何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「DC がんばれ!スーパーペット」感想 つまらなくはないけど印象が薄い

どうもきいつです


アニメ映画「DC がんばれ!スーパーペット」観ました

DCヒーローが活躍する世界で
驚異的なパワーを手に入れたペットたちの活躍を描いた長編アニメーション
とらわれたスーパーマンらヒーローを救うためペットたちが戦いを繰り広げます

監督は「レゴバットマン ザ・ムービー」の脚本を手掛けたジャレッド・スターン
声優を務めるのはドゥェイン・ジョンソン、ケビン・ハート、キアヌ・リーブスなどです

 

あらすじ
スーパーマンの愛犬クリプトは
スーパーマンと共に世界を守りながらも平凡な日常を過ごしていた
しかし、スーパーパワーを手に入れたモルモット軍団にスーパーマンが捕らわれてしまう
クリプトはスーパーマンを救うため
スーパーパワーを宿したペットたちと共に戦いに挑むのだった

 

感想
わかりやすいストーリーだしテンポも良かったのでそれなりに楽しめる映画でした
ただ、あまり印象には残らない
全体的にドラマが薄かったように思います

 

DCヒーローがもしもペットを飼っていたら
という面白そうな設定に惹かれて観てきました

本作はCGアニメということもあって対象年齢は低めかな
子供向けの映画ですね

DC特有の暗さもなくポップで明るい作品

イルミネーションの「ペット」の二番煎じ感は否めないものの
ほっこりほのぼのアニメではなく
DCなだけあり
しっかりアメコミヒーローものに仕上がっていました

単純明快でコミカルな内容なので子供は十分楽しめると思う

 

ストーリーはシンプルで
敵に捕まったスーパーマンを助けるため
ペットのクリプトが奮闘する
ただそれだけの物語

その中でペットと飼い主の絆を描いたり
動物同士の友情を描いたりしているわけです

テーマやメッセージもシンプルなので
すっと頭に入ってきますよね


DCの世界観なのも生かされていて
アメコミヒーローらしいアクションも満載です

ペットたちが特殊能力に目覚めてそれを駆使して戦うのは面白い
終盤は派手なシーンも多くて
これぞアメコミって感じ

あとはスーパーマンを筆頭にジャスティスリーグの面々も登場します
DC作品が好きな人ならば
これだけでも楽しめるんじゃないでしょうか

バットマンイジりは笑えましたね
「レゴバットマン ザ・ムービー」の脚本家が監督なだけあって
イジり方が手慣れてる


そんな感じで面白い要素は多かったし
全体的にそんな悪くはない映画だとは思います

しかし、正直言って記憶には残らない映画かな…
という印象

ペットを扱う作品としてはかなりありがちなプロットで
そういう点では他の作品と差別化出来ていないように思いますし

ペットと飼い主の関係性や動物同士の友情などを描いているけど
ちょっと描写不足と言うか
なんかドラマがすごく薄かったですね

いろいろと詰め込みすぎて
一つ一つの要素が弱くなっているようにも思いました


本作の物語の中心でもある
ペットと飼い主の関係性の描写なんですが

スーパーマンと恋人が仲良いからペットのクリプトが嫉妬する
ってところから始まり
最終的にはみんなで仲良く暮らすというところに落ち着きます

流れや設定がありがちな上に結末もありがち
ここが面白味に欠けますかね

それに、嫉妬から解決までの中身が薄すぎるので
あまり感情移入もできないんですよね

クリプトがスーパーマンを助けてなんとなく全部解決みたいな
強引にストーリーを持っていってるようにも思いますし


で、動物同士の友情の描写も薄くて
こっちはこっちであまり感情移入できない

クリプトと他4匹の動物たちが唐突に出会って唐突に友情を深めていきます
それぞれの成長も唐突だし

どれも過程がなくて結果だけ見せられている感じなんですよね

仲間との交流も
クリプトと犬のエースの友情だけで
他のキャラはほぼモブみたいなもん

せめて仲間のキャラは全員掘り下げてほしかったですかね

エース以外の3匹の目的や原動力は最後まで謎で
なんのため誰のために戦ってるのかよくわかりませんでした

てか、4匹の中で一番目立ってるエースですら
正直言ってなんのために戦ってるのかよくわからんかった


このドラマの薄さは
やはりペットだけでなくジャスティスリーグのヒーローたちにも見せ場を作らなければならないことの弊害かな

サービスとしてヒーローたちも活躍させたかったのかとは思う

でも、本作はあくまでもペットが主役なわけで
ジャスティスリーグはおまけ程度でよかったのでは?

本作はジャスティスリーグにペットが食われてしまってるのは否めません


それと、最後のヒーローたちがそれぞれの動物たちをパートナーにする
という結末もちょっと唐突で無理矢理かな

なんとなくこの結末は想像してたけど
あまりにも過程が無いと言うか…

ヒーローたちがペットを飼いたいと思っているような前フリがあれば納得できるけど

そんな前フリもなく
敵を倒した途端に急にペットたちがパートナーになる展開です
モルモット2匹なんてマジで唐突すぎますからね

これに関しても結局は描写不足で
ペットたちが誰かに飼われたい
ヒーローたちがパートナーを欲している
というものが全然描かれないまま
結果だけ見せられている

唯一、バットマンだけは
ここまでのギャグ扱いが前フリになっていて
ペット飼うことになった時には少しほっこりとさせられるんですけどね

それ以外は
ヒーローたちにしろペットたちにしろ
内面すらまともに描かれていなくて
全ての展開が唐突に感じてしまいました


ペットを主役にするのなら
もっとペットに焦点を当てて深く掘り下げるべきだったと思います

 

それなりに派手な場面があったり
コミカルにわちゃわちゃしてたりはするので
子供が観るには満足できる内容なのかな

そのわりに
ジャスティスリーグの知識ありきだったりするのは引っかかるけど…

DCだからってヒーローを活躍させすぎたのはマイナスだったように思います

ヒーローが飼っているペットが活躍する
ってアイデアは良かったけど
それ以外はあまり印象に残らない映画でした

 


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