何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「トロール」感想 これはノルウェー版のゴジラ

どうもきいつです


アクション映画「トロール」観ました

突如ノルウェーの山で目覚めたトロールによる被害を防ぐため
それに立ち向かう人々の姿が描かれます
2022年12月よりNetflixで配信されているノルウェーの作品

監督を務めるのはロワール・ユートハウグです

 

あらすじ
とある山でトンネルを掘削する作業中に事故が起こり
作業員や抗議者たちが何人も命を落とした
その後もノルウェーの各地で不可解な破壊現象が発生する
ノルウェー政府に呼び出された古生物学者のノラは事件の解明に挑むことに
そして、ノラの前に巨大なトロールが姿を現すのだった

 

感想
やってることは完全に王道の怪獣映画
ノルウェーの大自然の中に巨大な怪獣というのはなかなか面白いです
映像と迫力満点で最後までドキドキワクワクする映画でした

 

前から気になっていたので観てみました

この映画を知った時に思い出したのは
同じくトロールを題材にした「トロール・ハンター」
結構やってることは似ています

どちらも
神話やおとぎ話に登場するトロールが実は本当に存在して
それが現代のノルウェーに現れたら
みたいな内容です


ただ作風は全然違っていて

観てもらえばわかりますが
本作は完全に怪獣映画です

本作でのトロールの扱い方なんてゴジラやガメラとさほど変わらない
ストーリーの流れやトロール対人間の構図なども怪獣映画のそれですよね

劇中でゴジラの名が出てくるくらいだし
日本の怪獣映画にはかなり影響を受けてるように思えます

そういう映画なので
個人的にはかなり大好物
最後まで最高に楽しんで観れました

 

やはり、本作で印象的なのは大暴れするトロールの姿

序盤はなかなか姿を現しませんが
登場してからはずっと大暴れです


初登場シーンからとてもワクワクする見せ方ですよね

ただの巨岩だと思っていたものが実はトロールで
そこから小さな人間たちの目の前で起き上がり巨大な姿を見せつけます
ここは荘厳さや神々しささすら感じる

そこからは容赦なく暴れまわる
木々はブッ倒し人間はブッ殺し
人間の兵器なんて全く効かない

見た目が違うだけでこれはゴジラです

暴れっぷりが最高で
怪獣映画として本当に楽しませてもらえた

 

映像に関しても迫力満点で
普通にクオリティが高いですよね

CGも全然安っぽくなくて
むしろ、すごくリアルです
トロールも本当に存在するように見えます

アクションシーンもスリル満点な映像の連続で
アトラクション的な面白さもある

終盤の車でトロールから逃げるシーンはすごく盛り上がっていました
スピード感はめっちゃありましたし
トロールの攻撃は大迫力でハラハラしっぱなし

怪獣映画ではあまり見ない主人公個人を狙って襲ってくるってのも
スリルを出すのに一役買っていたと思います
ここはアメリカのモンスター映画って感じでしたよね

最初のトンネルの事故場面やら兵器の攻撃場面やら
全体的にド派手な映像が多く
怪獣映画要素と相まってよりテンションの上がるものになっていた

本作が配信のみの映画なのがもったいない
映画館で観ればもっと大迫力でしょうし

何よりも怪獣映画ですからね
やっぱり怪獣映画は映画館の巨大なスクリーンで観るに限るじゃないですか
なので映画館で観れないのは残念で仕方がない

これは映画館で観てみたかった

 

そして、ストーリーに関してもなかなか出来がいいと思います

基本的に王道な怪獣映画って感じで新鮮味はありませんが
全体的にテンポがとても良く
あまり無駄がないのですごく観やすい映画です

人間ドラマも普通に面白かった

ただトロールが暴れてるだけじゃなく
人間ドラマパートもそれはそれでちゃんと作られているんですよ

主人公と父親の親子愛とか
仲間たちとの絆とか
人間同士の対立とか

テンポ良く
でも、薄っぺらさを感じないほどに感情移入もできる

トロールとの戦いのアクションとドラマパートの描写とでメリハリもあり
物語に引き込まれていく
ずっとストーリーを飽きずに観ることができました

トロール自体にも切ない物語があったりして
その切なさも怪獣映画的だなと思わされたりしましたね

結末は物悲しさがあって…
ちょっと泣きそうになった

人間が原因で生まれてしまった怪獣
それを人間の手で倒す
本当に隅々まで怪獣映画ですよね

 

あとは
登場人物もみんな魅力的でした

メインの登場人物は主人公含めて4人なんですが
それぞれが個性的でにんな印象に残ります

4人とも立場も違えば考え方も違って
最初はバラバラなわけです

まともで頭のいい古生物学者、ギャグ要因の政府の人、変人扱いのお父さん、真面目な大尉
この4人のデコボコ感が見ていて楽しい

そんなデコボコ4人が
徐々にお互いを理解し団結していき
最後には思いが一つになっていく

シンプルだけど
こういうの熱くて好きなんですよ

 

他にもノルウェーならではの大自然の映像が美しく広大で見ごたえがあったり
神話やおとぎ話のトロールの設定を上手く取り入れていたり

日本の怪獣映画とは一味違ったものがあって
本作ならではの個性的な作品にもなっていました

 

映画として普通に完成度が高かったように思いますし
怪獣映画のお約束やならではの魅力もしっかり押さえている

怪獣映画が好きなら観て損はない面白さ
べつに怪獣映画が好きでなくてもド派手な映画を観たいなら
この映画を観れば十分に楽しむことができると思います

ノルウェー映画
侮るべからず

 


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