何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「翔んで埼玉」感想 大阪府民の自分にはわかりまへんわ

 

どうもきいつです



ギャグ映画「翔んで埼玉」観ました

 

「パタリロ!」などで知られる
魔夜峰央による漫画「翔んで埼玉」の
実写化作品
「テルマエ・ロマエ」「のだめカンタービレ」などの
武内英樹が監督を手掛けた作品です
主演を務めるのはGACKTと二階堂ふみ





あらすじ
かつて東京都民から酷い迫害を受けた
埼玉県民は身を潜めてひっそり暮らしていた
東京のトップ高校の生徒会長を務める
壇ノ浦百美はある日、帰国子女所の転校生
麻美麗と出会う
2人はお互いに惹かれ合っていくが
麻美が埼玉県出身だったという
衝撃の事実が発覚する



感想
これ面白い?
関東の人は笑えるんですか?
普通につまらない



かなり話題の映画なので
興味が湧き観に行ってきました

正直ほとんど笑えなかった
関東の人たちが観たら笑えるんですかね?

僕が行ったのは大阪ど真ん中の映画館
実際、僕だけでなく周りの人たちも
あまり笑っていませんでした


ネットで感想などを見てみると
なかなか好評で

笑った
自虐ネタ、埼玉ディスが面白い
埼玉愛を感じる
みたいな感想がすごく多いんですけど


僕はこれのどれも感じませんでした

そもそも、思ってたのと
ちょっと違ったなというのもあります

もっと埼玉のあるあるネタとか
そういうのを見せてくれるのかな
と思ったら
ほとんどがフィクションのギャグでした

言ってしまえば普通のギャグですよね
埼玉でなくてもできそうです


この映画でよく言われている
埼玉ディスっていうのも
なんか表面的だなって感じます

この映画のディスを言葉で例えると
バカ、アホ、田舎もん
って言ってるレベルだと思う

フリースタイルダンジョンで
こんなディスやってたら
1人もモンスター倒せないですよ

もっと埼玉県の
嫌な部分とかコンプレックスとかを
具体的につついて欲しかったです


埼玉は田舎者だから虐げられるとか
群馬は秘境だとか
千葉は東京に媚びてるとか

ざっくりとした感じでは
バカにしてるんですけど
それより深いとこには
あまり触れてないというか

もっとガンガン攻めたディスを
期待してたというのもあって
なんかディスが弱いな
と思ってしまいました

それと、東京に関しては全然
いじってなかったですね

最終的に東京は田舎者の集まり
なのがバレて東京が崩壊する
みたいなオチなのかな
とか思ってたんですけど
全然違いましたね



で、この映画のほとんどを占めている
ギャグシーンなんですけど
これがなかなか面白くない

基本的に笑いの質が少し低い
サイタマラリア
サイタマホイホイ
穴にピーナッツ
などなど

ちょっとレベルが低い
そんな要素だけを見せられても
笑えません

物語に絡んで
その要素を生かすならまだしも
単体でこれらのギャグは面白くないです


それと、フリに対してのボケが弱すぎる
というのもあると思います

お笑いの基本みたいな
前フリがあってのボケ
みたいなシーンが
結構多い映画なんですけど

毎回オチが弱いんですよ
フワッと終わっていくんです


東京の街の空気のテイスティングをして
どの場所の空気かを当てる
ってシーンがあるんですが
オチが東京なのかがきわどい地域の
空気だった
ってやつなんですけど
なんか弱い


埼玉と千葉がお互いの出身芸能人を
見せ合ってバトルするってシーンでは

お互いに芸能人の写真を見せ合って
最終的に千葉が市原悦子を
チョイスするんですけど
そんなに面白くない

もっと面白い人選は無かったんですかね?
こんな使い方は市原悦子にも悪いですし

芸能人見せ合いバトルは
面白くなりそうだな
と思っただけに
最後はちょっと肩透かしです



現代パートの夫婦喧嘩は
面白かったんですけどね

あれこそ地域同士の
バカバカしい不毛な争い
って感じが出てて面白いんですけど

メインパートでもああいうのを
もっと入れてくれれば
良かったんですけどね



そして、この映画で
1番しんどかったのは
後半部分ですね

めちゃくちゃテンポが悪いです
変に良い話にしよう
みたいなのも透けて見えてて
全然乗れない

特に最後の方の暴動シーンは
意味も分からないし笑えもしない
しかもダラダラとテンポ悪く
映像を流し続ける

いつ終わるのかな
って思いながら観てました


それにラストも全然終わらないですよね

もう終わりかなと思ったらまだ続く
今度こそ終わりかな
と思ったらまだ終わらない
そんなのが長々と続きます
しんどい



それと、ちょっとムカつくのは

途中で現代パートの
冷静なキャラの女の子が
「なんなのこれ」
ってセリフを吐くんですが

このセリフって、この映画は
何の意味もない茶番劇ですよ
って提示だと思うんです

こんなクソ映画には
文句言うのもバカバカしいですよ
って事だと思います

こんなんで逃げられへんからな‼


映画として面白くないのを
茶番だからと言って逃げるのは
ずるい

これって、つまらないと言われた時の
予防線ですよね

でも、テンポが悪いとか
ストーリーがつまらないとか
ギャグが寒いとか
これは茶番がどうとか関係ないですから
クオリティが低いってだけですよ



でも良い部分もありました

世界観は面白いです
過剰に誇張した関東地区の表現
かなりぶっ飛んだ世界観だからこそ
面白みのある空気感もあります

フィクションは世界観だけにして
ギャグやネタはもっとリアルなのに
すれば良かったのにな
とは思いました


あと、GACKTはすごく良かったです
あんなわけのわからない世界に
ちゃんと実在しそうな
存在感と説得力がありました
演技も良かったと思います

でも、二階堂ふみのキャスティングは
謎です
なぜ男役に彼女を選んだのか
そのせいでBL的な面白さが全くないです



散々つまらないと言いましたが

エンドロールの
はなわの埼玉県のうたは
めちゃくちゃ面白いです

この映画で1番笑いました

これを映画の中でやってくれよ

この主題歌の方が
よっぽどディスってるし自虐です
埼玉愛も感じますよ



結局は
関東の人じゃなきゃ
笑えない映画らしいです
関西人はたぶん笑えません
面白くないです

ただ、はなわの歌は
関西人でも笑える




翔んで埼玉