何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」感想 きょうりゅうがいっぱいでてきておもしろかったです

どうもきいつです


アクション映画「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」観ました

現代によみがえった恐竜たちを描いた「ジュラシック・パーク」シリーズの最終章
人類と恐竜が混在する世界の行く末が描かれます

監督は「ジュラシック・ワールド」も手掛けたコリン・トレヴォロウ
スティーブン・スピルバーグが引き続き製作総指揮を担当
出演するのは「ジュラシック・ワールド」のクリス・プラット、「ジュラシック・パーク」のサム・ニールなどです

 

あらすじ
イスラ・ヌブラル島が火山噴火で壊滅し
救出された恐竜たちが世界中に解き放たれて4年が経過した
オーウェンとクレアは保護した少女メイジーを大切に育ててきた
しかし、ある日メイジーとヴェロキラプトルの子供が連れ去られる
一方、グラント博士たちは巨大企業バイオシンの秘密を暴くため動き出す

 

感想
「ジュラシック・パーク」シリーズの集大成ということでとても楽しめる映画でした
恐竜がたくさん出てきて童心に帰れる
ワクワクさせられました
とは言え、それなりに不満があるのも否めない

 

恐竜が好きなので観てきました

僕はこのシリーズが好きで
特に1作目の「ジュラシック・パーク」が好き
新章の「ジュラシック・ワールド」になってからもそれなりに好きです

本作は最終章ということで楽しみにしていました

 

本作は今までの「ジュラシック・ワールド」の登場人物が登場するだけでなく
「ジュラシック・パーク」のメイン3人も再登場します
やっぱりこれだけでも上がるポイントですね

僕みたいに昔から好きな人ほどテンションが上がると思います

それに、「ジュラシック・パーク」の主要メンバーがオマケではなく
かなりちゃんと活躍します
てか、普通に主役として活躍してましたね


ストーリーの作りが
2つの物語が同時進行し最終的に1つに交わる
という構成になっていて
1つが「ジュラシック・ワールド」のオーウェンを中心にした物語で
もう1つが「ジュラシック・パーク」の3博士を中心にした物語になっています

この作りが
全員を活躍させるにはちょうどよかったのかなと思います

終盤は人が多過ぎてゴチャゴチャしちゃいますけど
そこに至るまではすっきりと観やすかったです

それぞれの目的も
メイジーを助ける
バイオシンの秘密を暴く
と、明確に定められていましたし
物語の交わりかたも無理なく自然でわかりやすかった

多い登場人物たちをそれぞれ上手く活躍させ
なおかつ、物語が散漫にならず
エンタメ映画としてシンプルで観やすい映画に仕上がっていました

 

そして、やはり恐竜ですね
本作も過去作同様に恐竜がいっぱい登場します

結局はこれが見たいんでね
恐竜さえちゃんと見せてくれればある程度満足しますよ

恐竜がたくさん出てくると
子供の頃のワクワク感を取り戻せる

本作は今までに登場した恐竜もたくさんいますし
今回初登場の恐竜もいます

最近では恐竜に羽毛が生えてた説なんかも常識になりつつありますが
本作ではそんな羽毛恐竜も多数出てくる

かと言いつつ、昔ながらの鱗をまとったお馴染みの恐竜もたくさんいます

なんか、恐竜のオールスターみたいな感じにもなっていて
そういうとこにもワクワクさせられましたね


で、そんなたくさんの恐竜たちが動き回っているのも楽しい

特に街中のアロキラプトルとのカーチェイスはハラハラして最高でした
街中を獰猛な恐竜が走り回ってる映像もすごくワクワクした

今回は恐竜が世界中に解き放たれているので
現代の街並みに恐竜が溶け込んでいるという
シュールで面白い映像が多かったと思います

飛行機を襲う超巨大翼竜ケツァルコアトルスもたまりませんでした


さらに
「ジュラシック・ワールド」になってからは
かなりアクション路線になっていたし
もはや、ジャンルが怪獣映画になっていたような気もする

本作も怪獣映画的な要素が多いものの
1作目「ジュラシック・パーク」のようなホラーな雰囲気が少し復活していました

クレアが森に不時着した時に現れる爪が長くてでかい恐竜
これの見せ方がとてもホラーっぽくてドキドキさせられました

洞窟の中なんかも怖かったし
久しぶりに出てきたエリマキトカゲみたいなディロフォサウルスも懐かしかった

原点回帰って感じ
1作目のホラーな雰囲気も味わえて個人的にはツボでしたね

 

童心に帰れてとても楽しめたし
普通に面白い映画だったとは思いますが
不満点も無きにしも非ずで

やっぱり一番思ったのはイナゴですよね
なぜイナゴ…?

確かにあの巨大イナゴはキモいし怖いしビクッとさせられたりもしたけど
どうせやるなら恐竜でそれをやってほしいよね

なんか、イナゴをどう食い止めるか
みたいな話にもなっていて
ちょっと求めてるものと違うと言うか…

正直、イナゴなんてどうでもいいんですけど

でも、そんな思いに反して
やたらとイナゴが活躍するし
イナゴが重要な存在にもなってるし…

俺はイナゴを見たくてこの映画を観に来たんじゃない
恐竜が見たいんだよ!!
この気持ち返せよ!!

 

さらに、この映画
何も解決してないんですよ

人類と恐竜がどう共存していけばいいのか?
果たして共存できるのか?
って話だったと思うけど

結局イナゴっすよね
イナゴの話になってるんですよ

最終的にイナゴ問題は解決してるけど
肝心の共存問題がどっか行ってる

なのに、エピローグで
恐竜と上手くやってけてますよ
みたいに解決した風で終わっていくけど
よくわからん

スケールの大きい話から
いつの間にやらスケールの小さい話にシフトしてしまっている事にモヤモヤさせられました


あと、メイジーの話も冷静に考えると有耶無耶なんですよ

クローンだとか少女の悩みだとか
いろいろ風呂敷を広げてましたけど
結果的に回収しきれてない

何をもってメイジーが成長したのかいまいちはっきりしてなかったですし
オーウェンやクレアの関係性なんかもちゃんと解決してなかったりもしましたし

イナゴ問題を解決したら
なんとなくメイジーの問題もよくわからんけど解決って感じ
ちょっと雑なように思えます


ストーリーが全体的に雑に思えるのは否めません


悪役の扱いも大雑把でちょっと可哀想

実は1作目に登場してた人だし
シェービングの缶を登場させる小ネタがあったりと
面白い要素があっただけに
この悪役をもうちょっと深掘りしてもよかったのでは?

馬鹿すぎる小者ってだけで終わっていたので
敵としても存在感が弱かったと思います


まあ、全体の勢いや過去作リスペクトや恐竜大活躍などの要素で
結果的に誤魔化せてた感はありましたけど

 

文句を言いつつも
エンタメ超大作として楽しめる映画でした

個人的には恐竜が暴れているだけで満足です
最新の技術で恐竜をよみがえらせてくれた
それだけで感謝

大雑把な映画でしたけども
それが「ジュラシック・パーク」から始まったこのシリーズの良さなのかもしれない

イナゴさえいなければ完璧だった

 


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映画「グレイマン」感想 とにかくド派手なアクション

どうもきいつです


アクション映画「グレイマン」観ました

マーク・グリーニーの小説「暗殺者グレイマン」を実写化したアクション大作
CIAの工作員が組織の秘密を知ったことから激しい戦いに身を投じていきます
2022年7月からNetflixで配信されている作品

監督は「アベンジャーズ エンドゲーム」などのアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が務め
主演は「ラ・ラ・ランド」などのライアン・ゴズリングです

 

あらすじ
刑務所に服役中のコート・ジェントリーは
CIAのスカウトにより暗殺者シエラ・シックスとなる
CIAからの数々の仕事を請け負ってきた彼だったが
ある日、組織の秘密を知ってしまい命を狙われることとなり
非常な工作員ロイド・ハンセンがあらゆる手段でコートを仕留めようとするのだった

 

感想
内容は薄いけど
ひたすら続くド派手なアクションには興奮させられた
何も考えず体感できるアクション大作でした

 

CMで目にして面白そうだったので観てみました
映画館でも上映されてるみたいですが僕はNetflixでの鑑賞です

2億ドルもの大金が費やされた超大作というだけあり
想像以上のスケールの大きさとド派手な映像の連続でした

個人的にもこういう映画は大好きですね

こんな作品を観ると
今、自分映画を観ているな
って感覚に浸れると言うか

単純に楽しいです

アクション映画が好きな人には観てもらいたい作品

 

本作のストーリーは
正直、すごく薄い

秘密を知った主人公が
自身が属する組織に命を狙われる
という、結構ありがちな物語でもあるし
屈強な男が少女を救いだすのもベタな話ですよね

特に捻りがあるわけでもなく
わかりやすく敵がいて
わかりやすく対峙する

最初から最後までかなりシンプルなストーリー
悪い言い方をすれば面白味のないストーリーでもあるんですが

この映画に関しては
ストーリーなんて無くてもいいと思えるほど
とにかく派手なアクションと豪華な映像に彩られています

むしろ、シンプルなストーリーだからこそ
アトラクションのようにこの映画を体感できたのかもしれません

物語が単純だから
変な引っ掛かりはなく
無駄に考えることもなく
映像の世界に引き込まれたようにも思います

 

で、本作の目玉であるド派手アクション
これが本当に最高でした
バリエーション豊かな様々なアクションを
これでもかと見せてくれます

肉弾戦あり、銃撃戦あり、カーチェイスあり、爆発あり

とにかく最初から最後まで
アクションぶっ通しなので最高に楽しめました


序盤からエンジン全開で
美しくスケールの大きい映像の中で
スタイリッシュかつ泥臭い戦いが始まります

この最初の場面で本作の方向性が伺えて
この時点でハマってしまえば最後までずっと楽しいと思う

逆にハマらなければ最後までつまらないかもしれませんね…


そこから後もすごいアクションがてんこ盛りです

飛行機でのアクションは
スリル満点だし主人公すごすぎるし
なんかスゲー映像でテンション上がります

そして、お金がかかってるだけあり
主人公がいろんな国へ赴きいろんな場所がぶっ壊れる

路面電車と車がカーチェイスで街がぶっ壊れるシーンなんてめちゃくちゃですよね
主人公、敵、警察の三つ巴のバトルが発生し
銃撃戦、車爆発、街ぶっ壊れで地獄絵図です

こんなこと現実で起きれば世界中で大ニュースになるやつ

やりすぎなほどブッ飛んだアクション
この場面はめちゃくちゃ興奮しました
最高です


終盤の城での戦いも盛り上がってました
なぜ城で戦ってるのかはよくわからんけど
城で戦ってるとテンション上がりますよね
城もぶっ壊してましたし

ラストバトルのコートとロイドの殴り合いは泥臭くて大好きです
ここまで散々、手を変え品を変え様々な手法で戦ってきたわけですが
最終的にはただの殴り合いで決着をつけるにここは興奮して見入ってしまいました

 

そして、アクション以外にも登場人物たちも魅力的でした

みんな特別に個性的というわけではなかったりする
正直言うとキャラ設定も結構ベタで
あまり新鮮味はないと思うんです

ただ、なんか華がありましたよね
登場人物みんな存在感が強いというか

まあ、役者の魅力なんでしょう


主人公コートを演じるのはライアン・ゴズリングで
単純に雰囲気がカッコいい
優しい雰囲気も兼ね備えてるし
好感が持てる主人公になっていました
肉体美もすごい

ライアン・ゴズリングの存在感が主人公の説得力そのものって感じですね


ヒロイン役のアナ・デ・アルマスもやっぱりいいですね
「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」でも存在感抜群でしたけど
本作でも存在感抜群でした

普通に可愛いしね
彼女が画面に映っているだえで幸せ
アクションもカッコよかったです


あとは、クリス・エヴァンス
あのキャプテン・アメリカが本作では悪役です

爽やかで正義感の塊のようなキャプテン・アメリカとは真逆のスゲー嫌な奴を演じていました

そのギャップもあってか存在感が際立っていた
まあ、ナイブズ・アウトでも悪い奴でしたけど

必要以上に主人公に執着する敵って
立ちはだかる壁としては効果的
こいつが主人公に執着し続けるお陰で物語の推進力にもなっていたと思います


それぞれのキャラクターの魅力も本作を引き立てる要素になっていいまいた

 

単純なストーリーの上
アクションの連続で物語のテンポも良かったし
とても観やすい映画でした

ちょっと暗い雰囲気を子醸し出してたりもするけど
全体的にはポップに仕上がっていて気軽に観ても楽しめる作品だと思います

このド派手アクションは映画館で観ればもっと大迫力だったのかな
とか思ったりも…

とは言え、テレビで観ても大迫力
Netflixに入ってるなら観て損はないと思います

 


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映画「劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア」感想 アクションは悪くないけど 他は全て雑かな

どうもきいつです


特撮映画「劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア」観ました

令和仮面ライダーシリーズ3作目「仮面ライダーリバイス」の劇場版
悪魔と契約して戦う仮面ライダーリバイスたちが
ハイジャックに巻き込まれた人たちを救うために戦います

監督は多くの仮面ライダーシリーズを手掛けてきた坂元浩一
「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー」と同時上映

 

あらすじ
五十嵐三兄弟の両親がハイジャックに巻き込まれる
一輝は弟の大二、妹のさくらと共に
両親が囚われるエリア666へ向かう
しかし、ハイジャック事件の首謀者アヅマが
仮面ライダーダイモンに変身し彼らに立ち塞がるのだった

 

感想
アクションは悪くないけど
さすがに脚本が雑すぎると思った
結局、何を見せたいのかわからないまとまりの無いストーリー
余計な要素が多すぎる
スケールが大きいようでめちゃくちゃショボい


ドンブラザーズのついでに観てきました

正直、リバイスは途中で観るのをやめてしまいました
つまり、現在放送中のリバイスは面白くない

なので全く期待していなかったし
テレビの内容も途中で止まってるので
理解できるのかわからなかったけど
ドンブラザーズと同時上映なので無理やり観ました

2年前のゼロワンはテレビ版のつまらなさを覆すほど劇場版が面白かったので
もしかしたら本作も?
とかも思ったりしましたが

蓋を開けてみると
なかなか酷い出来だったかな…

良いところもあるっちゃあるけど
悪いところが圧倒的に多い印象


まず、良いところの話からすると
アクションはそこそこカッコいいなと思いました

やはり坂元浩一監督ということもあり
アクションにはこだわってるんだろうと思う

特に変身前の肉弾戦は良かったです
本作はゲストとしてケイン・コスギが出演していますが
そこもちゃんと生かしてました

生身のケイン・コスギのアクションもしっかりと見せてくれます
終盤の一輝との一対一の戦いはマジでカッコいい
変身無しで決着をつけてほしかったほど

変身後のアクションも
それぞれのフォームチェンジや武器を使いこなした戦いを見せてくれて
普通に楽しいバトルに仕上がっています

坂元監督らしい個々の仮面ライダーやフォームの特性を生かしたアクションが満載でした

 

ただ、アクションが良かった反面
ストーリーや設定がかなり雑
さすがに脚本が酷すぎるかなと思います
子供向けとは言えレベルが低すぎますかね

本作のストーリーがダメなのは
軸がブレブレなところですね

結局、このストーリーを通して何を伝えたいのか全くわかりません

本作のサブタイトルからすれば
五十嵐一家の戦いや絆を描いた作品のようにも思えるけど
そのわりに家族の描写が薄すぎだし
取って付けたような家族の絆が深まる展開はキツすぎ

最後まで観ても
この家族が何と戦ってたのかよくわからん
何をもって絆が深まったのかも不明
なんかそれっぽかっただけです


それに、やはりストーリーの中心となる軸がない
家族をテーマにするのなら
それを中心に物語を作るべきだけど

本作の場合は
家族というのもただの要素の一つでしかなくて
物語の中心ではないんですよね

じゃあ本作の中心にあるものは何かと言うと
何も無いです

いろんな要素を詰め込んでるけど
別々のものをツギハギで繋げただけのような
表面的なものしかない物語になってます


例えば本作のボスであるケイン・コスギにしても
不老不死だとか世界を正すだとか
御託を並べてるけど
設定だけが宙に浮いてるというか…

この敵の存在意義がよくわからないんですよね

五十嵐一家の戦いや絆を描きたいのなら
敵の存在はその対になる価値観や言動であるべきだと思うんです

本作の場合なら
家族なんて価値がないという思想のもと行動する敵だとしたら
家族というテーマが際立つだろうし
五十嵐一家が戦う理由にもなるし
敵が立ち塞がる理由にもなる

でも、実際はなんのために戦ってるのかもよくわからず
もはや、五十嵐一家とケイン・コスギが戦う理由なんてないだろ
とさえ思えてしまいます


他にも
ドラマ性を出すためなのかストーリーを深くしたいためなのか
それっぽいけど無駄な要素が多い

親の復讐のために戦う青年とか
都合よく飛行機に乗っていた妊婦とか
これらも本当に酷いと思わされた

親の仇の青年は
ぽっと出のキャラなのに急に変身して戦い出すわ
何も解決してないのに解決したっぽくなってるわ
このキャラクターがマジで邪魔でしかなかった

家族の絆とかそっち方面にも話が繋がっていくわけでもなく
ストーリーの邪魔をしてるだけなんですよね


妊婦なんかはいろんな意味で相当酷い
そもそも妊婦を扱うにしてはあまりにデリカシーがないと言うか…

赤ちゃんが産まれそうという部分で緊張感を演出するためだけの存在でしかなくて
かなり印象が悪い

細かいことを言えば
子供が産まれる寸前の妊婦が当たり前のように飛行機に乗ってるわけがないし
あんなに短時間で簡単に赤ちゃんが産まれるわけがないし
描写があまりにも雑

せめて、登場させるのなら
どういう理由で飛行機に乗っていたのかだとか
たまたま飛行機に医者が乗っていましただとか
そういう事は最低限しろと思う


黒幕の敵も扱いが雑で
こいつの目的が不明すぎる
でも、なんか悪い奴として倒されます

この黒幕の存在は
ケイン・コスギが演じるアヅマを完全な悪にしないため
全ての悪を背負わさせるためだけの敵なんです

物語の都合のためだけに悪者にされて倒されるという
ある意味、可愛そうな怪人

単純にこんな雑魚がラスボスってことに拍子抜けしてしまいますね
ちょっと小者過ぎて物語全体がショボく見えてしまいました


ショボいと言えば
無駄にスケールをデカくしようとしていることで
逆に安っぽくなってる映画でもありましたね

安っぽいCGを使い過ぎかな
設定の詰めが甘すぎたりも…

エリア666なんて
日本なの?海外なの?
何のための場所なの?
あんな狭い場所にどうやって飛行機着陸したの?
とか…
あまりにもツッコミどころが多かったですね

 

とにかく、バラバラな要素を無理やり繋げてるだけのストーリーなので散漫になってます
何を倒して何が解決して何を伝えたかったのか
全部が有耶無耶なんですよ

散漫なのは
仮面ライダーが多すぎなのも問題ですよね
三兄弟以外にも
お父さんも仮面ライダーだし
敵も仮面ライダーだし
ぽっと出のキャラも仮面ライダーだし
助っ人も仮面ライダーだし

みんなに見せ場を作ろうとしているので
戦いの面でも散漫になってる

もっとシンプルにリバイとバイスの戦いをメインに見せてくれれば
何と戦ってたのかもわかりやすいし
物語の中心も見えてくると思うんですけど

てか、主人公をメインに描くのは普通のことなんですけど…


あと、気になったのは
デッドマンズ再結成のところ

あれはファンサービスなんだろうけど
デッドマンズって過去の過ちなわけじゃないですか
改心して仲間になったキャラもいるし

それを、デッドマンズの衣装また着ちゃいました
って軽いノリなのはデリカシーないよね

お前ら反省してないんかい
って思ってしまう

さっきの妊婦の話もそうだけど
そんな所に意識の低さが滲み出てるんですよ

こういう展開スリルあるでしょ
こういうのファンは見たいんでしょ
みたいな浅い考えでしか作品を作ってないのかな
と思えてしまいます

 

それ以外にも雑な展開や設定はかなり多いし
仮面ライダー五十嵐なんかも中途半端な扱いで終わってたし
ツッコミどころを探せばキリがない

マジで酷いですよね
もう少しまともなストーリーは作れなかったのか?

もはや仮面ライダーはおもちゃさえ売れればいいんでしょうか?

 


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映画「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー」感想 この戦隊 もはやラリってる

どうもきいつです


特撮映画「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー」観ました

スーパー戦隊シリーズの46作目「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」の劇場版
ドンモモタロウこと桃井タロウ率いるドンブラザーズの面々が
映画の主演を務めることになるが
撮影現場で波乱が巻き起こる

監督はテレビ版も手掛ける田崎竜太
「劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア」と同時上映

 

あらすじ
ドンブラザーズの5人に映画「新・初恋ヒーロー」の出演オファーが舞い込む
黒岩監督の指揮の下、撮影がスタートするが
監督の閃きを重視する方針により撮影現場はハチャメチャな展開になる
そんな中、ヒトツ鬼も現れるのだった

 

感想
テレビ版と同じくブッ飛んだ内容
正直、意味わからんしこの映画の目的も不明だけど
このイカれ具合が心地よい

 

「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」は面白くて毎週欠かさず観ています
なかなかクセの強い作風で
シリーズの中でもかなりブッ飛んだ作品かなと思う

そんな作品の劇場版なので
どんな映画になるのか楽しみにしていました

実際に観てみると
テレビ版以上にイカれてるんじゃないかと思うほど
かなりブッ飛んだ内容になっていました

ストーリーなんてほぼ無くて
マジで何やってるのかわからないレベル

昨年の「機界戦隊ゼンカイジャー」もブッ飛んだ作品でしたけども
また違ったブッ飛びかたと言うか


本作は個人的にもかなり好きな劇場版でしたけど
具体的に何が面白かったのかよくわからない…

とにかく、笑えるっちゃ笑える映画で
終始キャラクターたちが変なことをしてるので
つい笑ってしまう

ただ、やっぱり笑うにしても
ドンブラザーズのこのノリについていけるかどうかですよね

特に同時上映の仮面ライダー目当てで観にきた人には
このドンブラザーズがどう目に映るのか?

ただのクソ映画としか思えない人もいるでしょうね
いて当然ですよね
だって意味不明なんですから

でも、わかる人だけにわかればいいんですよ
ドンブラザーズはそういう作品です
わかる人だけがこの異常な世界を味わってください

 

で、本作の良いところは
キャラクターがとても生き生きしているところです

登場人物みんなが楽しそうです
観てる側もハイになってますが
たぶん演じてる側もハイになってますよ

特にドンモモタロウの桃井タロウとオニシスターの鬼頭はるか
この2人がヤバいです

この2人が映画に出演するという劇中劇が披露されるわけですが
この時の下手な演技が常軌を逸している

マジでやりすぎ
狂気を感じる
もはや笑うしかないです

この狂った演技が
演じている2人も楽しかったんでしょうね
めっちゃノリノリです
普段と違ったことをやってるからなのか
すごく楽しそうなのが伝わってくる


他のキャラも楽しそうに演じてるなというのが伝わってきます

脳人の3人は
テレビ版ではシリアスな場面が多いですが
今回の劇場版でははっちゃけてましたね
よりコミカルです

本来のキャラクター像は崩さずに
でも変なことはしてる
脳人たちノリノリで映画出演してますしね
ノリノリでゾンビもやってる

これもテレビ版とちょっと違ったことをしてるので
役者自身も楽しんで演じていたんだろうなと思います


レギュラーメンバーはもちろんブッ飛んでましたし
ゲストキャラもブッ飛んでた


ストーリー性ゼロの中身空っぽな映画ではあるけど
この映画を全員で楽しんで作ってるんだろうなということは
ガンガンと伝わってきました

それが本作を楽しんで観れる所以なのかもしれません


他には
アクションシーンは安定してカッコいいです
変なことをしている反面
アクションシーンは定番のものをしっかり見せてくれる

そこはメリハリが効いていて
観ている方も安心して観れますね


まあ、操られている人間を
ボコボコと平気で倒してしまうのはドンブラザーズらしいけど

普通なら
操られているだけの一般市民には手を出せない
って、なるところを
ドンブラザーズは平然と殴り倒していました

 

あとは名乗りですね
テレビ版ではあれだけ頑なにやってこなかった名乗りを本作でやってます

やっとドンブラザーズの名乗りを見れた喜びを感じつつ
スーパー戦隊として定番であり最も重要な名乗りを劇場版で初出しするイカれっぷりに
脳内を破壊された気持ち

てか、いまだに何も知らない犬は
よくこれについていけてるよな…

 

なんか、誉めてるのか貶してるのかわからなくなってくる

ただ、言えるのは
この作品は劇薬ですね
トリップできます
この映画自体がラリってる

今後、公開されるであろうドンブラザーズVSゼンカイジャーには期待しかない

 


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映画「呪詛」感想 面白い要素が多いだけに、ちょっと惜しい気もした

どうもきいつです


ホラー映画「呪詛」観ました

実際に起きた事件から着想を得て作られた台湾のPOVホラー映画
呪われた娘を救うため恐怖に立ち向かう母親の姿が描かれます
公開されると台湾で最も高い興業収入を樹立したホラー映画となりました
2022年7月よりNetflixで配信されています

監督を務めるのはケヴィン・コーです

 

あらすじ
ルオナンは娘のドゥオドゥオを引き取り一緒に暮らすことになる
しかし、ドゥオドゥオの周囲で不可解な現象が起き始める
原因は6年前にルオナンが訪れた村でタブーを犯してしまったことだった
彼女は娘の呪いを解くために協力して欲しいと画面に向かい呼び掛ける

 

感想
不気味な雰囲気にゾクゾクさせられる
ラストの仕掛けはなかなか面白いアイデアです
ただ、なんか惜しい
本作に必須のPOVの手法がマイナスになってるようにも思いました

 

なんか話題になってるしそこそこ評判も良いみたいだったので
興味が湧いて観てみました


実際に観てみても
評判通りなかなか面白かった
特に本作の仕掛けはアイデアの勝利って感じです

昔から怪談話や都市伝説などではよくある手法ですけど
それを映画でやられると
やはり斬新だなと感心させられました

この仕掛けを含めラストにはゾッとさせられる映画だった


それ以外にも
全体的に雰囲気がめっちゃ良いです
不気味だし気持ち悪いし不快だし
観ていてとても嫌な気持ちにさせられる

グロさなどはそこまでキツくはないけれど
痛々しさを感じたりだとか
不潔さと言うかジメジメと言うか
不衛生な感じがとても居心地が悪かったり

とにかく嫌な気持ち悪さですね
あまりずっと見ていたくないな
みたいな…

そういう点がホラー映画としてすごく魅力的な要素になっていたと思います


さらにストーリーも面白いです
同じホラーで言えば「リング」のような
ミステリーとしても引き込まれていく作品にもなっています

ラストの仕掛けは斬新なだけでなく
今までの謎が1つに繋がる要素にもなっていて
謎が解ける気持ちよさも感じれました

主人公たちの行く末もすごく気になるストーリーだし
最後まで興味が持続する映画でした

 

この時点で
最近の日本のホラーと比べても全然クオリティが高い作品だと思う
普通に面白い映画ではあるんですけども

ただ、だからこそもったいないなと思う部分も多かったですかね
もっと面白くできただろうな
みたいな

すごく惜しいな
と思わされたのは否めません


特に本作で思わされたのはPOVの是非です

本作はPOVでなければならない作品だけど
POVじゃない方がいい作品でもある
そこが矛盾してるんですよ

ネタバレになりますけど
本作の最大の目玉でもあるラストの仕掛け
これは映画を観ている人にも呪いがかかるという衝撃の展開です
ある意味、参加型の映画なわけです

これをやるにはやっぱり普通の映画ではダメで
POVだからこそできる仕掛け

劇中の登場人物が撮影した本当の映像という体だからこそ
観ている人間にも呪いがかかるということにリアリティを感じれ
そのラストにゾッとさせられる
後味の悪さも感じさせられます


それが本作の1番面白い部分ではあるんですが
その仕掛けを抜きにしてしまうと
正直、あまりPOVと相性のいい映画とは思えないんですよね

さっきも言いましたが
本作は「リング」に似たタイプのホラー映画で
謎を一つ一つ積み重ね解き明かしていく
というようなミステリーの要素も大きい作品です
簡単に言えば知的なホラー

しかし、僕が思うに
POVと相性がいいのは勢い任せの馬鹿なホラーなんですよ

馬鹿とまではいかなくても
ストーリー性が薄かったり
あまり複雑ではない深く考えなくていいシンプルなもの
そんなホラーがPOV向きだと思います


本作はやはり複雑なことをやってる作品だし
親子愛を描いたドラマ性も強いです
面白いストーリーではあるけど
POVの手法で見せられるとちょっと重すぎるかな…

だから、観ていて集中力が途切れてくるんですよね

POVで映像がガチャガチャしている上に
複雑なストーリーで頭を使ったり人間ドラマで感情を揺さぶられたりもするので
結構、早い段階で疲れてきます

しかもPOV映画としては2時間近くあって長めだし…

それと動きの無い日常シーンみたいなのも多くて退屈だったりも…

POVの利点はやはり臨場感を感じれるところで
スピード感や勢いがあればより映画に引き込まれます

でも、本作はテンポが遅めだし
POVの手法で見せられるとちょっとダラダラと感じてしまう

ダラダラしてしまうと粗が見えてきたり
余計なツッコミどころに気づいてしまったり

そういうのもあり
全体的に散漫になってしまってると思うんです
で、観るのが疲れてくる

観ることに疲れてしまうというのは大きいマイナス点ですよね

 

そして、本作はPOVとしてやっちゃダメだろ
ってことを結構してます

1番ダメなのは編集されすぎてるとこ

カット割りは当たり前にされてますし
時系列の入れ換えも当たり前にやってます

POVなのに映画的な見せ方をすごくしちゃってるんですよね
顔アップとかも普通にしてる

特に時系列を入れ換えて見せるのはPOVではやらない方がいいかな…
単純にすごく観づらくなってます
今は過去なのか現在なのか混乱してしまう

で、結局これは誰が編集してるんだよ
ってノイズが入ります

どんなPOVでもこの問題はあるんですけど
本作は顕著でした

BGMも入れすぎでしたし
そもそもBGMは入れない方がいいですよね

途中にあったREPLAYでおわかりいただけただろうか的なやつも
唐突で誰目線の編集なんだろうと疑問に思いました


他には
なんで撮ってるんだよ
ってツッコミも心の中でしてしまいます

原因は
常にビデオカメラを回している理由が明確にないから

POVってここがかなり大事で
そこをクリアしてる作品もたくさんある
そこをクリアすることでリアリティが生まれるんです

本作の場合はその辺がおざなりだった印象


で、本作を観て思うのが
たぶん最後の仕掛けのために
普通の手法で撮るホラーを無理やりPOVにしてるのかなと…

本作からはあまりPOV愛が感じれなくて
それがPOVとしての詰めの甘さに繋がってるんじゃないかと思わされました

 

あとはホラー演出ですね
これはちょっと今更感があるかな…

同じPOV作品なら「パラノーマル・アクティビティ」や「REC/レック」みたいな作品がやってるような事
そこそこ昔にやりつくされてるような手法が多かったですかね

ホラー好きだと慣れていて怖くないだろうし
斬新さがないから面白くもないだろうし
物足りなさは感じると思います

もうちょっと斬新なものは見せてほしかったかですかね

 

ちょっと批判的な感じにはなりましたけど
普通に平均点以上の面白さはあると思います

雰囲気もストーリーも良かったし
最後には観ていた自分も呪われるし

POVの完成度が高ければさらに面白い映画になり得たかもしれません

そう思うと少し残念

 

 

映画「ソー ラブ&サンダー」感想 ソー単体映画は相変わらず微妙

どうもきいつです


アメコミアクション映画「ソー ラブ&サンダー」観ました

雷神ソーの活躍を描いた「マイティ・ソー」シリーズの第4作目
「アベンジャーズ エンドゲーム」後の世界で
ソーの前に新たな敵ゴアが立ちはだかります

監督は前作「マイティ・ソー バトルロイヤル」も手掛けたタイカ・ワイティティ
ソーを演じるのはこれまでと同じくクリス・ヘムズワースです

 

あらすじ
サノスとの壮絶な戦いの後
ソーはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーたちと宇宙に旅立った
これまでの戦いで多くを失ったソーは自分を見つめ直す日々を送っていた
そんな中、神々を滅ぼそうと企てる神殺しのゴアがソーに狙いを定める
ゴアとの戦いに苦戦を強いられるソーだったが
彼の前に元恋人ジェーンがムジョルニアを手にして現れるのだった

 

感想
極端につまらなかったわけではないけど
あさっりしすぎの内容にすぐ記憶から消えてしまいそうな映画
淡々と進む物語に淡々と繰り返されるギャグの応酬
気付けばいまいち盛り上がることもなく終わっていた

 

MCUの最新作という事で観てきました

予告を見る限り
結構、面白そうでしたし期待してたんですけどね

なんかすごく薄い映画だったなという印象
すぐに記憶から消えてしまうやつです

まあ、「マイティ・ソー」シリーズは
これまでもずっと微妙続きだったので
ある意味安定してるのか…?

 

まず、ストーリーがすごく薄いです

簡単に言えば
悪者に誘拐された子供たちをソーが助け出す
ただそれだけの映画

一応、ソーとジェーンのラブストーリーや敵のゴアのバックボーンなども描かれますが
それもさほど深い内容ではありません

シンプルでわかりやすい物語と言えばそうなんですが
あまりに捻りが無さすぎるし
MCUシリーズで今さらやるようなストーリーなのか?
とも思ってしまいました

愛をテーマにした物語は悪くなくて
良い路線だとは思います
結末も良いと思う

ただ、やっぱり軽すぎますかね
出来事は人が死んだりするし重めではあるんですが
全体を通してみるとその命も軽く感じてしまいます

終盤にドラマチックな展開を詰め込んでますけど
そこに至るまでがあまりにも薄いので
終盤にいろいろ起きるわりにカタルシスは感じれませんでした

 

で、本作が薄くなっている理由は
ストーリーがシンプルってだけではなく
やはりギャグ中心の作風が大きな原因だと思います

本作は「マイティ・ソー」シリーズだけではなく
他のMCU作品と比べても
かなりギャグ要素の強い作品になっています

これは他作品と差別化を図ってのことだとは思うんです
その狙い自体は悪くないですよね

とは言え、ギャグとシリアスのメリハリが無く
ちょっとバランスが悪い

基本的にはギャグ連発が続き
唐突にシリアスな場面がやって来るので
あまり気持ちがついていかない
シリアスな場面がシリアスに見えないんですよ

空気の作り方が上手くいってないんでしょうかね

真面目な場面って
やっぱりそこに至るまでの空気作りが大事で
感動させるにしても熱い気持ちにさせるにしても
そこに至るまでのプロセスは重要です

しかし、本作の場合は
観客の気持ちを盛り上げるための積み重ねがあまりできていなくて
急に記号的に良さげな場面を見せられても
こっちとしては全然気持ちが昂りません

その上、本作のギャグは小学生レベルなものがめっちゃ多くて
それも本作が軽くなってしまう要因ですかね

ギャグ単体で言えば笑えて好きなものもあったんですけど…
うるさすぎるヤギとかは笑えましたし結構好きです

 

それ以外にも雑な部分が多かったりして
本作の薄さに繋がっています

例えばジェーンが強くなった理由なんかはかなり雑
なんかよくわからないけどムジョルニアを手にすることで強くなってます
そして、なんかわからないけどムジョルニアの副作用で死にそうになっています

ジェーンが一時的にガンを克服しますが
その理由も取って付けたようなものですごくテキトー


他にもソーとジェーンの恋愛描写もかなり雑でしたね

過去の話なんてナレーションであっさり流してほぼギャグ扱いでしたし
この2人の恋愛は本作でも中心に位置するだけに
この扱いはさすがに酷すぎるんじゃないかと思いました


あとはキャラ描写ですかね
全体的にみんなギャグ要因になっていて軽い扱いがされています

主人公のソーも今まで以上にギャグ扱い
面白くて悪くないけど
やっぱりキャラが軽くなってますよね

ジェーンはナタリー・ポートマンが魅力的だからそれなりに魅力を感じれましたが
それ抜きだと薄っぺらいキャラのように思います

ゼウス役のラッセル・クロウはあまりにギャグ扱い過ぎてさすがに可哀想かな…


そんな中で今回のヴィランでもあるゴアなんですけども
こいつだけ逆に真面目すぎて浮いてるんですよ…
これが本作ではマイナスになってます

ゴアを演じるクリスチャン・ベールが怖すぎ
背負ってるものも1人だけやたら重いし
1人だけなんか違う

こういう点でもバランスが悪いなと思わされました

本作のコミカルな作風ならヴィランもある程度コミカルで個性的な方が絶対に良いと思います


それと、単にゴアのキャラが微妙だったりも…

クリスチャン・ベールの存在感や演技力でゴアがなんとなく魅力的に見えるけど
ゴア自体はあまり魅力が無いと言うか

呪いの剣に操られてるだけのキャラですからね
彼自身に敵としての思想がないんです
自分を裏切った神も最初に殺して目的を達成してしまってるし
あとは惰性で神を殺しまくってるだけの人です

呪いの剣が意思を持って目的のため神を殺してるとかなら
それがキャラクター性にもなりえたけど
この剣自体も特に意思は無く
神を殺すロボットみたいなもんだし

キャラクターに関しても全体的に掘り下げが甘くて
本作が薄くなってしまう要因になっていました

 

あと、本作を観て強く思ったのは
やはりロキがいて欲しい

ロキがいない本作を観ると
「マイティ・ソー」シリーズにおけるロキの存在がいかに大きかったのかを再確認させられました

ロキがいてこその「マイティ・ソー」でしたね
彼がいないとシリーズがパワーダウンしてしまう結果になっていました

 

コメディにするのなら
思い切ってシリアスさを完全に捨ててしまえば
ライトな笑えるギャグ映画になっていたかも

ちょっと期待していただけに落差があった本作
よく考えれば「マイティ・ソー」シリーズなので期待は禁物だったのかもしれません

さらなる続編も作られるっぽいけど
期待はしない方がいいですね

 


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映画「X エックス」感想 なんか頭でっかちなホラー

どうもきいつです


ホラー映画「X エックス」観ました

とある老夫婦の家に足を踏み入れた若者たちの運命を描いたホラー映画
映画撮影に訪れた農場で悪夢のような惨劇が繰り広げられます

監督と脚本を務めるのは「サクラメント 死の楽園」などのタイ・ウェスト
ヒロインを演じるのはリメイク版「サスペリア」のミア・ゴスです

 

あらすじ
1979年アメリカのテキサス州
女優のマキシーンはマネージャーのウェインらと共に
男女6人でポルノ映画の撮影のためとある農場を訪れる
彼女たちを迎え入れた老人ハワードは6人を宿泊場所に案内する
その夜、ハワードとその妻パールが本性を剥き出しにするのだった

 

感想
いろいろと凝った作りのホラーなのは理解できます
ただ、その結果
頭でっかちのつまらない映画になっている
テーマや作風へのこだわりが裏目に出ていたと思います

 

予告を見て面白そうだったので観てきました

「ミッドサマー」などのA24制作の作品ということもあり
普通のホラーではないんだろうな
とは思っていた

実際にも凝った作りのホラーでしたし
新しいことをしてやろうという思いは感じれます


とは言え
僕にはあまりハマらなかったかな…
正直、つまらないと思ってしまいました

本作の意図やテーマはそれなりに理解できたし
この映画がやりたかったことは僕にもわかります
こだわって作ってるんだろうなって映画なのは間違いない

しかし、そのこだわりが故
そもそも映画に必要な面白さが損なわれている
シンプルに面白くない映画になってしまっています

 

まず、単純にテンポが悪いですよね

淡々と意味深な映像やらセックスやら
前置きと言うか前フリと言うか…
何も起きない退屈な前半部分がとにかく長い

肝心の殺人が始まってからもなんかもっさりしていて
スピード感があまりありません

そして、大きい盛り上がりも大して無いまま終わりを向かえます

単純にホラーとしてあまり面白くありませんでした

ビックリする場面はあるものの数が少ないし
そんなに怖くもないし
意外な展開が待ってるわけでもないし

総合的に退屈な時間がとても多かった

 

本作がやりたかったことの1つが
おそらく古き良きホラー映画へのリスペクト

過去作品のオマージュを散りばめ
あえてチープで昔っぽいホラー映画に仕上げられています

ただ、そこを意識しすぎているのか
1周回って古臭くなってしまっていました

本当にただ昔っぽいホラーをやっているだけなので
見たことあるような場面の連続

そこには驚きも新鮮さも感じれず
最後までベタなホラーを捻りなく見せられたって感じですね

個人的にホラーにはベタなものを求めている部分はあります

でも、その反面
斬新で新しいものを見せて欲しいという気持ちもある

本作にはあっと驚く衝撃みたいなものは全くありませんでした

せめてテンポが良くて手数が多ければ
ベタなだけでも楽しめたと思うんですけどね

 

そして、本作はエロとホラーの融合をやろうとしています
これも本作でやりたかったことの1つだと思う

このアイデア自体は面白くて新しさも感じれます

でも、この2つがいまいち上手く交わってなかったですかね

エロはエロでホラーはホラー
結局は別々になっていた

エロとホラーがリンクするわけではなく
1つの映画にその2つをぶち込んだだけって感じかな

 

で、本作のテーマはそんなエロに因んで
セックスと若さと老いが重要なポイントです

老夫婦の殺人の動機や主人公のキャラ設定などはそこに繋がっていきます

ただ、やっぱりこのテーマにはいまちピンとこなかったですかね
言いたいことはわかるんですけども…

で?って感じなんですよ
結局何を言いたいんだよ?で終わってしまいます

まあ、よくわからなかったのは置いておいて

テーマを重要視して映画としての深さを追い求めることにより
それに振り回されてしまってるようにも思いました

例えば本作の殺人老夫婦に関しては
若さへの嫉妬で若者たちを殺しますが

ただ、そもそも人を殺すにしては動機が弱すぎる
殺人の原動力が薄いんですよね
だから、この老夫婦の行動にはあまり納得できない

それなら単純に人を殺すのが好きなヤバい奴の方が
殺人鬼としては納得できます


それに死にかけのお爺とお婆が殺人鬼なのも緊張感がないんですよ

この2人が色ボケジジババなだけなので
気持ち悪さはあっても怖さは全く無い

てか、結局この2人セックスしてるから2人だけで完結してる
人を殺す必要ないよね

「ドント・ブリーズ」も老人が殺しにくる映画だけど
この映画の場合は老人の強さに裏付けがあって怖いし緊張感もあります
殺しにくる理由も明確だし

しかし、本作の場合は死にかけの老人が運良く若者たちを殺せてるだけ
むしろ、こんなヨボヨボに若々しい男女が殺されてしまうことに違和感


あと、老人の
年老いて失った若さやセックスへの憧れ
みたいな価値観がちょっと変ですよね

これって老人の悩みというよりは
セックス大好きな若者が想像する絶望のような気も…

実際のお年寄りって
若さに執着なんてさほどしてないし
セックスなんてなくても
そこから先の絆や愛に気付いていると思うんですよ

本作の
若者が勝手に想像したような老人像に
居心地の悪さを感じてしまったのは否めない

 

あとは本作が3部作の1作目というところですかね
この映画が3部作なのは映画を観終えてから知りましたが

これに関してもやりたいことはわかるけど
続編ありきなので1つの作品としては中途半端になってます

続編のための伏線みたいなのは多々あって
これがノイズに感じます

意味深だけど意味がわからない要素が
映画を観ていて単に邪魔

続きを観たくなるほど面白けりゃ続編も観ますけど
続きを観たくなるほどの映画ではなかったですし…

正直、エンドロール後の予告映像には萎えました
なんかバカにされたような気持ちになった

 

この映画は凝ってるのは間違いなくて
普通のホラーでは終わらせたくないという気持ちが強かったのかなと思います

だからこそ
テーマやオマージュや3部作やらを意識しすぎて
肝心の映画としての面白さを忘れていたのかもしれませんね
難しく考えすぎたんじゃないでしょうか


まあ、いろいろと文句を言いましたけども
この映画を好きだとか面白いだとかをTwitterとかで呟いてれば
1ランク上の大人なホラー映画ファンを演出できますよね

オマージュに気付ける博識さや
深いテーマを理解できる知的さなどをアピールできます

そういう人には持ってこいの映画でした

 


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