どうもきいつです
親子の絆を綴った映画「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」観ました
息子であることを隠し父親と
オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」をプレイする日々を綴り
ドラマや書籍にもなった人気ブログを
映画化した作品
監督は実写パート、ゲームパートともに
ドラマ版も担当した
野口照夫と山本気清史が務めています
あらすじ
単身赴任中だったアキオの父が
突然会社を辞めて家に戻ってきた
アキオは何を考えてるのか
わからない父のことを知りたいと思い
オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」を
父にプレゼントし、自分は正体を偽り
一緒に冒険に出るという計画を立てる
感想
オンラインゲームだからこそ
育まれる人の絆を描いた
なかなか良い映画でした
笑えるし感動もあって
バランスも良かった
もとになったブログは
読んでませんでしたが
テレビドラマ版は観ていて
それがなかなか面白く
今回の映画版にも興味が湧き
観てきました
あと、「ファイナルファンタジーXIV」は
やっていません
オンラインゲームが苦手なもんで…
映画の内容はドラマ版と
基本的な流れはほぼ同じで
少し設定や登場人物などが
変化しているくらいでした
大きな変化はあまり無かった印象です
タイトルがファイナルファンタジー
だったり
オンラインゲームがテーマだったりするので
ゲームに興味が無い人は
とっつきにくいと思いますし
知識が無かったら
楽しめないんじゃないかと
思うかもしれませんが
そんなことは全く無く
オンラインゲームがどういうものか
さえ知っていれば
普通に理解できると思います
むしろゲームや匿名性のネット社会
などに悪い印象を持っている人にこそ
観てほしい映画でもあります
この映画では
ゲームっていいもんだよ
匿名のネット世界だからこそ
生まれるものもあるよ
というものを描いています
さらにオンラインゲームの世界を通して
現実の世界と向き合う姿も
見せてくれるので
ただ単にオンラインゲームの世界が
現実逃避の場所ではない
ということも伝わってきます
そんな感じで
オンラインゲームの良さを伝える
ということでは
かなり良い作りの作品だと思います
「ファイナルファンタジーXIV」の
宣伝としても大成功ですね
この映画を観たら、このゲームを
やってみたいと思う人はいるでしょうし
オンラインゲームの世界を
とても魅力的に見せています
そして、ゲームの魅力だけではなく
人間ドラマも面白く描かれています
正体を隠しての父親との交流や
普段ゲームをしなかった人が
ゲームにハマっていく姿など
そんな設定を笑いやドラマに
上手く機能させて見せてくれるので
自然と笑えるし自然と感動できる
基本的にはコメディーの雰囲気で
話が進んでいきます
普段は寡黙で
何を考えてるかわからない父親と
ゲームの世界で交流する父親との
ギャップだけでも
面白さや笑いを生んでいます
何を考えてるかわからない人が
ゲームの中では饒舌で
語尾に変な言葉をつけたりする
それに相まってゲームならではの
キャラクターの固い動きや
チープなポーズがさらにギャップを
生んで笑えます
現実パートでも
ゲームにハマり過ぎるお父さんや
ゲームを知らないからこそ
戸惑っている姿なんかが
可愛くも面白いです
それぞれの笑いの演出が
押し付けがましくないし
ストーリーの中で自然と
入ってくるので素直に笑えました
それに笑いだけではなく
ゲームを通しての人間の成長も
しっかりと見せてくれます
ゲームの中でアキオとお父さんが
交流することで
お互いに影響し合い成長していく
アキオは仕事に対する向き合い方を
お父さんから学び
お父さんは家族への向き合い方を
アキオから学んでいきます
こういうところからも
オンラインゲームが
ただの現実逃避ではなく
現実の世界を豊かにする
1つのツールなんだなと思えます
そして親と子が繋がるツール
でもあると感じさせられました
親子でゲームをして遊ぶことって
キャッチボールをするのと変わらないような
今の時代テレビゲームも
親子の思い出になりえる遊びなんだと
あらためて思いました
それに役者も良かった
特にお父さん役の吉田鋼太郎が
とても良かったです
寡黙で近寄り難い雰囲気を出しながらも
おちゃめで可愛げのある姿も
自然と見せてくれる
決してオーバーな演技では無いのに
演技でいろんなものが伝わってきます
あの厳格な容姿で
真剣にコントローラーのボタンを
カチャカチャやってる姿も
ギャップがあって面白いです
ゲームやり過ぎて奥さんに
怒られた時の顔とか
すごく可愛かった
あと妹役の山本舞香も
可愛かったですね
気が強いけど
家族の雰囲気を中和してる感じが
彼女に合ってました
こんな娘いそう
と思わせるリアル感もあるし
家族が大好きな雰囲気も良かったです
お父さんがゲームで
わからないことがあったら
いちいち仲介役として
アキオの部屋まで聞きに来るのも
可愛かったです
そんな感じで
良い映画ではありますが
良作止まりなのは否めないです
全体的にテレビドラマの延長線上
というのは拭えていない
正直、別に映画館で観なくても
良かった
と思わされる作品でもあるかも
セリフや演出が説明的過ぎたり
無理やり恋愛要素が入っていたりと
そういうのがチープだな
と思ってしまいました
登場人物たちが
心の声をやたらと口に出して
独り言が多すぎるのは
やっぱり違和感に思いますし
お風呂で顔まで浸かってブクブク
みたいな演出は
ダサいというか古い
今の時代にこれは無いと思う
アキオと同僚の女の子との
やり取りに関しても
軽く恋愛をにおわす要素なんですが
全体のストーリーに関わりが無く
いまいちこれの必要性を感じられない
特に恋愛が発展するわけでもなく
中途半端な描写だけなので
これいらなかったよな
っと思ってしまいます
それにこの映画自体が
ただのキレイごとの良い話
で終わっているのも
ちょっと気持ち悪さを
感じるかもしれません
この映画では人間の良い部分しか
描かれていないので
ちょっと違和感があります
オンラインゲームの良いところを
見せる作品でもあるので
これは仕方なかったのかもしれません
でも、ただの良い話だけでは
やっぱり物足りなさを感じます
ゲームやネットの世界には
裏の部分もたくさんあるわけで
結局、こんなただの良い話は
テレビで観れば十分だな
と思ってしまうのかもしれませんね
とは言っても
ゲームと家族の絆を
繋げて見せるのは日本らしい発想
だと思いますし
洋画ではこういうのは無いと思います
笑いもあるし感動もあるし
心がとてもほっこりする映画でした