何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「スカイライン -征服-」感想 派手でテンション上がる映画だけど 既視感がすごい

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どうもきいつです


SF映画「スカイライン -征服-」観ました

世界各地に襲来した地球外生命体の攻撃を
ロサンゼルスに訪れた民間人の視点から描いた
SFパニック映画
一つの高層マンションのの中で物語が展開されていきます
「アバター」などを手掛けたVFXチームによる
2010年の作品

監督は「AVP2 エイリアンズVS.プレデター」で
長編監督デビューしたストラウス兄弟が務めています

 

あらすじ
ロサンゼルスの友人のもとに訪れたジャロッドとその恋人エレインは
パーティー会場である高層マンションのペントハウスで一夜を明かす
早朝に突如として青白い光と共に不気味な音が響き渡る
そして、仲間が光の中に吸い込まれてしまう
窓の外には巨大な未確認飛行物体が大量に飛来し
エイリアンによる地球征服の3日間が始まるのであった

 

感想
映像のクオリティはすごい
テンションが上がるような派手な演出もあります
ただ、やってることはありがちなパニック映画
デザインも見たことあるようなデザイン
既視感がすごくて新鮮味がない
ストーリーも雑で
観客を放ったらかしにして先走ってる感じがムカつく

 

以前から気になっていた映画で観てみました

良く言えば期待通り
悪く言えば想像以上のものがない

なんかどこかで観たことあるようなSFパニック映画でした
正直言って
かなり物足りない気持ちです

 

まず、この映画は全然つまらないと言うわけではなく
映像のクオリティはとても高いし
派手な演出も多いので
エンターテイメントととして楽しめる映画ではあると思います

特にエイリアンたちが登場し襲ってくる場面は
スリルがあってハラハラドキドキだし
でかいやつに襲われるところは派手で
めっちゃ盛り上がる

戦闘機と宇宙戦艦の戦いとかはスピード感があって
なかなか最高なシーンに仕上がっています

とにかく
映像のクオリティと派手さでテンションが上がる映画ではあります

 

ただ、それ以外の魅力が無いとも言える

ストーリーに関して言えば
宇宙戦争みたいな物語

突如現れた未確認飛行物体により世界が混乱に陥り
普通に過ごしていた普通の人間が
突如として非日常に巻き込まれていく
という、このタイプの映画にありがちな内容

その時点で
この代わり映えしない作品に
あまり気持ちが乗ってこない

そして、本作はスケールが小さいんですよね
舞台が一つのマンションの中だけで
最後までそこから移動することもない

あえてそんなシチュエーションにしたのかもしれないけど
ちょっとつまらないですね

基本、部屋の中での会話がメインになってしまっていて退屈なシーンが多いです

で、そこで起きているのは
マンションから出て遠くに逃げるか
マンションにとどまるかの言い争い

それがずっと続くんですよ

さすがにこんな不毛なケンカを続けられたら
イライラしてくる

しかも、ジャロッドがやたらと外に逃げたがるけど
助かる根拠もなければリスクをおかしてまで逃げる理由も全く無い
説得力が全然無いんですよ

とどまる方もそこから先どうするかを
全然考えていなかったりもするし

コイツら全員バカなんですよね

そんなバカたちが無駄に言い合ってるだけで
話が全然前に進まないんです


さらに、ストーリー展開が先走ってるんですよね
特に終盤になると何の説明もなく物語だけが進んでいく
観客は置いてけぼりです

ラストなんて
なんじゃそれって感じ

伏線もなにもなく
最後にあの展開はよくわからん
何でそうなった!?
って感想しか浮かびません

ジャロッドがすごく強くなったりしてたけど
その理由もないし

今までに手も足も出ていなかった機械みたいな敵を
素手でぶっ壊すのは
映像としては面白かったけど

ストーリー的にはあまりに唐突で頭が追い付いていかない

エイリアンの光の影響で強くなってるっぽいけど
じゃあ他の人たちはどうなの?
って疑問も生まれるし


それと、よくわからないのが
途中から出てくる謎のおっさんがめっちゃ重要人物っぽくなるのなんなの?

途中からは誰だかわからんおっさんが成り行きで仲間になります
そこまでは別にいいんですよ

でも、そのおっさんが一体誰なのか
なぜその場にいるのか
どういう人物なのか
たぶんマンションの管理人だとは思うけど
そのへんの説明は全く無しで

よくわからん人物なのに
唐突にリーダーみたいに振る舞ったりしだすから
こっちの気持ちが全然追い付かない
このおっさん何でしゃばってんだよって感情が湧くだけ

最後にはおっさんの見せ場があるけど
こんな謎のおっさんの見せ場なんていらないよ
誰なんだよ


他にも
はじめのパーティーの描写とか
そこに至るまでの経緯とかも
退屈なシーンの上にあまり意味もないし
前置きにもなってないんですよね

それなら唐突にエイリアンが攻めてきたところから
スタートしても全然成立するし


ジャロッドとエレインのラブストーリーも
取って付けたような薄さで
全然感情移入ができませんでした

この2人の関係性の深さもよくわからんまま
話だけが先走って進んでいきますしね

最終的には絆が深まってるみたいですけど
何でそうなったかよくわからんし


基本的にストーリーが雑な気がします

なぜそうなったかの説明が少ないのに
ストーリーだけどんどんと進めていって
こっちはどう観ればいいのかわからない状況

いろんな展開が用意されてるけど
ことごとく納得いかないんです

ラストも本当に説明無さすぎですから
時間が無いから無理やりまとめあげたみたいな終わり方

頭の中が
なんで?
どういうこと?
ってハテナだらけになります
全然納得できません

 

それと、エイリアンの機械みたいなやつのデザインが全然面白くない

今までにSF映画で見てきたものと変わりがなく
面白味の無いデザイン

触手みたいなタコっぽいやつとか
「マトリックス」に出てきたやつにめっちゃ似てるし

でかいやつも
よくあるようなでかいロボットみたいな見た目

巨大宇宙戦も複雑なデザインだけど
既視感しかないです


そんなありがちなビジュアルばかりなので
いくらクオリティが高くても
面白味に欠けています

なんか観たことあるような映像ばかりなんですよね

そういった点でも
この映画が観ていて引き込まれない理由だと思いました

 

いろんなSFパニック映画がある中で
本作は埋もれてしまうような内容だったと思います

すごいのは映像のクオリティだけで
他は全然伴っていなかった
せめてストーリーをもう少し丁寧に作ってほしかったですね

 


スカイラインー征服ー Blu-ray