どうもきいつです
ホラー映画「キラーカブトガニ」観ました
凶暴化したカブトガニが人間たちを襲うモンスターパニック
カルフォルニアの町で人食いカブトガニが大暴れします
本作が長編監督デビュー作となるピアース・ペロルゼイマーが監督を務め
制作、脚本、編集も一手に手掛けています
あらすじ
カルフォルニアのとある海辺の町で
不審な事件が続発し人の死体が次々に発見される
人々を襲ったのは凶暴化したカブトガニだった
町で平穏に暮らすフィリップたちは
人食いカブトガニたちとの戦いに挑むことになる
感想
勢いで作っただけのようなアホな映画
最後までずっと笑わされました
なんかわからないけど画面から楽しさが伝わってくる
好き
明らかにプンプン臭ってくるB級な雰囲気に惹かれて観てきました
思った通りに完全なB級映画で
とても楽しんで観れました
本作は紛れもないB級映画なので
ちゃんとした映画を観たい人からすれば
くだらないクソ映画でしかないと思う
低俗、下品、グロい、ショボい
不謹慎でギリギリアウトっぽい描写もしばしば…
こんなの嫌いな人もいるでしょう
まあ、そんな人はわざわざこんな映画チョイスして観ないだろうけど
僕はこんなくだらない映画は大好物で
本作はそんな中でも特に好きな部類の作品でした
まずストーリーですが
この映画はストーリーなんてないと思ってください
急にカブトガニが襲ってきてそれと戦う
それだけの映画です
大した人間ドラマも描かれません
その上、支離滅裂で
なんでそうなる!?
さすがにそれは無理あるだろ!?
みたいなことも多々あります
なので
やっぱりちゃんとした映画が観たい人にはおすすめできませんね
よくわからん変な展開にイラつくかも
逆にそこを笑い飛ばせる人はこの映画を楽しめると思います
そして、本作はかなりチープな映画でもあるので
正直、ショボいです
これもやはり
ちゃんとした映画を観たい人からすれば気になる点でしょうね
カブトガニは明らかに作り物
カブトガニの進化形態は明らかに着ぐるみ
終盤のCGは明らかなCG
ビジュアル的にはリアリティなんて全然ありませんから
アバターみたいな映画を求めていれば
バカにされた気持ちにしかならないでしょう
ただ、このチープな手作り感を楽しめれば
笑えるだけでなく
この映画に愛嬌を感じて絶対に好きになれます
進化形カブトガニは特撮のスーツみたいだし
デザインも格好いいのでかなり好き
これはポケモンのカブトプスがモチーフらしい
チープなもの続出で
これが嫌いと言う人も多いだろうけど
僕はこれを理解できない人とは相容れない
登場人物も魅力的です
主人公は頑張ってるし
ヒロインは可愛いし
お兄ちゃんはカッコいいし
ヒロインのお母さんはエロいし
みんな好感を持てるキャラクターです
中でもラドゥが最高ですね
正直言うと
主人公含めメインのキャラの名前すら忘れてしまったけど
ラドゥだけはしっかりと記憶に焼き付いた
最初はただの厄介者でやべー奴なんですが
最終的にも厄介者のやべー奴でした
とは言え
言動がめちゃくちゃで頭おかしいけど
可愛さがあって嫌いになれないですしね
すごくいいキャラ
はじめは軽い扱いを受けてる上に言動もすごく小者なので
すぐに死ぬ雑魚要因と思いきや
むしろカブトガニめっちゃ倒すし
なんか強い
最後まですごく活躍する
てか、ラドゥしか活躍してない
ラドゥが主役と言っても過言ではない
エンドロールの歌もラドゥが歌ってるし
カブトガニの声もラドゥだし
この映画はラドゥでした
でも、よく考えると
ラドゥのキャラ設定ってギリギリアウトな気も…
で、結局この映画が魅力的なのって
愛が溢れてるからだと思うんですよね
ストーリーなんて大して練られた内容ではないし
映像的にはチープ以外の何ものでもない
完成度の高い素晴らしい映画ではないけども
それを補うほどの愛は感じれます
監督が自分の好きなものややりたいことを全部詰め込み
みんなで楽しんで映画を作っているんだろうな
というのが本作を観ているとひしひしと伝わってくる
だから観ているだけで楽しくなってきます
カブトガニが町で暴れている場面は「グレムリン」をやりたかったんだろうな
というのがわかるし
終盤の展開は
日本の怪獣映画やロボットアニメなんかが好きなんだろうな
というのが伝わる
いろいろと詰め込みすぎて
強引で支離滅裂で急展開になってるのは間違いないけど
それがこの映画の面白さであり魅力でもある
その愛が故に
最初から最後まですごく楽しい映画なんですよね
B級映画の良さってそこにあって
だからこそ僕はこういう映画が好き
作品を作るための行動原理は
楽しいとか好きとか
そういうところにあると思う
この映画は
そんな原点のようなものを感じさせてくれました
バカらしいクソ映画なので観る人は選びますが
こんなクソ映画を愛せる人には最高の映画だと思います
オススメしたところで理解されないかもしれない
クソ映画だとツバを吐きかけられるかもしれない
だから僕はこの映画を
密かに心の中の宝物としてしまっておく