何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「007/スカイフォール」感想 やっとちゃんと面白い

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どうもきいつです


アクション映画「007/スカイフォール」観ました


敏腕スパイのジェームズ・ボンドの活躍を描いた007シリーズの第23作目
ダニエル・クレイグの007としては3作目の作品です
ボンドが世界的ネットワークを誇る犯罪組織に戦いを挑みます

監督は「アメリカン・ビューティー」などのサム・メンデス
ジェームズ・ボンドを演じるのはダニエル・クレイグです

 

あらすじ
MI6のエージェントのジェームズ・ボンドは
NATOの諜報部員の情報が記録されたハードディスクを取り戻すため
強奪した犯人を追跡し追い詰める
しかし、仲間のイブが発砲した銃弾が当たり
ボンドは渓谷に落下してしまうのだった
数ヵ月後、ボンドの死亡が公式に認定され
MI6のMか情報漏洩の責任を問われ引退を進められる

 

感想
アクションとストーリーともに面白い
クオリティの高い娯楽大作に仕上がっています
ボンドや敵の魅力も感じれた
今まで以上にキャラクターたちの魅力が溢れてます
最後まで楽しんでみることができました

 

前2作を観たので続けて観ました

本作は公開時に映画館で観ましたが
内容は結構忘れてた

ただ、前作2作よりは記憶に残るような作品で
印象深いシーンも多く
観ていると鮮明に思い出せましたね

当時に観たときは面白いという印象で
今回、あらためて見ても
やっぱり面白いなと思えました

 

本作は前2作同様に
アクションシーンはとても派手で
これだけでもテンションが上がります

冒頭の列車でのアクションなんかも最高ですよね
この場面で完全に心が掴まれます

ギリギリの戦いにハラハラドキドキさせられますし
壮大な背景にアクションも映える

橋の上から落下し
そこからのオープニング映像への流れもすごく好きです

本作の掴みは完璧で
これからどんな物語が繰り広げられるのか
期待が膨らみます


そこから先も盛り上るアクションはたくさんあって
最後まで心が放されません

銃撃戦や肉弾戦はもちろんあるし
ぶっ飛んだ映像もたくさん見せてくれます
派手な爆発もすごく多かったし

個人的には地下鉄での追いかけっこはとても好きでした
電車が突っ込んでくるシーンは大迫力で興奮した

終盤の「ホーム・アローン」的な戦いも
ちょっと007っぽくはないけど
これはこれで面白かったし

明らかに不利な状況で知恵を振り絞り立ち向かう
みたいなのは好きです
結果的には知恵はあまり振り絞ってなかったけど

終盤も激しく戦っていて
盛り上がりが生まれていたと思います

 

そして、ストーリーはと言うと
シンプルでわかりやすい
悪い奴をやっつけるという王道な内容で

言ってしまえば
やってることはいつもと同じ

全貌がわからない謎の組織を追いかけて
最終的に親玉を倒すだけのストーリーですよね

悪い言い方をすればマンネリですけど
これを求めているところもあります


本作はダニエル・クレイグ版の3作目ではあるけど
前2作との直接的なストーリーの繋がりはありません
世界観は同じだけど
戦ってる敵は新たな敵だし
前作が無かったかのように別の物語が繰り広げられます

だからこそ
本作で1つの作品として成り立っていて
前作を観ていなくても全然理解できるし楽しめる

そんな点でも本作は優れているんじゃないでしょうか


シンプルで1つの作品としても楽しめる本作ですが
それだけでなく
3作目という利点を生かしている部分もあるし
その中で描かれるドラマは深みを生んでいると思います

ボンドとMの関係性
ボンドと敵のシルヴァとの対比
ボンドの老いなど
そんなものがしっかり描かれているから
シンプルな物語だけど深みはある


特にボンドの老いに関しては
それやっちゃって今後大丈夫なのかな?
と思わされたりもします

ジェームズ・ボンドって
ドラえもんや名探偵コナンとかみたいに
時間が止まった1人のキャラクターという印象が強い
そういう揺るぎない存在なのは間違いない

ただ、本作では
ボンドが以前より弱くなっていたり
老いを感じさせるような作りになっています

本作のボンドは
永遠に強い最強のスパイではないんですよね

この描きかたは明らかに禁じ手ではあるけど
そこが本作の面白さに繋がっているのは確実で
ジェームズ・ボンドの描きかたとしてはとても面白い

そこを残念に思ってしまう人はいるだろうけど
僕はこの弱くなっていく人間らしいジェームズ・ボンドは嫌いじゃない

そもそも、ダニエル・クレイグ版のボンドは
今まで以上に人間臭く描かれているのもあり
そこが魅力だったりもします

なので、この方向性は間違いではないのかもしれません

 

で、それだけでなく
本作は登場人物たちが前2作よりも魅力的かなと思う

正直言って
前2作はボンドですらちょっとキャラが弱くて
あまり魅力を感じなかったんですが
本作はみんな魅力的に描かれています

ボンドはさっきも言ったように
弱くなってしまってるわけですが
それでも任務遂行に向けて戦い続ける姿はカッコいい

それに本作は敵の存在感もあって
ボンドの原動力も感じることができました

老いて以前のような強さを発揮できないボンドには哀愁も感じれます


本作のラスボスであるシルヴァも
前2作の小者なラスボスに比べると
ラスボスらしいオーラを放ってました

ボンドと対比のキャラになっているので
ボンドとの因縁も生まれてるし
こいつは倒さなければならない敵だと思わせてくれるキャラ

元MI6という設定も面白いですし
Mに対する恨みだけで世界を脅威にさらす巨悪になっているのも
シルヴァの魅力だと思う


今まではただいけ好かないババアだったMも
本作では信念を見てくれたり
ボンドへの思いを表したり
人間味の溢れるキャラになっています

本作でクソババアからカッコいいババアに格上げされました


他にも
イブ、マロリー、Qなど本作からの新キャラも
ただ登場するだけでなく爪痕を残してた

特にQはそんなに活躍するわけではないけど
過去の007シリーズへのリスペクトを感じる面白いキャラになってます

もっとこのQの活躍を見てみたいなと思わされる


そんな登場人物たちの魅力も
本作が面白くなっている要因だと思います

 

前2作は個人的にはあまり好きではなかったけど
本作は普通に楽しめる娯楽大作に仕上がっていて
とても面白いと思えました

ただ、本作で全部やっちゃってるんじゃないか?
という内容なので
後の2作はどうするんだろう…?って不安は生まれた

この映画は続編としても完成度が高いと思うし
1本の映画としても完成度が高いと思います

シリーズを追ってない人は
とりあえずこれから観るのがいいかも

 


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