしまったのは否めません

子どもはもしかすれば
こういうの嬉しいかもしれないけど

 

雑な部分があることは間違いないけど
仮面ライダーとスーパー戦隊が大集合する
お祭り騒ぎにはテンションが上げられました

子ども向けにしてはメタすぎて
子どもたちが置いてけぼりになるかもしれないけど
たまにはこんなのもありじゃないでしょうか

 


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