何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

特撮「騎士竜戦隊リュウソウジャー」感想 盛り上がるまでが遅すぎた 印象に残るエピソードもあまり無い

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どうもきいつです


特撮ドラマ「騎士竜戦隊リュウソウジャー」観ました

2019年3月から2020年3月までテレビ朝日系列で
毎週日曜日に放送されていた特撮ドラマ
スーパー戦隊シリーズ第43作目となる作品です
モチーフは騎士と恐竜
古代人類リュウソウ族の中から選ばれた5人が
地球を支配するためにやってきたドルイドンから
地球を守るために戦う物語

 

あらすじ
古代から騎士竜の神殿を守り続けてきたリュウソウ族の末裔のコウ、メルト、アスナの3人は
マスターからリュウソウジャーを継承する
そんな時、6500万年前に宇宙へ脱出したドルイドンが地球へ襲来する
ドルイドンが生み出したマイナソーと戦うため
コウたち3人に加えバンバ、トワの5人は
リュウソウジャーに変身して地球を守るため戦いに挑む

 

感想
最終回近くになるまでなかなか盛り上がらない
そこに至るまでのエピソードに関しても
あまり印象に残るものが無く
全体的にすごく薄かった気がする
良いところもたくさんあるだけに
ちょっともったいなかったかな…

 

「騎士竜戦隊リュウソウジャー」の放送が終了したので感想を書きたいと思います

スーパー戦隊シリーズはここ10年ほど毎年欠かさず観ていて
いつも楽しませてもらっています

スーパー戦隊は仮面ライダーシリーズと違い
パターンやお約束などが固まっていて
より子供向けの印象があると思いますが
実際にそうで

仮面ライダーに比べると大人が観ている率は少ないと思う

ストーリーも毎回同じような内容だし
かなりシンプル
子どもでもわかりやすい内容になっていると思います


色分けされた5人のヒーローと
後々に登場する追加戦士
毎週、戦闘の終盤には巨大ロボットバトル
リーダーは赤

などなど、いつも大体このパターン
初期メンバーが3人とか
微妙に違う時もありますが
それはそれで型にはまったパターンだったりします

仮面ライダーに比べると
かなり子供向けに作られているシリーズです

そんな、お決まりのパターンや
あくまで子ども向けの作りという制限の中から
大人が観ても面白く思わせるようなものを
見せてくれたりもするから
とても興味深いシリーズでもあると思っています


そして、前作のルパンレンジャーVSパトレンジャーは戦隊が2組登場したり
前々作のキュウレンジャーはメンバーが9人いたりと
最近の戦隊は若干パターンを崩してきていました

最近の戦隊はマンネリから脱却しようとしていたのかもしれないです

 

で、本作はと言うと
王道の戦隊ヒーローに戻ったって感じです

ストーリーは5人の戦士が地球を守るために戦う
といった
かなりシンプルでスーパー戦隊らしい内容

色分けやキャラ設定も王道で
赤、青、ピンク、緑、黒で
それぞれその色っぽい性格だったりします
追加戦士も金色とわかりやすいですね

モチーフは男の子人気の高い恐竜で
スーツやロボットのデザインは
奇をてらった斬新なデザインではなく
カッコよさ重視です


悪い言い方をすると
守りに入っていると言うか
全然攻めてないとも言える

ただ、最近のスーパー戦隊が大幅にパターンを崩してきたのが続いたので
タイミング的にはこの王道パターンは良かったんじゃないかと思う

恐竜だしデザインはカッコいいし
子どもたちは大好きなんじゃないかと思います

 

でも、僕個人の感想としては
ちょっとつまらなったです

王道のストーリーやカッコいいデザイン
登場人物それぞれの個性
それらは僕もすごく好きなんですけど

全体的にすごく薄かった印象
あまり記憶に残ってない

面白くなかったと言うよりは
エンジンがかかり出すのが遅すぎたんじゃないかと思う

本作が盛り上がってくるのは最終話までの4、5話くらいで
そこまではほとんど盛り上がりが無く
個々のエピソードもすごく弱い

本作で強く記憶に残っているのは
終盤のあたりだけなんですよね

 

まず、終盤の話からすると

終盤の展開はすごく好きです
すごく盛り上がる

どんでん返し的な展開がありますし
それぞれのキャラクターの魅力もすごく光ってる
敵だった奴らと力を合わせたりもする

なにより、リュウソウジャーたちの絆や友情が
めちゃくちゃ熱くて
最高なんですよ

ラスボスの絶望的な強さも素晴らしい
コイツを倒したとしてその後どうするんだよ…
ってくらい街がぶっ壊れますから


ラスト付近になると
これでもかと言うほど
盛り上がる要素が詰め込まれているわけです

このラストだけでも十分盛り返せているようには思いますけど

やっぱり、思い返してみると
総合的には微妙だなと思ってしまう

1年間の放送の中でテンションが上がったのは
たった1ヶ月ほどなんですから

そう思うとリュウソウジャーはそんなに面白い作品とは言えないって感じですね

 

何が微妙だったかの話をしていくと

登場人物の個性があまり目立ってこない

リュウソウジャーのメンバーにしろ
敵キャラにしろ

みんな魅力的な個性を持っているのに
いまいちそれが生かされていない印象でした

全48話あるのに
あまりキャラクターが深掘りされなかったです
唯一、リュウソウレッドのコウはいろいろと優遇されてるエピソードが多かったし
葛藤や成長が描かれてるんですけど

他のキャラクターはあまりですね…


個人的にはリュウソウピンクのアスナがすごく好きで
いいキャラしていたと思うんですが
最終回付近まで全然目立ってこない

と言うか
終盤でめちゃくちゃいい役割を果たすだけに
これまでがすごくもったいなく感じてしまいました

天真爛漫で楽天的なリュウソウジャーの中でも
妹的な存在の彼女ですが
終盤ではメンバーを引っ張っていくような今までにないような一面を見せて
その展開がすごく熱くもあるんですけど


そこに至るまで
他でアスナの内面を掘り下げるエピソードが
ほとんど無くて
ただの大食いノーテンキ女の子って印象しかない

だから最終回のアスナが唐突な気もしてしまってちょっと違和感ある

途中のエピソードとかでもっとわかりやすく
アスナの内面とかバックボーンを多少なりとも
見せてほしかったですね


追加戦士リュウソウゴールドのカナロなんかも
ギャグ要員としていい味出していたんですが

結局、最後までギャグ要員で終わてしまった感じがちょっと…

真面目なカナロのエピソードもありますけど
基本的に毎回
婚活のギャグありきのエピソードだったりするので
最終的にちょっとダサい感じで終わってしまう

こんなダサいキャラだからこそ
すごくカッコいいエピソードとかを
用意してほしかったんですけどね

最終回でカナロの心が折れてしまうのも
さすがにダサすぎると思ってしまった

ここはカナロよりバンバとかの心が折れてしまう方が良かった気がする


途中で登場する関西弁が印象的なナダの話は
本作の中ではすごく良いエピソードですが

完全に死ぬために用意されたキャラというのが
見えてしまっていたので少し萎えてしまった

唐突にナダを登場させるより
序盤からナダの存在をちらつかせたりした方が感情移入できて感動できたと思う


あと、敵キャラもみんないいキャラしてるんですけど
それは敵キャラ単体が魅力的なだけで
敵の組織自体には全然魅力が無かった

と言うか
本作は敵が組織立っていない

だから、敵の存在をあまり脅威に感じれなくて
敵がショボく見えてしまいました

 

それと、本作は全体的に真面目すぎたようにも思う

それぞれのエピソードが毎週真面目な内容で
同じことの繰り返しになってしまっていたと思います
なので、かなり序盤の回で飽きてくる

せっかく48話もあるんだから
バカバカしいギャグ回とか
意味のわからない変な回とか
もっといろんなパターンのエピソードが観たかったです

そうすれば全体にメリハリも生まれたでしょうし最後まで飽きずに観れたかもしれない

 

否定的なことが多くなりましたが
戦闘シーンはすごくよかったですね

リュウソウルを使った様々な能力アップの効果を使ったアクションは観ていて楽しい

キャラによって得意な戦闘方法があったり
使うリュウソウルにも個性が出ていたり
アクションシーンでの個性の見せ方は
すごく上手かったと思います

スーパー戦隊のアクションは安定して面白いですね
ここは安心して楽しめた要素でした

 

原点回帰のような王道のスーパー戦隊は
全然嫌いじゃないし
むしろ好きなくらいですが
王道だからこそ真面目に作り過ぎたのかも

設定は王道でも内容はもっと攻めても良かったのかもしれません
そうすればいろんな化学反応が起きて
キャラの魅力もさらに引き出せたかもしれませんね

アクションはいつも通りカッコよかったし
そんなに悪い作品ではないと思うんですが

でも、印象が薄くて記憶に残らないような作品になっていました

 


スーパー戦隊シリーズ 騎士竜戦隊リュウソウジャー Blu-ray COLLECTION 1