どうもきいつです
アクション映画「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」観ました
マーベルコミックの人気ヴィランのヴェノムの活躍を描いた「ヴェノム」の続編
残虐で凶悪な敵カーネイジとの戦いが描かれます
監督と脚本を手掛けるのは「ブレス しあわせの呼吸」などのアンディ・サーキス
主演を務めるのは前作と同じくトム・ハーディーです
あらすじ
地球外生命体シンビオートのヴェノムに寄生されたエディは
ヴェノムの身勝手な行動に四苦八苦しながら共同生活を送っていた
そんな中、未解決事件の真相を追うエディは
刑務所に収監中のクレタス・キャサディに面会する
エディに対し異様に興味を示すクレタスは
突如エディの腕にに噛みつき
それがきっかけでカーネイジへと覚醒するのだった
感想
簡潔にまとまっていて観やすく
それなりに面白い映画ではありました
ただ、当たり障りのない作風に物足りなさは感じる
ヴェノムのキャラクター性以外に見所はないかも
前作と代わり映えしない印象
前作は普通って感じで特別好きな映画ではなかったんですけど
ヴェノムというキャラ自体は好きなので
今回の続編も観に行ってきました
そこそこ評判は良いような
一部ではあまり評判は良くないような
この反応は前作と同じですね
実際に観てきた僕の感想も同じで
前作と代わり映えしないな
という印象でした
つまらない映画ではないんですけど
じゃあヴェノムという人気ヴィランを
上手く扱えているのかと言えばそうでもなく
アメコミヒーロー映画として見てみても
当たり障りのない作風で
この映画だからこその見所はほぼ無かったですかね…
まずは本作で良かったと思う部分から
この映画はかなり簡潔にまとまっていて
シンプルでわかりやすい映画になっています
上映時間も98分と
最近のアメコミ映画に比べるとかなり短め
B級アクションやホラー映画くらいの上映時間
この潔さには好感が持てます
ダラダラとドラマ性やメッセージ性を重視するより
内容が薄くても
強い奴と強い奴が戦うってだけのちょっと馬鹿みたいなアクションは
それはそれで楽しめますよね
テンポやスピード感もあって
あまり退屈することなく
あっという間に映画が終わっていました
それとやっぱりヴェノムのキャラクターは前作同様に面白くて
可愛いし笑える
むしろ、前作より磨きが掛かってました
基本的にツンデレで
悪態をついていても結局はエディが大好きなヴェノム
ヴェノムとエディの会話の掛け合いも面白くて笑えます
今回は2人がケンカする展開もありますが
ここがめちゃくちゃ面白かった
子供みたいなマジでくだらないケンカをしていて
バカらしくてめっちゃ笑えました
いつも人間食わせろとか言ってるのに
いざ1人になり自由を手に入れても
エディの言いつけを守り全く人間を食べないヴェノム可愛いですよね
短い上映時間やヴェノムの魅力もあり
ライトに楽しめるエンタメアクション映画には仕上がってます
なので、そこそこ満足できることは間違いないです
ただ、やはりそれだけの映画なので
物足りなさはすごくあって
この映画だからこその強みは全然無いんですよね
せっかくヴィランが主役の映画なのに
他のアメコミ映画と比べて
特別抜きん出たものはありません
むしろ、他のアメコミ映画よりも普通すぎて
見劣りしてるほどです
ヴェノムという最高の素材があるにも関わらず
この体たらくはちょっとね…
中でもストーリーの薄さはもったいない
本作は
ヴェノムとカーネイジの対峙にしろ
ヴェノムのエディの絆にしろ
さすがにちょっと薄すぎで中身がない
戦う理由もさほどなく
バディもののストーリーとしても盛り上がりがなく
なんとなく物語が進んで
なんとなく終わってしまう
みたいな
味気ないストーリーで記憶にもあまり残りません
ヴェノムとカーネイジにしても
エディとクレタスにしても
因果関係がさほど無いまま
いつの間にか戦うことになっていて
ダラダラと戦ってるだけになってます
で、本作は前作よりもヴェノムとエディの友情や絆が中心で
ケンカ別れするけど最終的には協力して強敵を倒すという流れになってます
いわゆるバディムービーではありますが
この2人の関係性の描写が弱く
結果的にカタルシスもあまり生まれていなくて
盛り上がりに欠けています
この原因は緊張感の無さだと思うんですよね
基本的に2人の関係性にはメリハリがなくて
終始なあなあって感じ
ケンカしてもあまりピリピリしないし
そもそも仲が良すぎて
2人の関係性には危機感が無いんです
だから、終盤に協力して敵に挑むという展開も
でしょうね…
って感じで驚きも何も無いわけですよ
ヴェノムが無条件で協力的だったり
エディが無条件で受け入れてる
という関係性もあまり面白くなくて
ヴェノムは本来は悪そのものの存在だし
エディはだらしないクズ人間
この2人が普通のヒーローになってしまってるのがなんか矛盾なんですよね
せっかくこんな性質の2人をコンビにしてるんだから
お互い利用し合ったり
利害が一致するから協力したり
そんな関係性の方がこの2人の性質上しっくりくると思うんです
それくらいのドライな関係性なら
ギリギリ共存している緊張感が生まれますし
そんな緊張感があれば
ヴェノムがエディから離れた時には
危うさを感じれてスリルも生まれると思います
そうすれば
終盤の協力する場面では盛り上がるだろうし
少しの友情や絆が生まれただけでも
カタルシスを感じれるんじゃないでしょうか
本作はヴェノムとエディの間に
終始に微笑ましくほのぼのとした空気が流れていて
締まりがなくゆるゆる
そんな状態が最後まで続くので
物語が熱い展開に広がっていくこともありま
せんでした
それと、カーネイジの魅力の無さも問題で
凶悪な強敵と言ってるけど
敵としてかなり小物で
カーネイジとの戦いという部分でも盛り上がりがありません
そもそも、クレタスがヤバいシリアルキラーという設定だけど
さほど悪人としての思想や哲学もなく
なんかヤバそうな顔や言動だけでそれが表現されてます
変な絵を描いてるとか
変なことを言ってるとか
それだけ
単純に敵として薄っぺらいし
ヴェノムやエディとも因果がなくて2人の対比にもなってないし
さらに、クレタスの彼女の存在も邪魔だなと思いました
クレタスが普通に彼女を愛してるので
めっちゃ普通の人に見えてしまうんですよ
これがあるからキャラがブレてる
もっと異常な愛し方をしてたりすれば
そこにサイコなものを感じれたりするかもしれないけど
普通に彼女が大好きなだけの男なので
悪人として突き抜けてるものがない
この彼女のデカい声を出す能力も
上手く活用できてなかったり
こんなX-MENみたいなキャラがこの世界観にいることに違和感を覚えたり
いろんな意味でいなくてよかったキャラのように思いました
それと、カーネイジがヤバいとか強い
みたいな扱いだったけど
なぜヤバくて強いのか不明でしたね
赤いのはヤバい
とかヴェノムが言ってたけど
何故なのか説明しろよ
そんな中途半端なところも結構多くて
雑な印象を受けました
あと、アクションシーンは
ごちゃごちゃしていて若干見づらかったかな…
何が起きてるかよくわからない部分も多くて
なんだかんだで最後は勝ってる
みたいな…
勝つためのギミックもあまり無かったし
もうちょっと面白い戦闘が見たかったかも
それに、ヴェノムとカーネイジが戦うのが最後だけ
ってのも味気ない
もっといろんなシチュエーションでのバトルは見たかったですね
まあ、鐘が鳴る中で
ヴェノムが出たり引っ込んだりしながら戦う場面は良かったです
前作同様に当たり障りのないアメコミヒーロー映画になっていました
ヴェノムでこれは物足りないですよね
良くもなっていなければ悪くもなっていない
いろんな意味で面白味のない映画でした
今後はスパイダーマンと繋がるみたいだけど
このヴェノムだったら
あまりスパイダーマンには絡んでほしくないな…
というのが本音
せっかくの良い素材なんだから
もっと上手く調理してほしかった
ヴェノム 4K ULTRA HD & ブルーレイセット(初回生産限定) [4K ULTRA HD + Blu-ray]