何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「007/慰めの報酬」感想 内容薄い B級映画みたいなノリ

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どうもきいつです


アクション映画「007/慰めの報酬」観ました

敏腕スパイのジェームズ・ボンドの活躍を描いた007シリーズの第22作目
前作「007/カジノ・ロワイヤル」の直接の続編
ボンドが任務と復讐の狭間で葛藤していきます

監督は「チョコレート」「ネバーランド」などのマーク・フォスター
ジェームズ・ボンドを演じるのは前作同様ダニエル・クレイグです

 

あらすじ
愛する人ヴェスパーを失ったジェームズ・ボンドは
彼女を操っていたミスター・ホワイトを追求し背後にある組織を探っていた
そして、新たな悪の組織の陰謀を知る
ドミニク・グリーンが南米のとある国の天然資源を手にし
世界を支配しようと目論んでいるのだった

 

感想
ストーリーの内容が薄くアクション重視
全体的に雑な印象もあった
時間の短さもあってB級映画みたになってました
個人的には前作よりはこっちが好き


前作「007/カジノ・ロワイヤル」を観たので
続けて本作も観てみました

本作は「007/カジノ・ロワイヤル」の直接的な続編で
前作の直後から物語が始まります

007シリーズはいつも1作で完結していて
本作のような作りの作品は初らしい

なので、前作を観ていなければ
意味わからんことが多いと思います


そして、そんな直接的な続編ではあるけど
作風は前作とちょっと違う雰囲気

前作はカジノがメインだったり
ドラマシーンが長かったりと
アクションはそんなに多い印象ではありませんでしたが

本作の場合はかなりアクションが多い
もはや、アクション主体の映画で
ストーリーは二の次です

そういうのもあり
本作があまり好きじゃない人もいるかも
逆に本作のほうが好きな人もいると思います

僕は前作があまりハマらなかったのもあり
今回のアクション重視で中身が薄い本作のほうが好き

正直、この映画が記憶に残るのかと言えば
たぶんすぐ忘れてしまうだろうけど
観ている瞬間は間違いなくて楽しめていて
娯楽B級映画って感じで嫌いじゃない

2時間以内に納まっているのも観やすくて
ダニエル・クレイグ版007シリーズにしては
かなりライトに観れる作品ですね
他の作品は2時間超えばかりですし

この短さもB級映画って感じ


で、やっぱり本作はアクションが派手で
そこはとても楽しめます

冒頭からカーチェイスで始まり
それ以降もずっとアクションてんこ盛り
とにかくアクションの連続でスピード感もあります

海上での船バトルや飛行機落下からの脱出など
銃撃戦も肉弾戦もあり
バリエーションも豊富で見ていて飽きません

暴れまわり人を殺しまくるボンドも最高
出会った敵を全員殺してるんじゃないかというほど殺します

生け捕り=殺す
というボンドのスタイル
もう笑わせに来てるとしか思えない

生け捕りにしろが前フリですからね
絶対に殺すなと言われると殺しちゃう
ダチョウ倶楽部みたい

復讐心と任務との間で葛藤してるっぽいけど
見ている限り明らかに復讐心のほうが大幅に上回っています
てか、ボンドは反省してないんですか?

そんな容赦ないボンドの戦いは見ていて気持ちよかったりもする


アクションシーンはちょっと見づらかったりするけど
なんか勢いがあるし
ボンドが暴走してるしで
そこそこ誤魔化せてた気はします

勢いや派手さがあるので
なんとなくカッコよくてすごいアクションのように思わされますよね

 

そして、ストーリーに関しては
ほんとに記憶に残らないと言うか…
まあ、悪くはないと思うんですけどね

前作よりはシンプルでわかりやすい内容になっていて
見ていてそんなにストレスは感じません

大筋は悪い奴をぶっ倒すって流れだし
ボンドの復讐心に焦点を当てた物語も納得できるし
少しアホみたいなストーリーではあるけど
だからこそアホみたいなアクションと相性がいいように思います


でも、やっぱり薄い
あっさりすぎて感情移入もあまりできない

ボンドが1人で突っ走っていく理由はなんとなく理解はできるけど
ボンドに振り回されているMI6の人たち同様に
観ている側もちょっと置いてけぼりを食らってる

暴走してるボンドにちょっと引いてます


あと、終盤になるにつれ雑になってるようにも思う
最後の方は
全員殺して大爆発して終わりじゃー!!
みたいな勢い任せな展開でした

途中から
自分は何を見てるんだろ…?
と思えてくるのは否めないです


で、前作同様に
結局は何も解決してないんですよね
黒幕は謎のままだし

確かに本作のラスボスであるドミニク・グリーンは倒しますけど
こっちも前作同様で小者臭が漂っています

ドミニクも所詮は組織の末端でしかないんですよね
だから、ボスを倒したスッキリ感は弱い

ドミニクとボンドの因縁も全然ないし
ドミニクがめっちゃ悪いとか
狡猾で頭のいいキャラというわけでもないので
倒したときのカタルシスはあまりないです

こんな奴は軽く倒されて終わりだろうな
と、最初から思ってしまう
案の定、軽く倒されて終わり

アクション的には派手で盛り上がってるけど
逆にストーリーは全然盛り上がってませんでした


戦いが終わってからのエピローグでの
ヴェスパーの元恋人との対峙し
ボンドが過去を吹っ切るみたいなのも

なんか雑な感じがして
無理やりカジノ・ロワイヤルの物語を終わらせた
みたいになってます

これ含めてこの2作の物語が完結する
ということは理解できて
重要な要素というのもわかるんですけど

正直言って
ここが蛇足のように思えてしまう

冷静に考えれば
本作のメインストーリーが続編のようで続編じゃないような…

最初と最後は前作と繋がってるけど
真ん中でやってることは
ミッションにしろ敵の存在にしろ
前作とは関係ないですから

続編にしては雑な続編でしたかね

 

前作が好きな人からすれば
内容の薄い続編にがっかりするんじゃないでしょうか
ひたすらアクションって内容ですから

ただ、僕みたいに前作がハマらなかった人なら
逆に本作のようなアクション重視に
頭カラッポで楽しませてもらえるかもしれません

続編だけど別物のような映画でした

 


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