何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「モンスターハンター」感想 B級モンスターパニックからのジュラシックパーク

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どうもきいつです


アクション映画「モンスターハンター」観ました

カプコンの大ヒットゲームシリーズ「モンスターハンター」を
ハリウッドで映画化したアクションアドベンチャー
突然モンスターが存在する異世界へ迷い込んだ軍人たちの姿が描かれます

映画「バイオハザード」シリーズなどを手掛けたポール・W・S・アンダーソンが監督を務め
同じく「バイオハザード」シリーズで主演を務めてきたミラ・ジョヴォヴィッチが主演です

 

あらすじ
特殊部隊を率いる軍人アルテミスは
砂漠を偵察中に突如発生した巨大な嵐に巻き込まれる
目を覚ますと
そこは見たこともないモンスターが棲息する異世界だった
アルテミスは生き残るためモンスターたちと激戦を繰り広げる

 

感想
みんなが思っている「モンスターハンター」ではない
「モンスターハンター」を映画化する必要性は感じられませんでした
映像は派手で迫力があるけど
ストーリーは空っぽのただ戦ってるだけの映画
山崎紘菜はほとんど出てこない

 

ゲームの「モンスターハンター」は多少プレイしたことがあるくらい
すごく好きなゲームというわけではありません

なので、思い入れなんてほとんどありませんでしたが
派手なハリウッド映画って感じで楽しそうだったから観てきました


この映画はつまらないわけではないと思う
それなりに楽しめる映画ではありました

ただ、ゲーム「モンスターハンター」の映画化として
疑問に思ってしまうのは間違いないです

みんなが求めている「モンスターハンター」は
ここにない

 

まず、この映画の良かったところから

なによりも
派手な映像が楽しめる映画
これが本作の1番の見所です

巨大なドラゴンなどのモンスターたちが暴れまわり
そんなモンスターを強い人間がブッ倒す

テンションの上がる映像が多いかな
と思います

広大な砂漠などの風景や
リアルなモンスターの造形など
見映えのいいものはたくさん見せてくれます

ビジュアル面はとてもクオリティが高いですし
それだけでもそんなに悪くはない出来の映画


ただ、本作の長所はそれくらいで
後はかなり微妙かなと思います


いろいろと微妙な要素はたくさんありますけど

中でも
やっぱり「モンスターハンター」である必要性がないのはかなり引っかかる

ゲームをやったことがある人ならみんな思うはず
これじゃない…と


ゲームの「モンスターハンター」の話をすると

このゲームの売りは
モンスターを狩ることでアイテムを入手し
新たに様々な強い武器を作り
さらに強いモンスターに挑む
1人で敵わないようなモンスターは仲間と協力して戦う

簡単に言えばこんな感じのゲーム

ストーリーなんてないようなもので
ひたすらモンスターを狩るのが面白いゲーム
しかも、結構ほのぼのした雰囲気のゲームでもある


そんなゲームを映画化した作品なんですけど
この映画にはゲームの良い部分がほとんどないです

ゲームと映画の共通点は
人間とモンスターが戦う
その一点だけではないでしょうか


この映画は
なぜこうなったんだよ
ってところがかなり多い


まず、ストーリーですが

軍人が異世界に飛ばされて
元の世界に戻るためにモンスターと戦う
というもの

この時点で謎なんですよ

現実の世界からモンスターの世界に飛ばされるという設定がそもそもいらない

はじめからファンタジーの世界で始まって
ファンタジーの世界で終わればいいじゃん

何故わざわざそんな無意味な設定を付け加えたのか
現実世界を臭わしてしまうだけで「モンスターハンター」らしさが損なわれます


他にも不満はたくさんあります

武器やモンスターの数が少ない

「モンスターハンター」と言えば
数々のモンスターを数々の武器を駆使して狩っていく
そこがこのゲームの面白さでもあるわけです

でも、本作に登場するモンスターは5種類くらい
武器もそんなに登場しなくて
その上、武器の特性なんかもあまり見せてくれない

素材を集めて武器を作るなんてこともほぼしなくて
ディアブロスを倒すときにちょっとやるくらい

ゲームの醍醐味がこの映画では完全に消されてしまってます


そして、演出面
これもやってることがなんかズレてる

特に前半部分なんて方向性が明らかにおかしいです

ただのB級モンスターパニック映画になってるんですよね…

大量の巨大蜘蛛に襲われ捕まり脱出みたいな…
見せ方もホラーみたいになってたり

体に卵を産みつけられるとか
これ何の映画だっけ?と思ってしまう

こういうのは嫌いじゃないけど
別でやってくれよ


終盤はリオレウスが出てきたりもするので
「モンスターハンター」らしさは多少出てくるものの
人の死にかたが残酷だったり
雨の中で恐竜みたいなのがあばれまわってたりするから
なんか「ジュラシック・パーク」みたいになってるし

あげくのはてに
戦闘機と戦車VSドラゴン

派手だし面白い映像にはなってるけど
「モンスターハンター」じゃないよね

戦闘機も戦車もいらんのよ


あと、アイルーが全然可愛くない
なにあの化け猫
気持ち悪い


とにかく「モンスターハンター」らしさが全くなくて
映画化する必要性が感じられない

この映画を観て思ったのは
監督は「モンスターハンター」やったことないんじゃない?

少なくとも思い入れは絶対にないですよね

ゲームが好きなら
こんな映画には絶対にならない

 

で、「モンスターハンター」らしくないだけなら
ゲームを知らない人なら面白いかもしれません

でも、そこを抜きにしたところで
この映画は特別面白い映画ではないです

映像はすごく頑張ってるけど
ストーリーはスカスカ

基本、戦ってるだけの映画で
あまり盛り上がる展開もなく
気づいたらクライマックス

前半やたらとどうでもいいことに時間を割いて
終盤は唐突に物語が進んで
観ている側は置いてけぼりです

最終的にはぶつ切りなラストで続編ありきって感じだったりもする

登場人物も複数いますけど
最後まで誰にも感情移入できず
みんな何をしたいのかわからない

ただ戦ってるだけ

ストーリーに関しては
味が全然なかった印象でした


ここもゲームらしさを取り入れたら
面白くなったと思うんですよね


依頼を受けて弱い敵から徐々に倒し
体を鍛えたり武器を作ったり
それを繰り返し更なる強敵に挑み
最終的には仲間たちと共闘してラスボスを倒す
みたいな

そこに軽くストーリーをつければ
それなりにカタルシスも生まれるだろうし
もう少し面白くなったと思う

異世界からの帰還、モンスターパニック、言葉の通じない者同士の交流とか
そんな無駄なことしてないで
「モンスターハンター」をやってくれるだけでいいんですよ

なんでそんな単純なことができないの?

 

ハリウッド映画らしい派手さはあって
そこは期待通りではありました

ただ、方向性は完全にズレていて
基のゲームが好きな人ほど裏切られた気持ちになるかもしれません

せめて劇中でゲームのテーマ曲くらい流せよ

 


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