何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「フッテージ」感想 驚かし方が強引過ぎるしワンパターン


どうもきいつです



ホラー映画「フッテージ」観ました

 

落ち目の作家が引っ越してきた
とある殺人事件の現場となった一軒家を舞台に
様々な怪奇体験に見舞われる姿を描いた
2012年のホラーサスペンスです

 

「エミリー・ローズ」「地球が静止する日」
などのスコット・デリクソンが
監督を務めた作品





あらすじ
作家のエリソンは一家4人で
とある家に転居してくる
そこは殺人事件の現場となった家で
エリソンは事件に関する新作を書くために
この家に越してきたのだった
その夜、エリソンは8ミリフィルムを発見する
そこにはとある家族が首を吊る様子が
記録されていた



感想
怖いんですけどね…
驚かし方が気に食わん



全体的に不気味な雰囲気や
嫌な空気感があって
全然嫌いじゃないし
なかなか怖いホラーでした


前半はサスペンス要素が強めで
後半はホラー要素が強めです

テンポもそんなに悪くなかったし
緊張感がとてもある
ピリピリした空気感で
ビクビク怯えながら観てました


前半のサスペンスは
好奇心を刺激されて
ついつい画面に引き込まれていきます

主人公エリソンが家で見つけた
謎の8ミリフィルムを見て
徐々に事件に引き込まれていく

主人公と一緒に
映画を見てる側の自分たちも
不気味な8ミリフィルムに
引き込まれていきます


この映像が
なかなか趣味が悪いし
全然気持ちのいいものではないです

様々な殺人現場の映像を
見せられるわけなんですが
これが映像の粗さも相まって
とても不快だし胸糞悪さもある

ただ、そんな気持ちになる反面
どこか好奇心も刺激される

次のフィルムにはどんな映像が
記録されているのか
映像の中に何かヒントは無いのか
そもそもこの事件の真相とは

そういう疑問が次々に生まれ
どんどん引き込まれていく
主人公と一緒に謎の真相を知りたい
という気持ちが高まっていきます

この、映像を観るという行為で
いつの間にか主人公とシンクロしていて
感情移入もしています

だから、主人公が出会う恐怖体験が
より怖く感じる事ができます



後半のホラー要素も
なかなか怖いです

子供のオバケの見た目も
とても気味が悪いですし
得体の知れないものが
迫ってきている恐怖感もある

ラストスパートの盛り上がりもあって
すごく良い感じで進んでいきます
ラストの嫌な終わり方も
ホラーっぽくてそんなに悪くないです



ただ、驚かし方が気に食わない

この映画のビックリするシーンは
だいたいデカい音です
静かなシーンから急に大音量
そればっかりです

後は画面いっぱいに急に何かが現れる
怖い顔を画面に映すとか
そういう表現だけなんですよ

確かにビックリしますけど
毎回同じパターンですし
とても強引

最後の方とかは
慣れてしまって全然怖くありませんでした
どこで来るかも予想できてきますし

全体的に子供騙しな表現になっていて
もうちょっと工夫を凝らした
ホラー表現も見たかったですね

ホラー表現に関しては
裏切りも何もなく
予定調和になっていたと思います



それと
前半のサスペンスと後半のホラーが
別物のようになっていたのも
どうかなと思います

前半のサスペンスは
リアルな感じで進んでいくんですよ
映像を調べて謎に近づくにつれ
本物の事件に巻き込まれていくのかな
とか思っていたら

後半は超常的なホラーに
急激に展開していきます
そうなってきたら
もう何でもありの世界で

幽霊は出てきますし
呪いとか悪魔とかも絡んでくる
最終的にはフィルムを燃やしても
復活して手元に戻ってきたり
フィルムの映像の内容が変化してしまってたり


こんな超常現象が最後に畳みかけてきて
ちょっと戸惑う

ていうか、こんなの見せられたら
今までのリアルなサスペンスはなんだったの?
って思ってしまう

終盤の展開のせいで
なんか全部がバカバカしく思えてきます
結局、何を観てたのかわからなくなる

こんなことなら
最後までリアル路線を貫いてほしかった
それか、もうちょい調和をとってほしかったです



設定とかは面白いと思いますし
全体の雰囲気も良かったです
怖さもあります
ただ、雑さもとても目立っていました
最後の方は怖さも薄れてきます

スタートダッシュは
とても良かったんですけどね




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