何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「もう終わりにしよう。」感想 哲学的で独特で難解な映画 正直、面白くはない

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どうもきいつです


スリラー映画「もう終わりにしよう。」観ました

イアン・リードが2016年に発表した同名小説を原作としたスリラー映画
恋人との将来に不安を抱きつつ
恋人の両親に会いにいく女性が描かれます
2020年よりNetflixで配信されている作品です

監督を務めるのは「エターナル・サンシャイン」の脚本などを手掛けてきたチャーリー・カウフマン

 

あらすじ
ある冬、ジェイクは恋人を両親に紹介するため
彼女を連れて車で実家に向かっていた
彼女は何かを終わらせたがっていたが
気持ちを押し殺して彼についていく
そして、ジェイクの実家に到着するが
不思議な感覚に見舞われていき
何が現実なのかもわからなくなっていく

 

感想
終始ややこしくて
何を言ってるのか何をやってるのか
全くわからない映画でした
考察ありきの知識ありきでやっと理解できるインテリ映画
正直言って自分には全く面白いとは思えないし
この映画について深く考えようとする気持ちは湧かなかった

 

Netflixで配信されてるのを見つけ
気になったので観てみました

最初から最後までどういうこと?
って感じの映画でした

いろいろ意味が込められてる作品なんだろうな
というのはなんとなく理解できるし
哲学的なこと言ってるな
というのも伝わってきます

こんな作風の映画を好きな人もいるんだろうな
ってのはわかる
好きな人は好きだと思います

ただ、僕はこの映画を観るのが
かなりしんどかった

深い内容の作品なのはわかりつつ
つまらなかったという印象がすごく大きいです


まず、この映画は
終始、登場人物たちの会話がなに言ってるかわからないです

何の話してるの?
って状況が最後までずっと続く

深そうことを言ってるんだろうな
とは思うけど
会話のやり取りが不毛すぎてなかなか頭に入ってこない

そもそも、ストーリーもほぼ無いような作品で
大まかな流れは

結婚をしようとする男女が
男側の両親に彼女を紹介しに行く
という内容

ただ、最後までこの物語がどこを目指しているのか全く掴み所がなく

所々に伏線らしい意味深なシーンがたくさんあるけど
最終的にわかりやすく解決するわけでもなく
観る者に答えが委ねられる結末だったりもする

だから、ラストもかなり曖昧な終わりかたで
どういうこと?って感じで幕を閉じます

基本的にこの映画は深く考えて考察しなければ理解できない映画で
それありきの作品になってます

なんとなく観てるだけじゃ絶対に理解できない


さらに本作は
様々な作品が引用されている映画でもあって
それがオマージュの域ではなくて
そんな作品を知っている前提で作られている

特にミュージカル「オクラマホ!」を知っていないとこの映画は理解できないらしい…

僕はそんな知識は全く無いし
正直、全然理解できなかった

後から考察などを読んでやっと意味がなんとなくわかったくらい
とは言ってもまだよく意味はわかってなかったりします

ただ難解なだけではなく知識も必要な映画なんですよね

この映画の意味を詳しく知りたいなら
考察している人のサイトを見れば詳しく書いてくれています

 

本作は批評家からの評判がとてもいいらしくて
すごい映画なんだろうとは思うけど

ただのインテリ映画で
個人的には全然好きにはなれない

単純に面白くないんですもん

難しくて理論的で哲学的なことをやってる映画なのかもしれないけど
そんなの知らん

知識があって頭のいい人なら楽しめるかもしれないですが
そうでなければ
たぶん面白いと思う人はいないんじゃないでしょうか


でも、この映画をクソ映画と言ってるわけでなく
映画鑑賞に何を求めているかで
好き嫌いが別れる映画だと思うんですよね

この映画が好きな人は
映画に知的なものを求めていて
考察や深読みが好きな人なんだと思う

この映画が苦手な人は
直感的に面白いかどうかを判断する人
とにかく楽しめるかどうかで判断する人だと思います

僕は圧倒的に後者で
直感的に面白ければいいというタイプ

なので、その感覚で観れば
この映画はどうも面白いとは思えませんでした

面白いと思えなければ
そこから先もっと深く考えてみようと気持ちも湧かず
すげー面倒くさい映画だなって印象しか残らない

この映画に興味が湧かないんです

この映画をもっと知るために「オクラマホ!」を観てみよう
って気持ちも全く生まれない

今まで観たたくさんの映画の中の1つとして消えていってしまうと思います

 

もう少し文句を言うならば

この映画は監督の自己満足になってるんじゃないかと思うんですよ

確かに監督のやりたいことや伝えたいこと
そういうのを理論的に詰め込んでる作品で
芸術的な映画だと思います

ても、伝わらなきゃ意味ないよな
とも思うんです

本作は特定の人にしか伝わらないでしょうし
ほとんどの人がポカーンとなってしまうはず

別に哲学的な作品や芸術的な作品が悪いとは思わないけど
もっと興味をひいて欲しいなって気持ちがあります

この映画は楽しませるとか興味を持たせるって要素がかなり少ない
と言うか、無いですよね…

すごく退屈な映画なんですよ

まるで学校の授業のような退屈さ
理解しようとすれば知識を深めれるし
勉強になって自分のためになる
でも、つまらないから理解しようとする気持ちになれない

とにかく本作は理屈臭くて
こちらが入り込む余地がない

楽しめるだけのバカな映画がいいと言ってるわけではなくて
理屈っぽくても楽しませる姿勢はあってもいいのかなと…

僕が映画を好きになったのは
エンターテイメントな楽しめる映画を観たことがきっかけで
楽しいから好きになった

正直言って
本作のような映画を観て映画を好きになるいう人はほぼいないと思います

結局、どんなにすごいことをやっていても
興味を持てなければ
理解するまでには至らないんじゃないでしょうか

 

インテリな映画玄人には評判がいいかもしれませんが
単に映画が好きなだけの人からすれば取っつきにくい
難しいだけで面白味がないのは
やっぱり観ていてしんどいだけだと思う

人に何かを伝えるのは難しいことで
この映画はちょっと押し付けがましかった

 


もう終わりにしよう。 (ハヤカワ・ミステリ文庫)