何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「バタリアン リターンズ」感想 まさかのドラマ重視 作風変わり過ぎて戸惑うわ


どうもきいつです




ゾンビ映画「バタリアン リターンズ」観ました

 

バタリアンシリーズ3作目の1993年の作品です
本作は日本では劇場公開されず
ビデオで発売されるだけでした

 

前作とは違いコメディ要素は無く
恋愛ストーリーがメインのシリアスな作品





あらすじ
カートは恋人であるジュリーを
バイク事故で亡くしてしまう
カートの父親は軍事施設で働いており
そこでは死体をゾンビ化させる物質を
研究していた
その事を知るカートは施設に忍び込み
ジュリーを蘇生させる



感想
こんなのバタリアンじゃない
ふざけんなよ‼
でも、めっちゃ面白いんですけど



バタリアンは1作目、2作目と
ほぼ同じことをしていました
2作目がリメイクじゃないのか
と思うくらい
ある意味、ブレない作風

そして、3作目
こんなにハンドル切る!?
ってほどの方向転換

全く別物と言っていいと思う

一応、根本の設定は同じ
軍が作った死人をゾンビに変えてしまうガスを浴びるとゾンビになる
そしてゾンビは絶対に死なない
それだけ

後は全然違う
作風やゾンビの質

こんなのバタリアンじゃない
って思ってしまいます



でも、面白かったんですよ

バタリアンの続編として観ると
あまりの変化にビックリするんですけど

1つのゾンビ映画として観ると
普通に面白い


まずはストーリー

とても切ないラブストーリーです
下手な恋愛映画よりも感動すると思う

究極の禁断の恋愛ですよ
人間とゾンビ

僕はゾンビの恋愛映画は「ウォーム・ボディーズ」が
最初だと思っていたんですが
こんな昔にもうあったんですね

そして、本作の方が僕好みの
恋愛映画でした



カートとジュリーの内面描写も
すごく良かった


カートは
彼女が段々と人間ではなくなっていき
その姿に恐怖を抱く
でも、彼女を守りたい受け入れたい
という気持ちもあります

そして、ゾンビになっていく自分と
葛藤し苦しんでいる彼女を見て
全ての発端は自分のせいだと
後悔の念に苛まれる


一方、ジュリーは
ゾンビになっていく自分を
彼に見せたくない
体を傷つけてでも正気を保とうとする

それでも食欲の衝動を
押さえれずにゾンビの姿を
見せてしまう
さらに、死ぬことも許されない
という絶望


こんな2人の恋愛です
かなりドラマ性があります

2人のゴールの見えない逃避行が
本当に切なくそして美しい



で、ゾンビ映画なのに
ゾンビが少ないというのも
この映画の特徴

ゾンビ映画って
ゾンビがうじゃうじゃ湧いて出る
ってのがお約束ですけど

本作はゾンビがめちゃくちゃ少ない
ゾンビから人間が逃げる話ではなく
人間からゾンビが逃げる話ですからね

それが、なかなか斬新で
面白かったです




そして、ビジュアル面も
個人的にとても好き

バタリアンのゾンビ
と言われると
ちょっと違うんですけど

モンスター的なゾンビの風貌が
なんか好き

バイオハザードのボスゾンビ
みたいなのが多い


さらに、前2作より
グロい描写も格段に増えていますね

結構、痛々しいシーンが多いです
でも、そのグロ描写もユーモアがあって面白い

背骨ごと頭が抜けてるゾンビとか
頭の上半分だけ無いゾンビとか

ちょっと笑ってしまいます

ジュリーが最終的になる
パンクロック風のビジュアルも
なかなかのインパクト

視覚的にも楽しませてもらえました



バタリアンの続編としては
違い過ぎて戸惑いますが
それ抜きで観ると
意外と面白かった
恋愛映画としても良作です

まさかの悲劇のラブストーリー
バタリアンではないですよね





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