何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「仮面ライダーZO」感想 特撮の魅力が詰め込まれている

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どうもきいつです


特撮映画「仮面ライダーZO」観ました

1993年の仮面ライダー生誕20周年記念に作られた
東映とバンダイが提携した初の作品
仮面ライダー初の劇場用オリジナル作品でもあります
1人の科学者によって作り出された生命体と
同じ科学者に作られた仮面ライダーとの戦いを描いた物語

監督は雨宮慶太が務めています

 

あらすじ
遺伝子工学者の望月博士によって作られたネオ生命体の怪人ドラスは
望月博士の息子である宏を狙う
同じく望月博士にバッタの遺伝子を組み込む改造手術を施された麻生勝は
謎の声に導かれ
宏を守るために仮面ライダーとして戦うことになる

 

感想
昔の作品でチープではあるけど
短い時間ながら特撮の魅力が詰め込まれた作品
アクション、 爆破、工夫を凝らした演出
どれも面白く観ることができました
ホラー過ぎる敵の造形も好き

 

子供の頃に観て以来
かなり久しぶりに観てみました

観たことがあると言っても
まだ、小学生にもなっていない年齢だったので
ほとんど内容は覚えていませんでした

ZOやドラスの見た目はとても印象に残っていましたけど
設定やストーリーは全然覚えてない

子供だったので
ただ仮面ライダーが戦ってるのカッコいいなー
くらいの感じでしか観てなかったでしょうしね

で、大人になって観返してみたわけですが

これがなかなか面白かったです

50分ほどのかなり短い作品ではあるんですが
そこには特撮の魅力が詰め込まれていました

時代的に古くさくてチープさはかなりあるし
今の仮面ライダーほどお金もかけられていないと思いますけども

だからこその工夫が感じれたり
単純に今観てもカッコいい特撮アクションだったり

今の特撮には無い魅力もたくさんあって
とても楽しめる作品でした


特に印象に残ったのは爆破ですね

この時代の爆破は限度を知らない
やりすぎですよ
最高です

終盤の脱出の時とかちょっと不安になるレベル
完全に火の中をバイクで走ってるから

これでもかと爆発を見せてくれるのは
気持ちがいいですよね

建物を1つぶっ壊してんじゃないかと思うくらい爆発してます


ドラスが街に現れて街をぶっ壊すシーンも素晴らしい
あれたぶん全部セットだと思うんですけど
かなりリアルに再現されています

それを爆破してぶっ壊すもんだから
本当に街が爆発してるように見える

このシーンだけで言えば
今時の特撮よりもリアル感がありますよ

最近の特撮はCGが当たり前だし
そのCGもお金がかけられていない分
ちょっとチープにも見えてしまう
セットも明らかにセットってわかったりするし

でも、本作の場合は
街がすごく作り込まれてますし爆発は本物
だから昔の作品なのに妙にリアルに感じれます

 

アクションに関しては
めっちゃカッコよかったです

ワイヤーアクションを使ったぶっ飛んだアクションも見せてくれますし
シンプルな肉弾戦も見せてくれる

終盤のラストバトルでは
長回しのアクションがあったりして
なかなか攻めていました
これがすごく臨場感を生んでいてカッコいいシーンになってます

終盤のアクションは本当にカッコよかった

ただ、欲を言えば
敵にトドメを指す攻撃がちょっと地味すぎるかな…
派手なライダーキックで倒してほしかった


ラストバトル以外にも見所が多くて

コウモリの怪人が宏を連れ去りZOがバイクで追いかけるシーンは爽快

たぶんワイヤーを使ってコウモリを滑空させてると思いますけども
すごくスピード感があって
バイクで追いかけるZOの姿も颯爽としていてカッコいい

捕まってる宏は明らかに人形ですが
結構リアルに作られてるし
そんなに気になりませんでしたね


クモ女との戦闘はストップモーションアニメが使われていて
面白い表現になっています

スーツでは作れない造形に挑戦しているのは
攻めていて好感が持てますし
それなりに見れるように作られていて
かなり頑張っていますよね


昔の作品だしCGもそれほど普及していない中で
少しでもチープにならないよう工夫が凝らされているのは
この作品の魅力にもつながっていると思います

 

それと、個人的にとても好きなのが
仮面ライダーや敵のデザイン

ZOのデザインは他の仮面ライダーに比べても
かなりシンプルで
見ようによっちゃ地味とも言えます
色も暗めの緑ですしね

でも、このシンプルさが逆にカッコいい

色合いなんかもすごくセンスあると思います

基本は暗めの緑ですが
目やベルトの部分には赤
所々に入るラインは金色
顔の真ん中を通る銀色

色のバランスがすごくカッコいい

有機的な緑と人工的な金色、銀色の組み合わせが
本作の世界観とも一致しているし
デザインが本当に素晴らしいですね


そして、敵の造形もめっちゃ好きです

これはホラー過ぎる
トラウマになるレベルの怖さです
特にクモ女

とにかく敵が怖いです
子供向けとは思えない怖さ

クモ女なんて
顔は人間っぽいけど他は完全にクモ
気味が悪い

終盤に出てくる緑色の子供も
普通にホラーですしね
宏のお父さんも完全にホラーです

敵だけ見ればこれはホラー映画ですよ

ボスキャラのドラスは
気味の悪さがありつつカッコいいデザインでもあります

ドラスもZOと同じで
有機的なものと人工的なものが合わさったようなデザイン
でも、こっちは生々しくてちょっと気持ち悪いです

ただ、スタイリッシュさもあってすごくカッコいい
それにめっちゃ強そう
いかにもラスボスって見た目がすごくいいんですよ


あと、ラストバトルの舞台のセットも
科学的な雰囲気が出ていて
いい世界観が生まれていました
これもやっぱり有機的なものと人工的なものが合わさっているデザイン

一貫しているものがあるから世界観に没入しやすい

こういうところもクオリティが高くて
とても魅力的になっていました

 

ストーリーは時間が短いだけあって
薄い内容ではありますが
シンプルに正義のヒーローを描いているから
これぞ仮面ライダーってストーリーですごく好きです

単純に
仮面ライダーは弱いものを守るって話で
最初から最後までそれを貫き通しています

変に苦悩したりとかもせず
子供が危険だから悪と戦う
それが仮面ライダー
って内容

正義と悪の描きかたもよくて
ZOとドラスを作り出した博士の
善意と悪意の戦いのようにも思えます

1人の人間の中の善と悪の心の葛藤を
ZOとドラスの戦いによって描いている
途中でZOがドラスに取り込まれたりもしますし
人間の心の葛藤を形にしたような演出

最後はシンプルに悪を倒してハッピーエンド
ってのも仮面ライダーらしくてすごくいいし

ZOを一年間のテレビシリーズで放送して欲しい
と思えるくらい
もっと深掘りしたものを観てみたくもなりました

 

あと、最後のZOがバイクで走ってるシーン
これめっちゃカッコいい
特に意味のあるシーンではないけど
仮面ライダーって感じがしますよね

最近の仮面ライダーは無駄にバイクに乗ってるシーンが無いので
逆に新鮮に思えました

 

すごく短い作品ですけど
特撮の魅力がたくさん詰まっている映画でした
シンプルに仮面ライダーな映画
今の仮面ライダーは複雑になりすぎて
逆にこういうのを観ると新鮮で楽しめますね

個人的にすごく好きな作品になりました

 


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