何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「トレマーズ」感想 B級だけどちゃんと作ってる

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どうもきいつです


モンスターパニック映画「トレマーズ」観ました

正体不明の地底生物と町の人々との戦いを描いた1990年のパニック映画
便利屋を営む男2人が突如現れた蛇のような怪物に立ち向かいます

監督はロン・アンダーウッドご務め
出演するのはケビン・ベーコン、フレッド・ウォードなどです

 

あらすじ
田舎町で便利屋を営むバルとアールは
貧乏生活に耐えかね
となり町に移住しようと考えていた
そんな最中、町の周辺で人々が変死を遂げる
一連の事件が謎の怪物が原因だと発覚し
2人は町の人たちと協力し窮地からの脱出を試みる

 

感想
やってることは定番のモンスターパニック
いろいろアイデア満載で面白い
バカっぽいB映画だけど
意外と人間VSモンスターの知能戦になってるのも良かったです

 


有名な映画でタイトルは知ってたけど
観たことはなかったので観てみました

明らかにB級な雰囲気が漂ってるし
アホなだけの映画かと思ってたんですが
実際に観てみると
意外とちゃんと作られてる

低予算だろうけどアイデア満載で面白い
最後まで楽しんで観れました

 

内容は昔からあるような定番のモンスターパニックで
昔の映画ということもあり新鮮さは全然ないです

小さな町にモンスターが現れて大パニック
そこから人間たちがどう切り抜け
どうモンスターに立ち向かうかが描かれます

ほとんど予想通りの展開で
この時代の低予算映画でもあるので
映像もかなりチープで
今となっては古い映画というのは否めないですが

だからと言って
つまらないわけではありません


まず、ストーリー展開がかなりしっかりしてます
無駄がないと言うか

ありがちな展開ではあるけれど
面白く見れるようにように作られているし
流れもスムーズ


はじめはキャラクターの日常から描かれ
死者が発見されてからは不穏な空気になり

モンスターの存在が発覚してからは
どうやって倒すのか
どうやって逃げるのか
モンスターの習性に対応しながら立ち向かいます
そして、窮地からの大逆転

この流れのテンポがとてもいいですし
ギリギリの戦いにはハラハラさせられます

モンスターの全貌が明らかになるまでの流れも恐怖心が煽られる


さらに、そんな中には
適度にホラー要素やコメディ要素が用意されているし
主人公とヒロインのロマンスもあったりする

いろいろと飽きさせない工夫がされていて
もともとそんなに長い映画ではないけども
あっという間に終わった印象


それと
B級映画ではキャラクターがバカで
自業自得で窮地に追いやられるパターンが多いですが

本作の場合は
登場人物たちが頭を使ってモンスターに立ち向かい
モンスターもそれに負けないほどひたすら執着し攻めてくる

人間VSモンスターの駆け引きが
意外と知的で普通に面白いんですよね

本作の怪物グラボイズには習性があって
地中に生息しているので目は見えず
地上の音に反応して襲ってきます

さらに、地中を自由に移動できるものの
岩などの硬い物は砕くことはができない

そんな習性を上手く利用して物語を面白くしています

音を出せば途端に教われてしまいますが
逆に音を出さなければ襲われない
砂漠の中を素早く移動し襲ってくるけど
高い場所や岩の上にいれば襲われない

人間たちはさの習性を経験から推測し
逃げるために利用します

砂漠を歩けないなら岩から岩へ飛び移って逃げればいいし
仲間が襲われそうになれば大きい音を鳴らして気をそらせばいい

ただバカみたいに逃げるのでなく
頭を使って如何に挑むか如何に逃げるか
というのを見せてくれるだけで
ストーリー展開に引き込まれますし
観ていてやっぱり面白いんですよ


モンスターもモンスターで
結構頭がよかったりするんです

岩の上に逃げられても隠れて待っていたり
重機で逃げられたときは落とし穴を掘ったり
一度やられたら学習して同じ手は通用しなかったりもします

人間が頭を使って出し抜いても
それに負けず劣らずひたすら攻めてくる

モンスターとの戦いではあるけど
そこには知的な駆け引きもあって
この戦いが最後まで全然飽きないです


あと、モンスターが
めちゃくちゃ強くて厄介な敵ではあるものの倒せなくはない
というのもバランスがいいですよね

1匹なら本気を出せばギリギリ倒せる
でも複数いると絶望的で逃げるしかない
みたいな

希望を見い出した後に来る絶望は
やっぱりたまりません

それでも諦めずに戦い続ける主人公たちは応援したくなる

人間ががむしゃらに頑張ってたら
それだけで感情移入してしまい映画の中に引き込まれます

 

そして、モンスターの造形も良かったです

蛇のようなミミズのような
何とも言えない絶妙なキモさ

この時代だからCGなんて全く使ってないけど
完成度はすごく高い
むしろ特撮だからこその魅力が溢れています
CGじゃこの魅力は出せないと思う

チープさがありつつも妙にリアル感もあって
味わい深い造形なんですよ

この時代のモンスターの造形は
今以上にこだわりが強いのかもしれませんね

 

深いストーリーでもなければ
メッセージ性なんてものも全然なくて
普通の映画を観たい人からすれば
こんな映画クソと思ってしまうかもしれない

あくまでB級映画を楽しめる気持ちがなければ
この映画は面白くないのかも

ただ、その気持ちがあれば
この映画の完成度はかなり高いと思えるし
好きにもなれると思います

そこそこ昔の映画ですけども
色褪せない面白さのある映画でした

 


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