何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「インターステラー」感想 SFと言うよりファンタジー 壮大な物語に感動した

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どうもきいつです

SF映画「インターステラー」観ました

食料不足や環境の変化によって
人類の滅亡が迫る近未来を舞台に
家族や人類のため未知の宇宙へ
旅立つ男の姿を描いた2014年のSF映画
さまざまな科学的考証用いた演出や
信頼、愛、限られた時間などの
ヒューマンドラマも描かれている作品

監督は「ダークナイト」「インセプション」などの
クリストファー・ノーランが務めています

 

あらすじ
地球規模の食糧難と環境の変化で
人類の滅亡が迫っている近未来
そんな状況の中
宇宙で新たに発見された未開地へ旅立つ
というミッションに
元エンジニアの男クーパーが抜擢される
彼は地球に残さなければならない家族と
人類滅亡の回避との2つの間で葛藤し
やがて、家族に帰還を約束し
宇宙へ旅立つことを決意する

 

感想
世界観、設定、ストーリー、映像
どれも良かったと思う
SFよりファンタジーのような作品
科学的考証を用いてるというわりには
ちょっとぶっ飛びすぎだったり
ご都合主義の奇跡が起きたりするので
そこは気になりましたが…

 

前から観ようとは思っていたのですが
すごく長い映画だし
腰が重くてずっと後回しにしていた作品
先日やっと観てみました

すごく評判が良いし
とても期待していたんですけど
期待通り面白い映画でした

3時間近くある映画ですが
最後まで引き込まれて
面白く観ることができた

 

まずは世界観や映像がすばらしい

宇宙やさまざまな星の表現は
すごくリアルに見えるし
壮大で荘厳
宇宙の巨大さ大自然の脅威などが
とても感じれます


それぞれ探索で訪れる星の描写も
地球ではあり得ないような
ものすごい世界を見せてくれます

めちゃくちゃ高い超巨大な波が
押し寄せる星や
全てが氷で覆われて雲までもが
凍りついている星など

超自然的な光景を目の当たりに
することができます

とにかく、こんな映像には
すごくワクワクさせられてしまいます
冒険心がくすぐられる

他にもワームホールであったり
ブラックホールであったりと
地球では絶対に見ることができない
と言うか
宇宙に行ったとしても見ることが
できないような
ものすごい景色を堪能できるんですよ

この映像や世界観を感じることが
できるだけでも大満足
すごいものを見せてもらえました

 

ストーリーに関しても
設定を生かしつつ面白い展開になっていて
最後まで楽しんで観ることができます

主人公クーパーの家族に対する思いや
娘マーフィーの父親への思いなど
それらがすごく伝わってくるし

地球に残る家族たちと
宇宙を旅するクーパーとの
時間のズレをストーリーにも面白く絡めて
最終的には感動的な物語に
仕上がっています


1つ目にたどり着いた星での
時間差の展開も面白かったですね

少し滞在するだけでも
星の外ではかなり時間が過ぎてしまう
浦島太郎みたいな展開

そんな星での少しのミスでも
大きく時間をロスしてしまうという
スリルのある展開はハラハラさせられます

味方と思っていた人の裏切りや
絶望的な状況からの逆転劇など
物語にメリハリもあって
最後まで飽きずに楽しめました

ラストも感動的でスッキリした
終わりかたなので
モヤモヤも残らず清々しい気持ちで
映画を見終えることができますしね

宇宙や時間
それを超えるほどの壮大な人間ドラマは
とても見応えがあったと思います

 

科学的な話については
正直、ほとんど理解できませんでしたが…

ちゃんと科学的考証に基づいて
リアルに作られているらしいですけど
その点に関しては本当にそうなのかも
よくわかりませんでした

ただ、完璧にリアルなのかと言えば
そうではないようには思います

映画を面白くするために
いろいろと脚色は施されているだろうし

そもそも、この映画での科学は
オカルト的な領域にも入ってると思います

実際に時間の概念や
ワームホール、ブラックホールなんかも
現状では完璧に解明されてないでしょうし
ましてや4次元、5次元だとかは
もう想像上のものだと思いますよ

その辺を深く見てしまうと
ツッコミどころはあるはずで
詳しい人ほどそれはおかしい
と思うこともあると思います

ブラックホールに普通に突入できてしまうのとかは
無知な人が見ても
さすがに無理あるだろ
とは思ってしまいますし

でも、この映画はSFではありますけども
ファンタジー映画として観るのが
正しいのかもしれません

そんな部分につっこむのは
野暮な気がしてしまう

ハリー・ポッターを観て
魔法なんてあり得ないだろ
のようなツッコミが野暮なように

この映画もそういう世界だと思って
広い心で観るのが
より楽しんで観ることができるのだと思います

 

そんな感じで面白かったし
すごく楽しめるエンターテイメント大作
だったんですが

そこで思うのが
みんな絶賛し過ぎじゃない?

確かに面白い映画ですよ


でも、さすがに絶賛し過ぎだと思う

この映画を見た人の感想で
すごい映画
すばらしい人間ドラマ
完璧なSF
みたいな事を言ってる人が多いですけど
ちょっとハードル上げすぎ

なんかこの作品が神格化されてる
気すらしてしまうし


クリストファー・ノーランの作品では
ありがちのことですが…
「ダークナイト」とかは特に


本作もそんな大層な代物ではなくて
軽く楽しむエンターテイメントととして
観るほうが全然いいと思うんですけどね

そこまでハードルを上げてしまうと
逆にそんなすごくない
ってのがバレてしまう


人間ドラマなんかも
壮大なテーマの割には雑なとこが
あったりします

ずっと嘘をついていた博士とか
2つ目の星にいたマン博士が
なぜあんな行動をしたのかとか

少し行動原理が理解できないことが
多かった気がする

主人公のクーパーに関しても
宇宙に旅立つまでの描写が
薄かったと思いますし

終盤のクーパーが助かってからの描写も
あっさりしすぎてるように感じました

全体的に
人間ドラマが深いようで
そんなに深くない

別にそれが悪いとは思わないですけど
人間ドラマを大絶賛されてしまうと
そんなにすごいか?
と疑問に思ってしまいます


他にも
科学的なことに関しても
科学的な事をしっかりと踏まえて作っています
って作風の割には
最終的に精神論で解決してしまってたり

5次元に関しても説明不足で
結局、あの空間はなんなのか?
なぜあの場所にたどり着くのか?
みたいな疑問は解消されない

地球の環境にしても
食糧難や環境の悪化などの原因や
なぜ改善することが不可能なのかは
全然説明されないですしね

映像だけ見てると
そんなに地球が絶望的な状況に
見えなかったりもする

宇宙の果てまで行けるような
すごい技術のある世界なら
あんな未開の地を開拓するより
環境を改善するほうが簡単じゃないのか
と思ってしまいますよね

 

あと、ちょっと詰め込みすぎ
だとも思います

それぞれの要素が面白く観れるから
そんなに気にはならないですけど
詰め込みすぎでいろいろ薄まってしまってると
思うんですよ

宇宙を開拓するだけでも1つの作品が
作れそうですし
地球が崩壊していくだけでも作れそう
時間差の家族愛だけでも作れると思う

そんなのを1つにまとめてしまってるから
それぞれが薄まってる
その上、上映時間がめっちゃ長い

テーマを1つに絞ってれば
もっと深く掘り下げれそうに
思いました

 

ただ、いろいろ文句も言いましたが
それを含めてこの作品の良さだとも思います

いろいろ詰め込みすぎの長尺の本作だからこその
楽しめるエンターテイメントなんですよね

だからこそ、大絶賛し神格化する作品ではなくて
軽く楽しむエンターテイメントであるべき作品
だと思うわけです

それくらいの気持ちで観るほうが
絶対にこの映画は面白いですし

 

単純に楽しめる内容で
個人的にも好きな作品でした

とてもクリストファー・ノーランらしい
作風の映画だったと思う
だからこそ絶賛されているのかも

なんかすごい映画に見える
それがクリストファー・ノーランの才能
なのかもしれませんね

あと、子供の頃のマッケンジー・フォイちゃんも
可愛いです

 


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