娼夫として生きる男を描いた映画「娼年」観ました
石田衣良の同名小説を
「愛の渦」「何者」などの三浦大輔が
映画化した2018年の作品
主演を松坂桃李が演じています
性的描写を全面的に押し出した
R18指定の映画です
あらすじ
大学生のリョウはバイトに明け暮れ
無気力な日々を送っていた
ある日、彼の前にボーイズクラブのオーナー
御堂静香が現れる
リョウは静香の下で娼夫として
働く事となり
最初は戸惑っていたが
次第にやりがいを見つけていく
感想
SEXシーンがやりすぎで笑える
面白い作品だと思いました
ただ、結局どういう気持ちで
観ていいのかわかりづらく
最後まで戸惑いながら観てた
かなり攻めたSEX描写に
衝撃を受けました
松坂桃李そこまでやるの?
って思うくらい攻めていました
この映画、8割くらいが
SEXシーンだと思います
ほぼAVですよ
で、映画として楽しめたかと言うと
個人的には結構面白かったです
はじめは真面目にSEXがテーマの
ドラマが繰り広げられる作品だと
思っていたんですが
観進めて行くと
結構ふざけた映画でした
この映画の世界観自体かなりぶっ飛んでる
異質な世界を描いた作品です
正直、ストーリーの内容は
かなり薄くて
そして、SEXシーンは笑えます
そもそもSEX中の過剰な演技も
笑ってしまいますし
それぞれの客とのエピソードも
面白いです
お漏らしを見られると
快感を覚える女性
夫の目の前でSEXする妻と
それを録画する夫
身の上話をするとイってしまう
おばあさん
などなど、個性豊かで笑ってしまう
これが、この映画のテーマの1つである
女性の欲望の多種多様性も
表していてとても良かったです
ドラマ部分も薄いですけど
そんなには悪くなかったです
リョウの成長なども描けていますし
娼夫という仕事についても
しっかり描かれている
どんな仕事でもやりがいを持って
向き合っていれば
立派な仕事の1つだという事ですよね
ずっと続けれる仕事なのかは
また別の話ですけど
笑える面白い映画ではあったんですが
この映画は
どこまでが笑いを狙っているのか
どこまでが真面目な映画なのか
これがかなり曖昧で
終始戸惑ってしまいました
たぶんSEXシーンは狙ってると思うんですよ
ただ、全体的にギャグ映画と
言われればそう見えるし
全部真面目だと言われれば
そうも見える
これがどっちかによって
この作品の評価は大きく分かれる
僕の中でですけど
もし全てが笑いを狙って作られている
映画だったとしたら
僕はこの映画は大好きだし
とても面白いと思う
でも、逆に真面目に格好をつけて
作られた映画だとしたら
正直、ダサい映画だと思う
例えば音楽の使い方
大人なジャズって感じのBGMが
よく劇中に使われるんですけど
これが真面目にいい感じだと思って
使ってるんだったらダサいと思うんです
ただ、あえての演出だったら
バカらしくて笑えます
地名のオシャレテロップも同じで
ダサいんです
これらはどっちなのか
笑いなのか真面目なのか
これでちょっと戸惑ってしまう
SEXの描写
これもどちらなのか?
と気になる部分があって
それは過剰に激しすぎるSEX
いくらなんでも激しすぎるんです
明らかに普通ではない
いや、確かにそういうSEXを
する時もありますけど
全部がそうなってるんで
これも笑いを狙ってるのかどうかで
見方が変わる
狙っていたら笑えますけど
真面目に作っていたとしたら
ちょっとリアル感も無いですし
毎回のSEX描写が単調過ぎるとも
思えます
この映画の世界観自体も
かなりぶっ飛んでいますが
そもそも、これも笑いなのか真面目なのか
ここを作り手はどう捉えているのか
そこに核心を持てなくて
どういう気持ちで観ていいのか
戸惑いながら観ていました
ただ、全部観終えてからの気持ちは
真面目に格好つけている部分も
大いにあったんじゃないかな
と感じています
でも、核心は持てていない
それでも
かなり攻めた映画ではありました
俳優たちも限界ギリギリまでの
事をやってのけてると思います
シンケンレッドがこんな役を
演じるとは当時は思っても見なかった
すごい映画でしたね
観る価値はある映画だと思います
こういうのが苦手な人も
いると思いますけどね