何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「コンフィデンスマンJP ロマンス編」感想 どんでん返しが気持ちいい

 

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どうもきいつです


クライム映画「コンフィデンスマンJP ロマンス編」観ました

2018年のテレビドラマ「コンフィデンスマンJP」の劇場版
信用詐欺師たちが日本を飛び出し
香港で一世一代の大仕事に挑みます

監督はドラマ版の演出を務めた田中亮
出演するのはドラマと同じく長澤まさみ、東出昌大、小日向文世などです

 

あらすじ
詐欺師のダー子、ボクちゃん、リチャードは
香港の裏社会を牛耳る女帝ラン・リウを新たなターゲットに定め
彼女の持つパープルダイヤを奪うため香港を目指す
3人がランに取り入りるため策を講じる一方で
天才詐欺師ジェシーも彼女を狙っていたのだった

 

感想
どんでん返しに次ぐどんでん返しが痛快で気持ちがいい
悪者を倒す勧善懲悪なストーリーも爽快です
仕掛けはシンプルなので驚きはあまり無かったけど
最後まで楽しんで観れました
様子のおかしい長澤まさみも面白い

 

ドラマ版は全く観たことないんですが
成り行きで観ることになりました

ドラマ版は観たことないですし
そんなに期待もせず軽い気持ちで観たんですけど
思ったより楽しんで観れました
ドラマ版を観てなくても全然理解できる内容で
普通についていけた

そもそも、ドラマ版も1話完結らしいので
映画版もそれの延長線上の感じなんですかね

王道でシンプルな内容でもあってかなり観やすいし
勧善懲悪なストーリーに気持ちよさも感じます
悪い奴が懲らしめられるのはやっぱり爽快

正直、映画館で観るほどではない気はするけど
軽い気持ちで何も考えず観るにはちょうどいいかなと思える映画でした

 

この作品のメインでもある
騙し騙されの騙し合いバトルと
終盤のどんでん返しの連続は面白いです

深く考えてしまえば強引な部分は多いし
オチもなんとなく予想はついてしまう
結構わかりやすいどんでん返しではあるので
めっちゃ驚いたというわけでもないです

ただ、基本的に勢いがあるので
細かいところはそんなに気にならなかったし
終盤の展開が気持ちいいのでオールオッケーって感じ

それに、どんでん返しで観客を騙すことが目的でもある映画ですが
観客を騙すことのために登場人物の言動がおかしくなっている
ということはなかったと思います

こんなタイプの映画って
オチのために無理やりキャラを動かしていたり
明らかに重要な部分を隠していたりと

どんでん返しが目的になって逆にいろいろ破綻してしまってる本末転倒なパターンも多かったりします

ただ、本作の場合そのへんは無理なく作られていました

メインの3人の中に新人が入る
という設定が上手く機能していて
無理なく観客を騙すこともできてます

若干、冒頭の流れは無理があって
主人公たちの目的がわかりづらくなってましたが

それを差し引いても全体のバランスは良くて
変な引っ掛かりは無かったと思います

 

あと、この映画が上手かったのは
どんでん返しを繰り返して
ただ観客を驚かすだけをしてなかったところだと思う

本作は上手くどんでん返しを見せているとは言え
そのギミックだけで終わっていたら
たぶんつまらなかったと思う
これで終わり?って感じの映画になっていたはずです

でも、本作の場合は
その仕掛けにカタルシスをプラスしていたのが良いエッセンスになっています

単純な勧善懲悪な展開の気持ち良さを
どんでん返しの仕掛けに組み込んでる
そこが上手くいっている要因です

ただの勧善懲悪じゃちょっと物足りないし
どんでん返しだけでも物足りない
そこを上手く掛け合わせて
相乗効果でより面白くなっていると思います

終盤くらいまでは
キャラ同士のやり取りや軽い騙し合いみたいな話で
正直ちょっと地味ではあるんですが

終盤の1度目のどんでん返しで主人公たちが負けて
そこからの2度目のどんでん返しで一気に主人公たちが大逆転
という流れがとても気持ちいいんですよね

ここに至るまでの
ライバルのジェシーの描きかたもすごく良くて

ジェシーは一枚上手で高みから主人公たちを見下ろしているキャラで
終盤には本性を現してめっちゃ悪い奴になります

それがあるから
終盤のタネあかしがとても気持ち良くなってます

 

言ってしまえばこの映画って
実は最初から全部嘘でした
っていうオチなんですよ

これって下手すりゃ大惨事にもなりかねないオチで
扱うのが難しいと思います
夢オチに近いものがある

でも、この映画はそこを上手く扱えていたと思うんですよね

観客を騙すことを無理なく自然にできていたのと
勧善懲悪のカタルシスを生み出すことで
上手くそこを誤魔化せている

冷静に考えれば強引なことをやってるけど
そこを気にならないように誤魔化せてるのは
この映画が成功してるってことだと思います

 

それと、もう1つこの映画で良かったのは
変なテンションと勢い

コメディなので笑えるようなシーンも多いですけど
所々にクレイジーがちらつく変な映画です

特に長澤まさみの様子がおかしい

変顔は当たり前にするし急に変なことを言い出すし
エンドロール後とか意味わからんし
長澤まさみがバグってます

普段は大人っぽい綺麗な役や
最近では個性的な攻めた役どころが多いだけに
こんな変なことをやってるギャップが面白い

イメージが崩れかねないですけど
逆に可愛くも見えてきます


長澤まさみ以外にも変なシーンが多かったりするし
軽くイカれてる映画でした

個人的にはそれが面白かったですね
嫌いじゃないです

 

名作映画を求めて観ると違うと思うけど
ジャンクフードを食べるような感覚で観れば面白いです

キャラクターも魅力的でしたし
テレビドラマ版も観たくなりました

 


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