どうもきいつです
アクションゲーム「Ghost of Tsushima(ゴースト・オブ・ツシマ)」について語りたいです
ゲーム概要
2020年7月にPlayStation 4用に発売されたアクションアドベンチャーゲーム
鎌倉時代、文永11年
蒙古襲来のあった対馬を舞台に
主人公の武士・境井仁を操作して
蒙古から対馬を守るオープンワールドゲームです
発売されてからずいぶん経っていますが
ようやくクリアしました
世間での評判がすごくいいゲームですが
実際に自分でプレイしてみても
すごく面白いゲームでした
とにかく様々な素晴らしい要素がてんこ盛りで
かなりクオリティの高いゲームだと思います
いろいろと言いたいことがあるんですが
まずはじめに言いたいのは
このゲームはアメリカのゲーム開発会社が作ったゲームだということ
外国人が作った日本舞台のゲームなんですよね
だからって
とんでもない日本描写になってるのかと言うと
全くそうではなくて
むしろ、日本人以上に日本を理解しているんじゃないかと思うほど
おそらく相当な日本オタクなんでしょう
と言うよりは時代劇オタクかな?
黒澤モードなんてのがあるくらいだから
黒澤映画からはかなり影響を受けているんでしょうね
アメリカ人の映画に対する情熱は日本以上だろうし
このゲームにはそれがものすごく表れていると思います
日本人以上に日本や時代劇に対する愛に溢れている
そういった点では
海外ゲームではありますが
日本人でも安心してプレイできる
そして、ゲームで1番大切な操作性ですが
これはすごくバランスがよくて
最後まで楽しんでプレイできます
そんなに複雑なゲームでもなくて
基本は敵を斬って倒すだけ
シンプルなアクションゲームですね
ゲーム初心者でもプレイしやすい部類かと思います
とは言え
簡単な難易度でもなくて
奥の深い戦闘システムでもあります
敵の種類に合わせ戦闘スタイルを変更したり
隠れて背後から闇討ちしたり
遠距離攻撃で遠くから敵を倒したり
自分の好きな戦いかたを選べ
戦略を考え戦闘を有利に進めることができます
1人対大人数という状況がほとんどなので
そこを上手く立ち回り如何に敵を殲滅するか
がこのゲームの面白さ
圧倒的に不利な状況も結構あるので
力だけで押すんじゃなく頭も使わなければならない
爽快に敵をぶった斬って倒すのも気持ちいいですが
誰にも気付かれずに敵を全滅させるのも気持ちがいい
中でも一騎討ちがとてもよくて
これが時代劇らしい緊張感を生んでいます
△ボタンを敵の動きに合わせて放すだけ
という簡単な操作ではあるけど
成功すれば一気に優位に
逆に失敗すれば窮地に追いやられる
このギリギリの戦いが本当にゾクゾクさせられる
序盤は案外簡単に成功するけど
終盤になると敵の動きも読みづらく
より緊張感が高まります
こんなメリハリのあるゲーム性もすごく楽しいですよね
戦闘攻略の幅が広い上にバランスもいい
戦闘システムにはこだわりを感じるし
かなり頑張って作られてるんだなと思います
それと、ストーリーが進むにつれ
戦いかたのバリエーションも増えていくんですけど
それがストーリーとリンクしているのは
ゲームならではの面白さですよね
言ってしまえば卑怯な戦いかたが増えていくわけですよ
敵を誘い出して背後から殺すとか
毒を使うとか
そこが
対馬を守るためにはなりふり構わず戦うと決意した仁の心の変化と繋がっている
この戦闘システムがよりストーリーに深みを与えている
いろんな意味で
本当に作り込まれたシステムだと思います
そして、ゲームにとって重要なストーリー
これも素晴らしいです
普通にストーリーが面白すぎる
完成度は高いです
テーマは侍の精神
蒙古との戦いの中で
主人公の仁の心の揺らぎや信念が描かれます
武士と言えばやはり
正々堂々と敵にも敬意を払って挑み
卑怯な手などもっての他
という生きざまの人たちなんですが
蒙古はそんなのお構い無しで
とにかく勝つための戦争をしかけてくるわけです
そうなれば武士は圧倒的に不利で窮地に追いやられてしまう
そんな戦いの中で仁は
武士の誇りである“誉れ”を捨てて
対馬の人々を守るために冥人(くろうど)となり戦いに身を投じていく
その描写がとてもよくて
奥深いストーリーに仕上がっています
このゲームは
人間の強さと弱さを同時に描いていて
そのどちらが良いとも言い切っていません
そして、善悪を白黒はっきり分けるわけでもなく
1人の人間の生きざまを描いたような物語
仁は自分の進む道に後ろめたさや迷いを感じ
間違いや後悔ももちろんあります
でも、対馬を守るという信念は絶対的で
とにかく自分の選んだ道を突き進んでいくしかない
そこに人間臭さやカッコよさをを感じて
心を揺さぶられます
仁以外の仲間たちも個性的で
そこもこのゲームの魅力です
一芸に秀でた個性豊かな仲間とともに敵に立ち向かう
というのが時代劇らしくありワクワクもさせられます
その上、各キャラ掘り下げるサブストーリーもすごく面白い
こっちも人間の強さと弱さ両方を描いたエピソードが多く
深掘りすればするほど各キャラを好きになれる
家族を殺されて復讐に燃えるおばあちゃん
弟子に裏切られた性格が歪んでる達人
ブラコンの野盗女などなど
それぞれのストーリー展開も面白いので
サブストーリーながら濃いイベントが多かった印象です
仁の旧友である竜三のエピソードなんかも
なかなかいろんな思いが入り交じり深いエピソードだったと思います
ストーリーは本当に深いし濃いし
最後まで全然飽きずに物語に引き込まれました
他にもこのゲームは細かい部分までこだわり作り込まれています
雑魚敵の作り分けも面白い
蒙古軍、野盗、浪人など
複数の種類の敵が用意されてるんですが
種類によって戦いかたが違ったりする
蒙古はとにかく問答無用で襲ってきます
複数で1人を狙ってくるし
普通に背後から攻撃もしてくる
一方、浪人は敵と言えど侍なので
複数いても1対1でしか攻撃してこない
さらに絶対に正面からしか攻めてきません
野盗は荒っぽい戦いかたで
がむしゃらに攻めてくる
こんな些細にな表現の違いだけど
そこに大きいこだわりを感じますよね
敵によって戦いを変えたりするのも楽しいです
それにオープンワールドと言えば
やっぱりフィールドの作り込みが大事で
このゲームはその点もすごくクオリティが高いです
広大なフィールドをひたすら移動しなければならないゲームでもあるので
この世界の風景はとても大事
本作では対馬の素晴らしい風景をがとても細かく描き込まれています
ただ、単にリアルに作られているだけでなく
このゲームの対馬はかなりデフォルメされてます
それが顕著に表れているのが
四季の描写
正直言ってこのゲームの四季はめちゃくちゃです
花が咲き乱れている場所があれば
すすきが生い茂り紅葉やいちょうが舞い散っていたり
かと思えば、うっそうと緑に多い尽くされている場所もある
北の地域なんて大雪が積もってますから
でも、これは日本の四季を理解していないわけではなく
あえて全部の四季を詰め込んでる
場所によって風景や雰囲気が変わるから
フィールドを移動していてとても楽しい
おそらく地形に関しても
本物の対馬の地形や自然環境とは違うと思う
現実ならほとんど森で開けた草原なんてほとんどないでしょうし
ゲームとして見やすさや移動のしやすさを考えられてるはず
風景が美しく見えるように
過剰にデフォルメされている部分もあると思います
その上、建物も美しく作り込まれているので
日本の繊細な建造物を楽しむこともできるし
朝、夕、夜と時間によって景色も移り変わっていきます
対馬の地を旅していると
美しい瞬間にも出会えたりするので
ついつい記念撮影感覚でスクリーンショットを撮ってしまいます
フィールドを移動していると
ちょっとした旅行気分を味わえたりもするんですよね
フィールドのクオリティにも大満足なゲームでした
やり込み要素も多いので
長い時間遊んでも全然飽きずに楽しめると思います
ただ、やっぱりオープンワールドゲームに付きものの
おつかいクエストがちょっと面倒くさいかな…
これは同じことの繰り返しになるので
ちょっと退屈かも
何回足跡追いかけなきゃならないんだよ
と思ってしまうのは否めない
まあ、おつかいクエストはスルーでも全然問題ないけど
かなり期待していたゲームではありましたが
そのハードルを簡単に乗り越えるくらいクオリティの高いゲームでした
ゲーム好きだけでなく
映画好きが楽しめるようなゲームでもあります
制作者たちの熱い気持ちがこもった素晴らしいゲームでした
【PS4】Ghost of Tsushima (ゴースト オブ ツシマ)