何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「キャプテン・フィリップス」感想 とにかくリアル そして怖い


どうもきいつです




実話を基にしたサスペンス映画「キャプテン・フィリップス」観ました

 

ボーンシリーズなどのポール・グリーングラス監督による作品
2009年に発生したマークス・アラバマ号乗っ取り事件で
ソマリア海賊の人質となった
リチャード・フィリップスを描く伝記映画
フィリップスを演じるのはトム・ハンクスです

 


あらすじ
2009年4月
ソマリア海域を航海中の
コンテナ船、マークス・アラバマ号を海賊が襲撃
武器を所持していた4人の海賊に
武装していなかったアラバマ号は
あっという間に占拠されてしまう



感想
めっちゃ面白かった
圧倒的な臨場感と緊張感
終始、恐怖に怯えながら観ていました
そして、これが実話だという衝撃



なんとなく観てみた映画だったんですが
めちゃくちゃ面白かったです

最初から最後まで
画面に釘付け
全く目が離せなかったですね


とにかくリアルに描かれています
だから、海賊たちが普通に怖いです
マジで怖いです

昔、ヤンキーにからまれたこと思い出しました

そんなもんと比べ物にならないくらいの恐怖が
映画の中では起きてるわけですが


このリアルさが生まれたのは
監督が昔ドキュメンタリーを撮っていた
という経歴があったのも大きいんじゃないでしょうか

それと、俳優たちの演技ですかね

主演のトム・ハンクスは
もちろん素晴らしい演技なんですが

4人の海賊の若者
この人たちの演技がすごかったです
名前も知らないような人たちでしたが
本当に迫真です

怖さももちろん出てるんですが
それだけでなく
ただの若者のような一面もうまく見せてくれます
怒ったり、戸惑ったり、焦ったり
そういう表情がとてもリアル
本当にいる人間に見えます


こういう俳優たちの素晴らしい演技が
この映画に大きな臨場感を生んで

結果がわかっている物語にも関わらず
どっぷりと物語に浸ることができました



そして、この映画
ただリアルなだけでなく
エンターテイメントとしてもとても楽しめます

特に、前半のアラバマ号での
船員と海賊の攻防

圧倒的不利のアラバマ号側が
知恵を振り絞って
どうにかこの危機を乗り越えようとする

この部分が「メタルギア・ソリッド」みたいな
面白さがある

すごいハラハラドキドキ感です

そして、アラバマ号の船員たちを
めっちゃ応援してしまいます


終盤のフィリップスの救出劇

アメリカ軍と海賊との駆け引き
この部分もものすごい緊張感で
もう、映画の中にいる気分になっていまた


単純に楽しめる映画でもあります



そして、僕がこの映画で
1番良いと思った点は

善悪を描いてないという事

こういう奇跡の救出劇
みたいな物語って
アメリカ軍をヒーローとして描いていたり
助かった人間は
過酷な局面を乗り越えた超人として描いていたり
そして、悪者はただの悪者としてしか描かれていなかったり

でも、この映画は
全くそういう描き方がされていないんです

全ての人間が
ただ立場の違うだけの
1人の人間として描かれています

海賊も悪としては描かれていなく
ただの無知でバカな若者たちです
確かに、やってることは悪事ですが
そうならざる得ない環境があるのも
また事実です

人質にされているフィリップスですら
彼らに感情移入してしまっている部分もあったりします


アメリカ軍は
機械的、システム的な組織として
描かれています
ホントにみんな仕事をしているだけ
って感じです

これが、味方であるはずのアメリカ軍に
恐怖すら感じさせます

でも、実際もこんな感じなんだろうな
とも思わされました


人質のフィリップスは
常に平静を保っている冷静沈着な人で
本当にすごい人だな
と思いながら観ていたんですが
終盤で耐え切れずに感情が爆発してしまう

このシーンで
やっぱりこの人も人間なんだな
と思わされ
心揺さぶられました


こういった部分もでも
やはりリアルさを感じさせられます
現実を見てる感覚ですね



とにかく、とてもクオリティーの高い作品です
現実に起きた事件を
よりリアルに描かれています

リアルが故に
心を打たれる部分もたくさんある
そして、楽しめる作品でもあります
これは傑作映画ですね





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