何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス」感想 ヒーローとホラーが面白く融合

どうもきいつです


アメコミアクション映画「ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス」観ました

元天才外科医で最強の魔術師ドクター・ストレンジの活躍を描いた「ドクター・ストレンジ」の第2作目
マルチバースの扉が開いた世界でドクター・ストレンジの前に強大な敵が現れます

監督は「スパイダーマン」シリーズなどのサム・ライミ
主演は前作と同じくベネディクト・カンバーバッチが務めています

 

あらすじ
ドクター・ストレンジはかつての恋人クリスティーンの結婚式に参加していた
しかし、突如現れた怪物が暴れているのを確認し結婚式を抜け出して対処に向かう
怪物から救い出した少女アメリカ・チャベスはマルチバースを移動する能力を持っていた
ストレンジは彼女の能力を狙う何者かから彼女を守るため
スカーレット・ウィッチことワンダのもとを訪れる

 

感想
サム・ライミらしいホラー表現が満載で面白い作風になっていた
チープなホラーとアメコミヒーローの融合が独特
ストレンジらしい映像表現も楽しかったです
ただ、ドラマシリーズありきなのはやっぱり好感を持てない

 

前作の「ドクター・ストレンジ」は嫌いではないかなってくらいの印象で
最近のMCU作品はどれも個人的には微妙で
だいぶ熱も冷めてましたが

本作はサム・ライミが監督
ということで少し期待して観てきました

 

「アベンジャーズ エンドゲーム」以降は
MCU作品には幻滅させられることが多かったんですけども
今回はとても楽しませてもらえました

サム・ライミ全開の内容でかなり僕好みの映画だった


サム・ライミが全開だからこそ賛否も分かれる映画かもしれません

今回は今までのMCU作品には無いような描写がかなり多くて
いつもの感じで観に行った人は面食らう可能性が高い

言ってしまうと
本作はかなりホラーな描写が多いです
しかも、低俗なB級ホラーみたいなノリ

サム・ライミの代表作「死霊のはらわた」に通ずるような作品なんですよね
てか、ほとんど「死霊のはらわた」みたいな映画です

だから、やっぱり受け付けない人も多いのかなと思う
MCUが好きな人ってホラーとか全然観ないような人もいるだろうし…

本作はめちゃめちゃグロいってわけでも
直接的な表現があるわけでもなくて
「死霊のはらわた」とかに比べればかなりマイルドではあるんですけど
ホラー耐性の無い人からすれば気持ち悪いかもしれませんね

 

しかし、そんな作風だからこそ
僕みたいな人間がすごく楽しめるのも事実

むしろ、普通のアメコミ映画より
これくらいやってくれた方が好感も持てますよ

MCU作品の中でもかなり攻めた作品なのは間違いない


で、やっぱりホラー表現が面白いですよね
人によってはチープに感じるだけかもしれないけど
それがいいんです

始めに戦うタコみたいなのは目玉くり貫いて倒します
サム・ライミと言えば目玉潰したり飛び出したり
それが本作でも見れて満足

ワンダが迫ってくる描写なんかもめちゃくちゃホラーで最高でした
反射する水溜まりから手が出てくるやつとかめっちゃ怖いし
追いかけてくるだけでもホラーだし

そもそも本作でのワンダのキャラクターがホラーにぴったりです
彼女の存在自体がホラー


別の次元のヒーロー集団イルミナティのバトルなんて
MCU史上で1番残酷で低俗だったと思います
ファンタスティック4のゴム人間なんかギャグだし
サプライズゲストのプロフェッサーXはあんな死に方するし

ヒーローの扱い方があまりに軽薄で反感すら買ってしまいそうだけど
僕は大いに笑えたので全然OKです

あと、ゾンビストレンジもめっちゃ良かった

てか、ストレンジほとんど逃げてばかりでしたね
プロットが完全にホラーなんですよ
オチは古くさいホラーみたいでたまりませんでした

 

そして、ストーリーですが
マルチバースとか言ってるだけに難解ではあるけど
やってることはシンプルですっと頭に入ってきます

そもそも小難しいことは理解しなくてもいい映画です
そのへんはなんとなくでも大丈夫

根本はワンダというオバケからストレンジたちが逃げてるホラー映画だと思ってください

テンポも良くてどんどんと畳み掛けるように物語が進むので
ジェットコースター的な楽しさもあります

 

それと、ドクター・ストレンジらしい映像表現も健在

今回はそんなに多くはないんですけど
マルチバースを移動する時の映像はめっちゃ良かった

いろんな世界を突き抜けていくシーンは
これぞドクター・ストレンジって感じで
すごくワクワクさせられました

 

概ね最高な映画でしたけど
やはりクロスオーバーありきの作風はちょっと萎えますね

本作はドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」が大きく関わっているようで
僕は観ていないので
正直よくわからんなって部分は多かったです

今までアベンジャーズの一員だったワンダがなぜヴィランになったのか
という部分は全くわかりませんでした

ドラマまで観なきゃならないのはさすがにしんどいです…
ディープなMCUファン向けの映画になってしまってるのは残念


ただ、サム・ライミの手腕なのか
細かい部分はわからずともワンダに感情移入ができてしまったりする

何故そうなったかの原因は不明だけど
ワンダの目的ははっきりしてるし
どんな想いで暴走してしまってるのかも理解できる
むしろ、今までのワンダよりも魅力的に感じた

破滅に向かっていく彼女の姿が儚くも美しく
そして怖い
魅力的なヴィランになっていたと思います

ワンダが敵になったり
結末が悲しかったりもするので
それを不快に思う人もいるだろうけど
僕はこのワンダがすごく好きになりました

 

あまりにも「死霊のはらわた」をやっちゃってるので
サム・ライミ暴走気味だなとも思うけど
それがこれまでのヒーロー映画にない面白さにも繋がっていた
僕はこの映画が大好きかもしれません

それにしてもワンダ強すぎない?
この強さなら1人でサノス倒せただろ

 


ドクター・ストレンジ 4K UHD [4K ULTRA HD+ブルーレイ] [Blu-ray]