どうもきいつです
アニメ映画「絵文字の国のジーン」観ました
絵文字のキャラクターが住む
スマートフォンの中の世界を描いたアニメ映画
自分の役割である不機嫌顔ができない
絵文字のジーンが仲間とともに
スマホの中の世界を冒険します
監督は「リロ&スティッチ2」などの
トニー・レオンディスが務めています
あらすじ
ある男の子のスマートフォンの中に
絵文字たちが暮らす町テキストポリスがあった
絵文字のジーンは“ふーん”の表情の役割があるが
表情が豊かで不機嫌な顔ができない
そんなジーンは自分の不具合を何とかするため
仲間と一緒にアプリの外へ旅立つことに
感想
ストーリーが雑だしキャラクターに魅力も無い
アイデアに関しては
何番煎じなの?
って思ってしまうほど
ありがちな擬人化の話でした
スマホの中の世界を描いたアニメ映画と言うことで
少し興味をそそられ観てみました
これまでにも様々な擬人化アニメ映画が
ありましたけど
本作はその中でもダントツでレベルが低かった
本作は擬人化の中でも
特に人間の生活にかかわりが深いものを
擬人化したタイプの作品です
例えばピクサーの
「トイ・ストーリー」はおもちゃの擬人化
「インサイド・ヘッド」は人の感情の擬人化です
ディズニー映画の
「シュガー・ラッシュ」はゲームの世界を
擬人化した作品
ここ最近のディズニーのアニメ映画は
擬人化の世界を描いた作品が多いと思います
そして本作は
スマホの中の世界を描いた作品です
その中でも絵文字に焦点を当てて擬人化してる
それ自体はそこまで悪くないと思います
擬人化をやりつくされて残ってたのが
絵文字くらいしかなかった
ような気もしてしまいますが
入り口としてはそういう設定は面白いと思います
ただ、世界観や物語が
既存の作品に似すぎている
てか、パクってんじゃないの?
って思ってしまうほど
「インサイド・ヘッド」と「シュガー・ラッシュ」
を足してめっちゃ薄めたみたいな内容
人間の知らないところで個性があり
それぞれの生活を過ごして
与えられた役割を機械的にこなしている
って言うのは「シュガー・ラッシュ」っぽいし
その世界で仕事をこなすことで
現実の人間にも影響を与えている
というのは「インサイド・ヘッド」っぽい
この時点で新鮮味はないし
もう、こういうのはいいよ
って気持ちにもなってしまいます
でも、パクること自体は全然ありだと思うんです
そこから新しいものが生まれたりもするし
同じような世界観や設定の中から
違ったメッセージを発信することだって
できると思います
本作だって違った角度から描けば
面白い内容にはなりえた可能性もあります
しかし、結局は
自分の役割とは何なのか?
というありがちな自分探しの物語に
なってしまってました
こんなのやりつくされていて
今さら感が否めない
まあ、やりつくされた内容の
パクリみたいな映画であっても
最終的に面白ければ全部許されると思いますよ
でも、残念ながら本作は面白くも無い…
だから、既存の名作たちの劣化版
という位置づけになってしまった
何が悪かったかと言うと
いろいろありますが
まず、ストーリーや設定が雑だと思います
なんかゴチャゴチャしていて
目的もはっきり見えてこない
しかも、設定が安定していないから
入り込みにくいですしね
スマホの中の世界をリアルに見せようとする部分と
物語を運ぶためのご都合主義的なファンタジー要素
が上手くかみ合ってないと思う
リアルにしたいのかファンタジーにしたいのか
それがどっちつかずになっていて
すごく観づらい映画になってます
主人公のジーンは
不具合でいろんな表情ができてしまう
だから、それを直すために旅に出ますが
そもそも、絵文字の不具合って何?
って思ってしまう
てか、町や絵文字の設定が
ちょっとテキトーなんですよ
みんなそれぞれの役割があって存在するはずの
絵文字なんですけど
絵文字にも家族がいて同じ絵文字が複数存在したり
人気の無い絵文字は追放されたり
現実世界で使われる絵文字には
定員が決まってるような描写もあるし
そこがなんかリアル感を損ねてる
実際にスマホで絵文字の画面を開けば
どんなに使っていない絵文字であっても
表示されるでしょ
それに同じ絵文字は存在しませんし
仮に複数の絵文字が
その場所を取り合ってるとしたら
いろんな表情ができるジーンは
めっちゃ有利じゃないですか
逆に不具合が原因で絵文字として働けなくても
代わりがいるのなら全然問題ないでしょうし
設定があまり上手く練れてないように
思うんですよね
とりあえず絵文字を擬人化しました
ってだけで
深く考えてないような気がする
それぞれの絵文字は唯一無二の存在なのに
ジーンに不具合が起きてトラブルに発展する
ってほうがわかりやすいし
絵文字としてのリアル感も出せそうなんですけどね
それと、本作は実在するアプリが
いくつも登場するんですが
その見せ方が下手だと思いました
アプリの宣伝をしてるの?
って思ってしまいます
YouTube、インスタグラム、Twitter
キャンディークラッシュなどなど
他にもたくさんあります
まあ、それの見せ方が強引です
お金貰ってるんですかね?
ジーンたちがスマホ内を旅する中で
様々なアプリに立ち寄るんですが
その度に話が滞る
キャンディークラッシュや
ダンスゲームのアプリの場面なんかも
クソしょうもなくてテンポも悪いし
インスタグラムの中での
ジーンの両親の場面も必要ないでしょ
極めつけはTwitterですよ
何あれ?
全然意味が分からない
これこそ宣伝以外の何物でもないでしょ
とにかく、いろんなアプリが登場するたびに
テンポが悪くなるし面白さも全然無い
もしかしたら
実在のアプリを出すことでリアルさを演出したり
実在のアプリさえ出せば面白くなるだろう
と勘違いした考えがあったのかもしれませんね
リアルさを出すなら
そんな事よりする事がたくさんありますし
アプリの見せ方にユーモアが全然ないから
面白さも表現できてません
だから、結局アプリの宣伝にしか見えない
本当に宣伝してるのかもしれませんけど
あと、最後の展開ですよね
あれは酷い
スマホやデータって何だと思ってるんですかね?
データを全削除中にメッセージを送れるのも
変ですけども
やばい全部消えちゃう!!
でも、やっぱり削除やーめた
で、全部もとどおり
そんなアホな
データが破損すると思うんですけど…
本当はあんなことやっちゃダメですよ
もし、削除したとして
新しくダウンロードしたアプリでの
絵文字の世界は全く別物なんですかね?
そのへんもちょっと気になります
それと、わざわざ店までいって
データ消去しようとしてたけど
スマホの初期化なんて家でできるでしょ
こういうところでも
物語を無理やり押し進めるために
リアリティーが損なわれていましたね
他にも
キャラクターに魅力が無かったり
現実パートが面白くなかったり
アニメ表現がいまいち
デザイン面もちょっとダサい
とにかく良いところが無い
子供向けにしても
わかりづらいことが多いと思うし
あまり楽しめないんじゃないでしょうか
総合的にレベルの低いアニメ映画になっていました
この映画を観るくらいなら
「シュガー・ラッシュ」や「インサイド・ヘッド」
とかを見た方が100倍楽しめます
内容はそんなにかわらないですが
映像、設定、物語
どれも本作の遥か上を行くクオリティですよ