何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「マーダー・ライド・ショー」感想 面白くないけど すごく魅力的でめっちゃ楽しい


どうもきいつです



ホラー映画「マーダー・ライド・ショー」観ました

 

ヘヴィ・ロック界の大御所ミュージシャン
ロブ・ゾンビの監督デビュー作品
狂気の殺人鬼一家が繰り広げる地獄絵図を描いた
2004年のホラー映画です





あらすじ
ハロウィン前夜
ドライブをしていた2組のカップルが
ある田舎町にやってくる
途中で車がパンクし困り果てた彼らは
途中で拾った美人ヒッチハイカーの家で
車の修理を頼む
しかし、そこは殺人一家が住まう家だった



感想
全然面白くない
内容も意味不明
でも、とても魅力的で
めっちゃ楽しい映画でした



パッケージが魅力的で
つい手に取った作品

内容はパッケージ通りとも
言えると思います
ポップでグロテスク
個性がさく裂したような作品です

ストーリーはとても薄い
というか無いようなもんです

物語の整合性もぐちゃぐちゃだと思うし
すごくカオスな世界です
だから全然面白くない


敵の目的もわからないし
伏線みたいなのは全部投げっぱなしだし
途中から何が起きてるのかも
わからなくなってきます

マジで意味不明な映画です



ただ、すごく楽しかった
なんだかわからないけど
すごく楽しい映画


本作の邦題がこの映画の全てを
表していると思います

これは一種のアトラクションです

アトラクションに意味なんかないんですよ
なんか楽しければいいんですよ

殺人鬼たちが暴れる姿を観て
そして体感して楽しむ乗り物です


映画全体で見ると
意味不明な作品ですけど
細かい部分を見ていくと
とても魅力的な要素がたくさんです

世界観、キャラクター、ビジュアル
音楽、グロ描写、映像の見せ方

それぞれがとても魅力的
センスが輝いています
そして、楽しんで映画を撮っている
というのも伝わってくる


具体的に好きだったところを
挙げていくと


まず、シド・ヘイグ演じる
キャプテン・スポールディングの
インパクトがすごい

パーケージではデカデカとセンターを
陣取っていますが
実はメインストーリーにはほぼ関わりが無い
登場も最初と最後だけで
そんなに出てこないんですが
謎の存在感の強さです

この映画と言えば
キャプテン・スポールディング
と思ってしまうほど記憶に残る存在感です

見た目のインパクトが
あるのもそうなんですが
それだけじゃなく喋りや表情なんかが
個性的でとても魅力的

よく考えると、このキャラがいなくても
物語は成り立つと思う
このキャラの存在には全く意味は無いです
でも、コイツがいなかったら
この映画の魅力は半減です



他には
意味は全くないけど
魅力的なビジュアル面


主人公グループ4人のうちの
男が1人が殺された時に
なぜか死体を改造されて
人魚みたいにされてしまうんですが
意味不明
だけど目に焼き付く


墓地に埋められると
そこには地下空間が広がっていて
そこにいるドクター・サタンと
その仲間たち
なんかサイボーグみたいなんですけど
コイツらが一体何なのか全くわからない
だけど目に焼き付く


全体的に意味不明だけど目に焼き付くものが多い
センスとインパクトが
溢れ出るビジュアルがとても魅力的なんですよね



そして、映像演出も
あまり意味を感じられない
ぶつ切りで繋ぎ合せたような映像
そんなのばかりです

ビデオテープの映像みたいな
粗い映像が流れたと思ったら
普通に戻ったり
白黒映像になったり
めっちゃダサいチープな映像が流れたり

それぞれの繋がりもないし
意味を込められてるとも思えない

でも、なんか面白い
理由はわからないけど魅力的



こんな感じで
よくわからないけど
面白いし魅力的なシーンが多いです

普通なら成り立たないし
絶対面白くなるはずがない事が
この映画ではとても面白く感じる


なぜ、そんな事が起きてしまっているのか
それを考えてみると

それは
たぶん監督が格好をつけてないから
だと思いました

良い映画を撮ろうとしていないんだと思います

別ジャンルの世界の人が
監督に挑戦して映画を撮ると
たいてい格好をつけて良い映画を撮ろうと
してる人が多いと思うんですよね

日本のお笑い芸人の映画とかも
そういうのが多いですし


でも、ロブ・ゾンビは
そんな感じが全然しない

小手先の技術を
見せびらかしてるわけでもないし
面白いストーリーを
見せようともしていない

ただ自分の好きなものをぶち込んで
自分だけが楽しんで映画を作ってると思う

俺が面白いと思ってるんだから
この映画は面白い
そういう気持ちが感じれます

監督が楽しんでるから
観ている側も楽しくなる
そういう事なんじゃないかと思いました



ストーリーも整合性も
意味すら全くない映画ですが
魅力がとてもある映画です

面白くないけどめっちゃ楽しい映画





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