どうもきいつです
ディズニー映画「クルエラ」観ました
アニメ映画「101匹わんちゃん」に登場する
悪役クルエラの誕生秘話を映画化した作品
1970年代ロンドンを舞台に
デザイナーを目指すエステラが邪悪なクルエラへ変貌を遂げる姿が描かれます
監督は「アイ・トーニャ 史上最大のスキャンダル」などのクレイグ・ギレスピー
主人公クルエラを演じるのは「ラ・ラ・ランド」などのエマ・ストーンです
あらすじ
エステラは才能ある少し変わった少女だった
母親を失った彼女は1人でロンドンに向かい
出会ったジャスパーとホーレスと共に泥棒生活を送ることに
10年後ファッションスキルを磨いていたエステラは
カリスマファッションデザイナーのバロネスと出会う
感想
ヴィランを描きたいのか真っ当な主人公を描きたいのか
どっちつかずで中途半端
ストーリーもよくある普通の内容で
いまいち面白味がありませんでした
前から少し気になっていたので観に行ってきました
「101匹わんちゃん」は子どもの頃に観たことがありますけど
ほぼ忘れてます
確か実写版も観たことある
ストーリーはかなり単純だったと思いますし
クルエラは犬の毛皮で服を作ろうとする
みたいなわかりやすい悪役だった気がする
僕はその程度の知識で思い入れもさほどありません
レビューなんかを見ていると絶賛してる人も多いんですけど
正直、それほどのものかな…?
と少し疑問に思ってしまった
そんなに面白くなかったですかね…
本作は
最近のヴィランを主人公にする
みたいなブームに乗っかった作品なのかなと思います
同じディズニー映画なら「マレフィセント」とかありますし
アメコミもヴィランが主人公の作品が増えてますし
何よりも
悪役の誕生秘話というのには
「ジョーカー」の成功にあやかってるのかな
とかも思ってしまいます
で、この映画は
「ジョーカー」にはなれなかったな
って印象でした
同じヴィラン主人公ものなら
「マレフィセント」や「ヴェノム」みたいな感じですかね
ヴィランを主人公にしているけど
結局はいつものやつ
みたいな映画です
ストーリー自体はそんなに悪くないと思います
ディズニーがいつもやっている王道な流れで
主人公が悪い奴をやっつける映画
この映画の場合は
クルエラが悪どいバロネスを退治する話です
良く言えば王道
悪く言えばマンネリな映画ではありますが
つまらなくはないと思います
序盤はちょっと退屈だけど
クルエラの復讐が始まってからは面白くなってきます
盛り上がるシーンもそれなりにあって
ある程度は面白くて観ることができました
ディズニーってこともあり
映像のクオリティも高いですし
悪くはない映画です
ただ、記憶に残るような映画ではなかった
いまいちインパクトもありませんし
特別面白いわけでもない
どんでん返しの予想外な展開もありますが
想定外ではあるもののよくある展開で
そこまで驚きはなかったり
この映画だからこその強みはありませんよね
で、この映画で1番問題なのは
クルエラのキャラクターが中途半端すぎるところだと思います
宣伝なんかでは悪役の誕生秘話って感じですけども
実際に観てみると
そこまで悪役として描かれていませんし
かと言って
正義のヒロインってわけでもない
結局、クルエラをどうしたかったんだよ?
って思うほど
どっちつかずの曖昧なキャラになっていました
本作はあくまで「101匹わんちゃん」の前日譚という位置付けですが
そこまで繋がってないかな
くらいの浅い繋がり
本作のクルエラが後のクルエラになるのかどうかは置いといて観ることもできます
なので、「101匹わんちゃん」のクルエラと性格が違いすぎるのはスルーして
1つの作品として観る方がいいかもしれません
とは言え
クルエラのキャラクターはブレブレで
そんなにいいキャラでないのは否めない
ブレブレなので
こっちもどんな気持ちでクルエラを見ればいいのかわからなくなる
たぶん、最終的には「101匹わんちゃん」のクルエラに持っていきたいんだろうけど
ストーリーが
悪人をやっつけるだけのいつものディズニー映画なので
そこでズレが生じてるんですよ
ストーリーのジャンルで言えば「101匹わんちゃん」とやってることは変わらないですから
じゃあ「マレフィセント」のような
実はマレフィセントはいい人でした
みたいにいっそのこと別物の話にしてしまえばいいと思うけど
そこまでも行ききっていない
映画の中では
復讐に燃えるクルエラをメインに描いていて
復讐のためならクレイジーになってやる
みたいなキャラにしてはいますけど
実際はそんなにクレイジーではなくて
むしろ良識のあるまともな人間ですしね
普通に優しいし仲間思いだし
普通の善良な主人公になってます
比べるのは悪いですけど
「ジョーカー」のように
深い闇や人間の邪悪さなんかは全く描けていなくて
本当にただのディズニー映画でしかないんですよ
ならヴィランを主人公にするなんて
背伸びするようなことはやめればいいのに
僕は毎回このタイプの映画を見るたびに言いますけど
ヴィランを主人公にするなら
ヒーロー主人公の映画と同じにしないでほしい
ヴィランを扱う意義を見せてほしいんですよね
この映画の場合も
クルエラを後の悪役として描こうとはしているけど
本作のヴィランであるバロネスがそれを食ってしまうほど
上を行く悪人として描かれています
それがあるから
結果的にヴィランとしてのクルエラは完全に薄まっていて
魅力もなにもないなって感じ
ヴィランの前日譚なのに単純な勧善懲悪な物語に矛盾を感じるし
勧善懲悪なのにクルエラを善人として描いていない矛盾もある
悪人を主役にするのなら
善悪では説明できないグレーな部分を掘り下げる必要があると思う
「ジョーカー」はそんな部分がかなり深く描かれていて
素晴らしい作品になっていたわけですが
本作は何もかもが中途半端で
全く深い映画にはなっていませんでした
ただ、エマ・ストーンはとても魅力的で
それだけでこの映画を観れてしまうのは間違いないです
クルエラのキャラ自体は中途半端で魅力なんてないけども
エマ・ストーンの魅力で全てを補っていました
逆に言えば
エマ・ストーンに頼りっきりの映画とも言えますよね
その時点でレベルは低いのかな…
とりあえずヴィランを主人公にすればいい
とりあえずエマ・ストーンにやらせればいい
みたいな意識の低さを感じる映画
ある意味
最近のディズニーらしい映画ではありますかね
今思えば「101匹わんちゃん」のクルエラをピックアップするセンスもよくわからないかな…
ディズニーなら無条件で大絶賛な人なら満足できるんじゃないでしょうか?
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