どうもきいつです
モキュメンタリー映画「トロール・ハンター」観ました
北欧に住む伝説の妖精トロールの実態に迫った
2010年ノルウェーのモキュメンタリー映画です
取材中にノルウェーでトロール・ハンターと
出会った学生たちが
ハンターと行動を共にし誰も知らなかった
トロールの生態を暴き出していきます
監督は「ジェーン・ドウの解剖」などの
アンドレ・ウーブレダルが務めています
あらすじ
ノルウェーの田舎町で問題になっている
熊の密猟事件の取材にやってきた大学生3人
彼らが怪しい男ハンスを尾行していると
そこへ伝説の生き物トロールが現れる
ハンスが政府に雇われているトロール・ハンターと
知った3人は、ハンスと共に行動し
トロールの生態をカメラに収めていく
感想
いかにもB級でチープな作品
でも、発想が面白くて最後まで観てしまう
映像はリアルさよりも
衝撃、派手さ重視に突き抜けていて
逆に面白くなっていました
前からなんとなく気になっていた作品
タイトルにすごく興味を惹かれました
内容は実録ドキュメンタリー風で
撮影者たちが異常な状況に巻き込まれていく
というモキュメンタリーではありがちなやつです
ただ、本作は
モキュメンタリーでよくある心霊系ではなくて
想像上の生き物トロールを題材にしています
トロールって日本では馴染みがなくて
あまりピンときませんが
北欧の国などの伝承に
よく登場する妖精みたいです
日本で言う鬼みたいなものでしょうか
日本でもテレビゲームの敵キャラとかに
トロールが出てきたりしますし
まあまあ知名度はあると思います
個人的には子供の頃に読んだ絵本
「三びきのやぎのがらがらどん」にも
トロールが登場していていましたし
それがとても印象に残っていて
結構なじみ深かったりします
本作ではその絵本にちなんだシーンなんかも
ありましたね
本作ではそんなトロールが実在していて
それを狩っている強いおっさんがいる
というなかなかぶっ飛んだモキュメンタリーです
その設定の時点で
興味津々だしワクワクしてきます
正直言って
あまりに設定がぶっ飛んでいる上に
CGのクオリティなんかもあまり高くのないので
リアリティーは全然無いと思います
トロールの風貌は完全にCGだと
わかってしまうほどです
その、クオリティの低さに
リアリティーがないから酷い映画
と言う人もいるでしょうが
個人的にはそこはそんなに気になりませんでした
むしろ、CGがショボいけど
トロールを出し惜しみせず
ガンガンと出しまくっていたのには好感が持てます
派手なシーンも多かったし
映像的な見応えはとてもあったと思う
モキュメンタリーなどの実録風のフィクションって
いかに本当の出来事のようにリアルな映像にするか
という作品も多いと思います
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」「パラノーマル・アクティビティ」など
日本の心霊映像なんかもそうですよね
そんなリアル路線も面白いんですが
僕はどちらかと言うと
現実味が薄い作品の方が好きだったりします
「クローバーフィールド/HAKASISHA」「グレイヴ・エンカウンターズ」とか
ほとんどギャグみたいなのが好きです
本作もギャグみたいな作品だと思いますよ
やっていることはバカバカしいです
でも、そんなギャグみたいにありえない映像を
ドキュメンタリーのような本物っぽい世界観の中で
見せられるとすごいワクワクするんですよね
こんなことありえないだろう
と笑いながら観ている反面
これが本物だったらすごいだろうな
と思ったりもしてしまいます
普通の映画を観ている時とは
また違った感覚を味わえるんですよ
そして、そんなバカバカしくてギャグみたいな作品
なんですけど
意外とちゃんと作っていったりもする
トロールの設定、人間ドラマ、映像の臨場感など
そんなのはなかなか良い出来だったと思います
トロールの設定は
伝承をもとにしつつも
現実味のある理由付けがされていたりする
日の光を浴びると石化してしまうというのにも
一応科学的な理由をつけていましたしね
トロールの見た目の違いなんかも
面白かったと思います
実際のトロールは伝説上の存在なので
伝承や地域によって伝わっている風貌や特徴が
違うんだと思います
そこを、この映画ではあえてトロールには
いろんな種類があるという設定にして
さまざまなトロールを見せています
頭が3つあるやつだったり
ずんぐりむっくりで毛むくじゃらだったり
めちゃくちゃ巨大な奴だったり
いろんなトロールが出てくるので
映像的にも最後まで飽きないと思う
トロールの種類によって
いろんなシチュエーションが生み出せていましたし
展開が広がるきっかけにもなっていたと思う
人間ドラマはそんなに深くはないけども
それなりに面白くなっていました
学生の取材クルーとハンターのおっさんとの
絆が深まっていくロードムービー的な
物語になっていて
そこはとても良かったです
はじめはおっさんに邪険に扱われていた学生たちですが
ともに旅し苦難を乗り越えることで
徐々におっさんのほうも心を開いてくれて
ハンターやトロールの実状を教えてくれたりする
学生たちも政府に隠されている真実を
目の当たりにして
真実を暴き出そうと本気になっていきます
そんな物語を経ての
ラストはとても熱い展開になっていたと思う
映像面に関しては
CGがショボいと言いましたが
臨場感のある映像にはなっていたと思います
特にノルウェーの大自然が素晴らしかった
あの荘厳な大自然の景色が
トロールの信憑性を高めてる
あんな巨大な自然の中ならトロールがいるかも
と思わされる
そんな広大な自然の中に現れるトロールは
CGのショボさもちょっと薄らいでいると
思うんですよ
終盤に現れる雪原での巨大なトロールは
もうショボいとか思っていませんでした
森の奥から木をなぎ倒して
トロールが初登場する場面もすごかったです
あそこはワクワクするし
派手な登場の仕方に気持ちを持っていかれました
出てきたトロールも
頭が3つでめっちゃデカい
何じゃこれ
と思ってからの光を当てての石化
こんなめちゃくちゃな世界観を見せられて
心は鷲掴みでした
他には環境問題なんかも取り扱っていたり
意外と真面目な一面もありましたね
人里へ下りてくるトロールが
日本でもよくある
町にイノシシやクマなどが下りてくる
問題とも被って見える
狂暴な生き物が人里に現れて騒ぎになっているけど
元凶は人間にある
というのを描いている映画にも見えます
かなりチープな映画だとは思うんですが
B級と割り切って観れば全然楽しめる作品です
ツッコミどころも多いですけど
軽い気持ちで観れば気にならない
僕は結構好きな映画でした
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