どうもきいつです
SFドラマ映画「三尺魂」観ました
集団自殺を試みた訳ありの人たちが
タイムリープに陥ってしまった姿を
描いた2018年のSFドラマです
監督は本作が長編第2作となる
加藤悦生です
あらすじ
ネット掲示板で知り合った4人の男女が
集団自殺をするため
人里離れた小屋に集まった
打ち上げ花火の玉を使って自殺を試みるが
なぜか爆死のタイムリープから
抜け出せなくなってしまう
感想
低予算B級感が丸出しだけど
意外と面白かった
ワンシチュエーションの
会話劇だけですが
最後まで飽きずに観れました
たまたま見かけた予告が
とても気になり
本作を観てみました
特に期待もせず
なんとなく観ただけなんですが
これが意外と面白かったです
全体的にとてもチープで
映像的にも全く派手さが
無いんですが
それをアイデアや
登場人物のやり取りだけで
補えていました
設定のタイムリープってのも
なかなかベタな設定ですが
それを面白く物語に組み込んでいました
爆死することで
毎回一からやり直し
その無限ループからどう脱出するか
というのがメインの物語
その中で集団自殺に参加した
女子高生を説得して
自殺を辞めさせようとする話です
このやりとりの中で
登場人物たちが何回も死ぬ
というのがなかなか面白い
死ぬと言っても
全然重くなくむしろ笑える
かなりコメディーが強めなんですよね
キャラ同士の会話のやり取りが
バカバカしく笑えます
ループして残っている記憶は
キャラによってズレが生じていて
それがまた笑えます
花火玉の爆破を阻止すべく
いろいろ試行錯誤しますが
それが裏目に出たり
予想外の事が起きたり
たった1つの部屋の中でも
いろいろ展開が起きていくので
飽きずに映画に引き込まれます
そして、ループのきっかけでもある
花火の爆発なんですが
これがなんか面白いんですよね
爆発して人が死んでる
わけなんですけど
映像的には地面で花火が炸裂してる
というとてもシュールなものに
なっていて
つい笑ってしまうんですよ
人が死んでるのに笑ってしまう
自殺方法が花火というのが
とてもポップに感じれて
死ぬということの重さをやわらげ
より笑えるように
なっていると思いました
全体的にとても笑えて
十分楽しめました
面白い映画でしたけど
普通に面白い
という域は出ていない
作品でもありました
良作だけど傑作ではない
って感じですかね
前半は笑いがとても多い
コメディーなんですが
後半は一気にシリアスになります
その後半に描かれるドラマが
ちょっとチープ過ぎるかな
と思いました
それぞれのキャラの過去なんかも
ベタというか
テンプレ過ぎて安っぽく感じてしまいます
確かに重い過去を背負っているんですが
作り物感が否めない
もうちょいひねっても
よかったんじゃないのかな
とも思いました
そして、エピローグ部分も
ちょっと微妙だった
エピローグが長すぎるかな
と感じました
内容も少しダラダラしてましたし
感動させようという気持ちが
出過ぎてるようにも思います
シリアスパートは
全体的にお涙頂戴に
なっていたような気がする
前半のコメディーは
とてもテンポが良くて
サクサク進むんですが
シリアスにいなると途端に
テンポが悪くなった印象です
あと、終盤にももうひと笑いくらい
あってもよかったんじゃないかな
と思いました
あと、ちょっと気になったのが
集団自殺の中心人物のハッパ
彼にちょっと掴み所が無かった
とても楽天的で軽いノリの人
花火で自殺をしようと考える人が
自殺なんかするのかな
と疑問に思ってしまった
ましてや他人を巻き込んでの自殺
そんな事するような人には
全然見えなくて
これが少し違和感でした
でも、みんながみんな
暗い人ばかりなら
話にメリハリが無くなるし
こうするしかなかったのかも
とは言え面白い映画
SF設定も
舞台がこじんまりしているぶん
矛盾もないし
スムーズに楽しめた
役者たちの演技も良かったので
笑えるところは笑えるし
重い所はずしんと重く感じれました
発想は面白かったし
後味も爽やかですっきり
意外と楽しめる
面白い映画でした