何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ゼイラム」感想 ヒロインが美ししく格好いい

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どうもきいつです


特撮映画「ゼイラム」観ました

凶悪な宇宙人ゼイラムと
それを追って地球にやってきた女賞金稼ぎとの
戦いを描いた1991年のSFアクション

特撮ドラマ「鳥人戦隊ジェットマン」を手掛けていた雨宮慶太の劇場映画デビュー作品

 

あらすじ
異星人の賞金稼ぎイリアは
突如地球に飛来した凶悪な生物兵器ゼイラムを
捕獲するために地球にやってきた
特殊な空間を作りゼイラムの捕獲を試みるが
偶然居合わせた平凡な地球人の男2人も
その空間に紛れ込んでしまい戦いに巻き込まれていく

 

感想
古い特撮作品ではあるけど
様々な工夫が凝らされている特撮映像は面白く観れました
敵の造形がキモカッコよくてすごく好き
美しいヒロインが戦う姿も最高でした

 

以前から気になっていた作品だったので
観てみました


まあまあ古い作品ですけど
当時の技術や工夫がいろいろ見れて面白い映画でした
同監督の「仮面ライダーZO」や「仮面ライダーJ」などが好きなら楽しめる作品だと思います
雨宮監督のらしさが存分に出ている作品です


昔の作品だし低予算だというのもあって
全体的にかなりチープなのは否めません

ショボいなと思ってしまうところは多々あります

主人公のイリアの戦闘スーツみたいなのも
かなり安っぽく見えてしまうし
敵ゼイラムの風貌も作り物感がある
小道具とかも少しおもちゃのようです

映像に関しても
今のフルCGの映像を見なれてしまっている人からすれば
かなりリアリティは低くて
作り物だということは明らかにわかってしまうと思います

 

そんな古くてチープな作品ですけども
その中には面白く見せるための工夫がみられるし
センスもすごく感じられる


特にゼイラムの造形がすばらしいですよね

宇宙から来た生物兵器と言う設定ですけど
和をモチーフにしたデザインがなかなか面白い

傘を被った浪人なのか僧なのか
ゼイラムが登場した時にお経のようなBGMが流れるので
たぶん僧なんだと思いますが

このシルエットがなかなか格好いい

それに頭の能面のような顔
あれがすごく気持ちわるくて怖い

あの顔が伸びてきたときなんて悲鳴上げそうなくらい怖かったです

ゼイラムが産み出す子供みたいなのも
すごい気持ち悪い
動きもキモいし

途中、何故産み出されたのかわからないドロドロの人間みたいなのも
ただただ気持ち悪かった
しかも最後は踏みつぶされてグロかったり…

終盤のゼイラムの真の姿もなかなか…


基本、すごくホラーテイストが強いです
子供の頃見たら忘れないだろうな
と思えるほどホラー的なインパクトがある

お経のようなBGMとか
ちょくちょくあるグロテスクなシーンとか
SFアクションですけど
ホラーと言ってもいいレベルかもしれない

 

それに、面白く見せようとする工夫も凝らされています

ゼイラムが攻撃を受けてガイコツみたいな姿になってからは
ストップモーションアニメや合成で表現していたり
ゼイラム目線で見せることで
違和感なくアクションシーンを見せていたりもします

日本の特撮ならではの着ぐるみでのアクションシーンも観ていてやっぱり面白いし
特撮だからこそのアクションシーンも楽しめる

爆発なんてあの時代だからこそのやり過ぎの大爆発が最高
どんだけ爆発するんだよってくらい爆発します

無駄に爆発するってのが最高ですよね
これぞ日本の特撮

派手なシーンはちょっと無茶をやってるくらいのものが多くて
今の時代ではあまり見れないかもしれません

 

ストーリーに関しては
かなりシンプルで中身はカラッポ
大したストーリーではないです

宇宙から来た敵とそれを倒そうとするヒロインが
ただ戦ってるだけの内容
それに一般市民が巻き込まれる

ありがちなテンプレな流れだと思います


ただ、ハラハラさせるために
かなり主人公たちをドSに追い込んでいる

ホッとした後に実はまだ…
みたいな展開が何回もあるんですよね

ちょっとくどいような気もしてしまうけど
それがあるおかげで最後まで飽きずに観れたというのもあります


イリアとゼイラムの戦いはかなりシリアスなのに
巻き込まれて2人は何故かすごく楽観的なキャラで
全然緊張感が無かったりもする
そこがいい意味でギャップになっていて
なんか面白い作風になっています

この2人の会話のやり取りが終始おとぼけで普通に笑えて
いつの間にかこの2人を好きになっている

そんなおとぼけ2人組だけど
最後の最後はいいとこ見せてくれて格好いいし

最初は
この2人必要あるのか?
とか思ってしまっていたけど
最終的にこの2人がすごくいい働きをしていました

 

そして、個人的にこの映画の1番の魅力は
主人公イリアの存在だと感じました

単純にイリアを演じている森山裕子がすごく美しい

もう芸能界を引退している人らしいですが
すごく美人ですね

彼女が画面に映っていると
それだけで満足だと思えるほど

そんな美人がすごく強くて
異形の怪人と激しいアクションを繰り広げるなんて
最高じゃないですか

アクションシーンは美しく格好いいし
終盤はタンクトップ姿でちょっとエロくもある

序盤のゼイラムとのバトルもなかなかカッコよくて
美しさに見入ってしまいます

演技に関してはあまり上手くなくて
ちょっと棒読みっぽい感じではありますが
それが妙にイリアのクールなキャラクターにハマっていて
そんなに不自然ではありませんでした
むしろいい味が出ていたと思います

でも、だからこそイリアのアクションシーンを
もっと見たかったというのもあります

序盤のバトルが終わってからイリアが
いったん退場して残された2人がメインで話が進むけど
正直、この2人よりイリアの活躍を見たいんですよね
そこが多少不満ではありました

 

こんな感じで
結構褒めの多い感想になりましたけど
やっぱりマニア向けの作品と言うのは否めません

この映画に普通のSFアクション映画を求めてしまうと
ちょっと納得できないかなとは思う

チープだしひねったストーリーでもないし
最近の技術が発達した作品に慣れていると
古臭さだけであまり好きにはなれないかもしれません

おすすめの映画を聞かれても
本作の名前を出すことできませんかね…

 

とは言え
魅力的な作品で
特撮が好きなら楽しめる映画だと思う
過去の作品だからこその魅力もたくさんあります

イリアの美しさだけで本作を観る価値はあると思いました

 


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