何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「キャッシュトラック」感想 静かな怒りにゾクゾクする

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どうもきいつです


クライムアクション映画「キャッシュトラック」観ました

2003年製作のフランス映画「ブルー・レクイエム」を原作に作られたクライムアクション
現金輸送会社の警備員として雇われた謎の男を中心に物語が描かれます

監督は「シャーロック・ホームズ」などのガイ・リッチー
主演は「トランスポーター」などのジェイソン・ステイサムです
この2人がタッグを組むのは「リボルバー」以来16年ぶり

 

あらすじ
ロサンゼルスの現金輸送の警備会社に
“H”ことパトリック・ヒムが入社する
採用試験の成績はギリギリ合格という地味な存在のHだったが
現金輸送車が強盗に襲われた際に驚異的な戦闘スキルを見せる
実はHには隠された秘密があるのだった

 

感想
常にヒリヒリとする緊張感と主人公の静かな怒りにゾクゾクさせられる映画
アクションはそんなに多くないけど
派手でバイオレンスなアクションには引き込まれてしまう
物語の見せ方も面白いと思います

 

ガイ・リッチーとジェイソン・ステイサムのタッグということで観てきました

ちょうどこの前「リボルバー」を観たばかりで
本作はどうなるのか気になってた

「リボルバー」は良くも悪くもすごい映画で
本作には期待半分、不安半分というところ

で、実際に観てみると
「リボルバー」とは全然違う作風で
むしろ、すごくわかりやすくシンプルに楽しめるエンタメ作品になっていました

この作風には
安心したというのが正直な感想

ちょっと地味な映画ではあるけど
クライムアクションとしてはなかなか見ごたえがありますし
ミステリー的な面白さもあります
何よりもやはりジェイソン・ステイサムがカッコいい

ガイ・リッチーの作風が好きだったり
ジェイソン・ステイサムが好きだったりする人は
本作に満足できるんじゃないでしょうか

 

まず、ストーリーの話をすると

結構シンプルな復讐劇です
特別ひねった内容でもなく
息子を殺されたからその犯人を見つけて復讐する
というたけの話

ありがちな復讐劇ではあるんですが
本作は物語の見せ方が上手くて
シンプルなストーリーなんですけど
どんどんと引き込まれていく魅力があります

本作は全部で4章に分かれていて
章が変わるごとに時系列が変わったりもする
しかし、1つの章の中では時間が一直線に進むのでややこしいわけではありません

で、この章が分かれていることにより
少し物語が複雑になり
ミステリー的な謎解き要素が生まれている

はじめの章では
主人公Hが警備会社に入社したところから
警備会社で勤める日常が描かれます
ここで何故Hがそんなに強いのか?
Hの目的はいったい何なのか
という謎が生まれる

次の章ではHの過去が描かれ
何故そうなったのかの経緯が明かされます
ここでは1章の謎は解明するけど
また新たに謎が生まれてくる

その次は強盗犯たちの姿が描かれ
2章で生まれた謎が解き明かされる

最終章では今までの全てが1つの所へ収束し
一気にラストスパートです

見せる順番もすごく上手くて興味が常に持続します

ストーリーが進むにつれどんどん物語が深掘りされていく面白さがある
最後まで物語の先行きが気になる作りなんですよね

それに見せ方が丁寧です
章ごとにわかりやすくキャラクターにスポットが当たっていたり
重要なポイントを明確にしてくれてたりもするので
かなり親切な作りになってると思います

もともと中心のストーリーはシンプルでわかりやすいですし
引っ掛かりなく全部がスムーズに入ってきます

終盤の警備会社の車庫に強盗が押し入る場面での
平行して作戦会議を見せるというのは
若干、親切すぎて説明過多な気もしてしまいますが
ここまでやれば万人が理解できるだろうし
テンポを削いでるわけではなかったのでマイナスではないかな


復讐する相手のキャラもよくて
こいつがクズだから復讐を達成したとき気持ちがいい

敵がとことん最低だからカタルシスが生まれてますよね
やってることはシンプルで王道なんですけど
やっぱりこういうのが気持ちいい

 

さらに、本作は終始緊張感があって
そこが大きな魅力でもあると思う

そこには
やっぱりジェイソン・ステイサムが演じるHの存在感が大きくあって
彼のミステリアスな雰囲気が緊張感を生み出してる

Hは全く感情を表に出さないキャラで
何を考えてるのかもほとんどわかりません

ただ、Hから溢れ出る怒りはひしひしと伝わってきて
それがこの映画の空気そのものになってるわけです

Hの気持ちや感情は言葉として全く説明されないけど
それが伝わってくる理由は
ジェイソン・ステイサムだからかなと思う

普通なら何を考えてるかわからん謎の男
で終わってしまいそうですけど
ジェイソン・ステイサムが演じてるからこそ
息子への深い愛情や強烈な復讐心を感じることができる

ジェイソン・ステイサムという存在が
Hというキャラクターの説得力になってるんですよね

これはすごくハマり役です
ジェイソン・ステイサムも上手く活用されている映画でした

 

アクションシーンはあまり多くないんですが
少ないアクションを魅力的に見せてくれているので
満足度は高いです

冷酷に敵を殲滅していくジェイソン・ステイサムの姿はやっぱりカッコよくて
それだけでシビれる

終盤の銃撃戦は派手だし
容赦なくみんな死んでいくし
見ごたえのあるバイオレンスなアクションシーンでした

所々ではっとさせられる残酷な描写もあるので
どんどん映像に引き込まれました

何よりも最強のジェイソン・ステイサムが見れて最高ですよ
やっぱり強いジェイソン・ステイサムはたまらん

本作は肉弾戦がないですけど
十分満足できるような内容だと思います

 

「リボルバー」とは違い
とてもわかりやすく楽しめるエンタメ作品に仕上がっていました

「リボルバー」みたいなタイプも好きだけど
本作のようなシンプルに楽しめる映画も大好きです

ストーリーは面白いし
ジェイソン・ステイサムはカッコいいし
満足できる映画でした

 


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