どうもきいつです
アクション映画「太陽は動かない」観ました
吉田修一によるスパイアクション小説「太陽は動かない」「森は知っている」を原作に実写映画化した作品
爆弾を体に埋め込まれた2人のエージェントが
極秘情報をめぐる戦いに挑みます
監督は「海猿」「暗殺教室」などの
ヒットシリーズを手掛ける羽住英一郎
出演するのは藤原竜也、竹内涼真などです
あらすじ
謎の組織AN通信に所属する鷹野と田岡は
心臓に爆弾が埋め込まれ
24時間ごとに死の危険が迫ってくる
そんな2人のエージェントが
人類の未来を左右する次世代エネルギーの情報をめぐり
各国のエージェントたちと極秘情報の争奪戦を繰り広げる
感想
すごく好きな部分もあったけど
全体的にはいまいちな印象
さすがにいろいろ詰め込みすぎだと思う
お金もかけてるだろうし
かなりがんばってる映画だろうと思うので
だからこそちょっと惜しい映画でした
結構前から予告で目にしていて気になっていた作品
公開延期を経てようやく公開されたので観に行ってきました
原作は読んでいなくて
前日譚的なドラマも放送されていたらしいですがそれも観ていません
とは言え
この映画単体で1つの作品になっているので
ドラマは観なくても大丈夫かと思います
内容はそんなに難しくなくてシンプル
王道のスパイアクションものって感じ
邦画と言うより少し洋画っぽい雰囲気も感じました
この映画は
好きだと思える部分と微妙だと思う部分が極端で
結果的にちょっと微妙だな
と思ってしまう映画でした
まず、好きだった部分の話からすると
アクションはかなりがんばってると思う
冒頭から激しいアクションシーンからスタートします
この場面は
ちょっとバイオレンスで痛々しいアクションだったり
街を縦横無尽に駆け巡るカーアクションだったり
かなり見応えがありました
この時点でかなり引き込まれて
これめっちゃ好きなやつ!!
と、テンションをとても上げてもらえた
それ以降も
大ピンチからの車突入
列車に飛び乗ってのアクション
美女との格闘など
ベタだけど王道のアクションがとても僕好みで好きな要素です
それと、本作はブルガリアでの海外ロケも行われていて
かなりスケールの大きな作品にもなってます
2人のエージェントが世界を股にかけて活躍する物語なんですよ
ここがちょっと邦画っぽくないスケールの大きさで
邦画特有のショボさがあまり無かった
洋画のスパイ映画っぽい雰囲気もあって
そこにもテンションが上げられました
そして、キャラクターも魅力的で
主人公の鷹野と相棒の田岡はすごくいいコンビ
これは単純に演じている藤原竜也と竹内涼真がすごくいいんですよね
この2人だからよかったのかも
正直、劇中でのキャラの描写は薄いんですよ
ただ、演じている2人の存在感がそれをカバーしてた
ライバル的なキャラがカタコトの日本語を喋っているのも
個人的には好きです
鷹野のライバルの韓国人や美女の女スパイが
かなりカタコトなので
それが気になる人もいそうですけど
僕はこのカタコトが逆に世界を舞台にしている雰囲気を出していたと思いました
特に鷹野のライバルのデイビット・キムがすごく格好よかった
カタコトで喋るめっちゃ強いやつっていいですよね
そんな良いところがたくさんあるんですが
逆に微妙なところもたくさんある
それがかなり足を引っ張っていたことは否めません
特に詰め込みすぎなのはかなり気になってしまいます
110分の映画の割にちょっと要素が多いと思う
中でも回想シーンは全部要らなかったんじゃないかと思うんですよね
本作は
鷹野と田岡の2人がスパイとして戦いを繰り広げる現在パートと
鷹野がエージェントになるまでの過去パートが
平行して描かれます
この現在パートと過去パートが
交互に入れ替わり立ち替わりで見せられるわけです
この見せ方が正直言って
上手くないな…と思わされました
しょっちゅうシーンが入れ替わるので
結局メインのストーリーが分かりにくくて
すごくややこしくなってきます
別々に分ければかなりシンプルでわかりやすい内容だとは思うんです
でも、見せ方が無駄に複雑になってて
何故か難解な映画に思えてしまう
で、この映画のメインってなんなの?
と最後まで観てもフワッとした印象で終わってしまう
原作を2本分ブチ込んでるんだから
そりゃそうなると思いますが…
この映画は原作の「太陽は動かない」だけを原作にして
シンプルなスパイアクションにしてるほうが
絶対にわかりやすくて面白くなってたはず
原作読んでないけど絶対にそう
それに、過去パートが無いほうが
現在の登場人物をもっと深掘りできただろうし
正直、回想を見せられる鷹野ですら
なんか感情移入できないんですよね…
これは
現行で起きてることに対してのキャラたちの思いが
全然描かれてないのが原因だと思う
現在パートと過去パートの話が
繋がってるようで実は全然繋がってないし
回想が入る度にストーリーは滞りますしね
結果的に過去パートが無駄で必要ない
全然いい効果を生んでません
逆にこれがあるから話がとっ散らかってるんですよ
ここが邦画の悪いところですかね…
ちょっと感動的と言うか
いい話みたいなのにしたいんでしょうね
そういうのもあって
現代パートのミッションのスリルは弱いですね
もうちょっとハラハラドキドキしたかった
ちょくちょく過去パートを挟むから
いいとこで場面が変わって気持ちが冷めるんです
それと、爆弾のタイムリミットの設定が
そんなに使われていなかったのも
なんか物足りないです
こんなタイプの映画ってスリルは大事だと思うんですけどね…
あと、さっきすごく誉めたアクションシーン
単体で見ればすごく好きですけど
全体を通して見ると
アクションシーンがあまりに少なすぎる
これは本当にもったいない
アクションシーンもっと見せてくれよ
それに、1番盛り上がったのが冒頭のシーンで
それ以降は尻すぼみ
これももったいないですよね
終盤なんてもっとアクションで盛り上げてほしかったです
終盤は謎の感動路線に行ってしまって
本当に拍子抜け
感動なんて求めてないから
この映画は感動で盛り上げるんじゃなくて
アクションでしょ!?
最後はただ船が沈んでいくだけで
大したアクションシーンはなく
中途半端に終わってしまいます
これで終わり?
とかなり物足りなさを感じてしまいました
他に引っ掛かったのは
場面が切り替わると急展開してるところ
例えば
ヘリコプターが墜落して次の場面になると
鷹野だけが捕まって拷問を受けてるとか
その間はどうしたんだよ?
とちょっとモヤモヤする
他にもそういうのが多くて
時間や位置関係とかがちょっと混乱してしまいます
そういうものが
この映画を無駄に難解にしてしまっている要因だと思う
なんかこの映画
構成が悪いと思いました
いい要素がたくさんあるのに
それをブチ壊してしまってますよね
本当にもったいない
面白いと思える部分は
個人的にもかなり好みで好感の持てる作品でした
ただ上手くない部分もかなり多くてそこがすごく惜しい
邦画としてはがんばってるのにもったいない…
設定や世界観は好きなので
連続ドラマのほうも少し観てみたいと思わされました