何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「キャッツ」感想 意味わからん 頭おかしくなる 怖い サイコ映画

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どうもきいつです


ミュージカル映画「キャッツ」観ました

1981年に初演されて以来、観客動員数は
世界累計8100万人にも達する
世界的な大ヒットを誇るミュージカルの金字塔
「キャッツ」を映画化した作品
ロンドンの街を舞台に猫たちの生き生きとした姿を
描いたミュージカル映画

監督は「レ・ミゼラブル」「英国王のスピーチ」などの
トム・フーパーが務めています

 

あらすじ
ロンドンの街の一角にあるゴミ捨て場に
人間に飼い慣らされることを拒みしたたかに生きる
個性豊かな猫たちジェリクルキャッツが集う
満月が輝くある夜
その日は新しい人生を生きることを許される
たった一匹の猫が選ばれる特別な夜であり
猫たち夜を徹して歌い踊る

 

感想
とにかく意味不明
マジで意味不明
戸惑いを隠せない
頭おかしくなる
ただ、魅力を感じる映画ではありました

 

以前から予告ではよく見ていて
そのビジュアルのインパクトに
記憶に刻み込まれていた作品です
あまりにキモいビジュアルに
もはや魅力を感じていたほど

それもあってすごく観たくもなっていたので
早速映画館に観に行きました


僕はミュージカル「キャッツ」の舞台を
観たこともなく
どんな 内容なのかも全く知らない
ストーリーも全然知らない
すごく有名なミュージカルって知識があるくらいで
完全に無知な状態で観に行った訳ですが

おもいっきりぶん殴られたような感覚です

マジで意味がわからなかった

自分は一体何を観ているのか…
そんな気持ちにさせられました

 

そもそも、この映画にはストーリーなんて
ほとんど無く
ただひたすら猫たちが歌い踊ってるだけの
ミュージカルシーンが続くだけ

正直、何をやっているのかわからないです
話の流れとか、目的とか、ドラマとか
そんなのは全く無いと言ってもいい

最後まで観ても
結局これはなんだったんだろうか…?
って気持ちになるだけなんですよ


ただ、思ったのは
この作品にとってはストーリーなんて重要じゃない
というのは何となくわかった

基になったミュージカルも意味不明らしいですし
「キャッツ」という作品はそういうものなんだと思う

この作品はミュージカルで
歌って踊ることで観客を魅了するもの
この作品はショーみたいなものなんでしょう

そう思って観れば
この意味不明でストーリーが無いような作風でも
そこは全然許容できる
むしろ、それが魅力にも感じるわけです

実際に劇中で披露される歌やダンスはとても魅力的
耳に残って離れないような曲も
たくさんありましたし
歌唱力もみんな素晴らしいと思います

ダンスに関しても見いってしまうほど
動きが綺麗でしたし
単純にダンスすごいなって思える


本作はミュージカルをそのまま映像化したような
映画なんだと思います

だからこの映画のほとんどがミュージカルシーン
普通の映画らしいシーンなんてほとんど無くて
常に誰かが歌って踊ってる

映画を観るというより
ショーを観る感覚で観れば
楽しめるんじゃないでしょうかね


でも、だからこそ
この作品を映画にする必要はあったのか?
と疑問も生まれてきます

正直言うと
この作品は映画で観るより舞台で観たほうが
すごいんだろうな
と、思ってしまった

映画だからこその豪華さやリアル感はあるものの
逆に映画だからこそアップのシーンが多かったり
キャラクター1人にスポットが当たる単独の場面が
とても多かったりと
ミュージカルシーンの全体が観れないのは
マイナスになってるように思う

人間離れした動きやCGを駆使した映像にも
違和感がすごくある

それに、緩急も少なくてメリハリがない
ただ淡々と歌とダンスが続くだけなので
中盤くらいから眠くなってきます

ショーを楽しむ作品にしては
見えかたが限定されていて
なんか窮屈な感じがするんですよね

なので、もとのミュージカルが好きな人は
この映画に違和感を感じて
あまり好きになれないかもしれない

で、普通に映画を観に来た人は
このつかみどころの無い作風に戸惑い
つまらないと思ってしまう人は多いかも

どちらにしても
あまり好感が持たれる作品ではないように思います
だから、めちゃくちゃ酷評されているんじゃ
ないでしょうか

 

そんな感じで否定的にはなりましたが
実は僕はそんなにこの映画が嫌いじゃないです

確かに意味不明で頭おかしくなりそうですし
途中は眠くなりましたけど
なんかこの変な映画を嫌いにはなれない

この作品を映画にする必要はあるのか?
ってことを言いましたが
ミュージカルの映像化としては噛み合ってない部分は確かにあります

ただ、映像だけを見てみると絶妙な魅力を
感じたりする

猫たちのキモいビジュアルや
地味に違和感のある背景のセット
映画ならではのCGを使った演出

これらが絶妙にバランスが崩れていて
逆にカオスで異常な映像になってる
それに魅力を感じてしまいました

それに、さっきから見た目がキモいって
言ってますけど
映画館に行く度に予告を見せられてた身としては
もう完全になれていたので本作を観た時点では
キモくなかったし


そんなことよりも
本編を観ればもっとキモいところがありますよ

ゴキブリのシーンとかマジでヤバイです
よくあんな映像作ったな…と思う
常軌を逸してますよ

擬人化されたゴキブリたちがポップな音楽に
あわせて踊り
それを擬人化された猫がポップな音楽に合わせて
食べる

頭おかしいのかと思います
ホラーよりホラーです
このシーンはサイコです


そんなカオスな映像の中で描かれる
意味不明なストーリーもより意味不明に感じるし
その意味不明さが気持ち悪い
意味のわからない歌詞がサイコに感じる

猫は犬にあらず
ってなんだよ…
ラストにそんな事言われたら怖いよ

この歌にも深い意味はあるのかもしれないけど
この映画の中では狂気感じる歌詞です
意味とか云々の前に怖い


最初からひたすらキャラ紹介みたいな歌のシーンが
ずっと続くのもちょっと頭がおかしくなってきますよね

いつまでこれが続くんだろうか?
最後までこれなの?
こわっ
って感じになります


そして、キモいとかサイコとか怖いとか言ってるけど
いつの間にかこの映画のことばかり考えている
音楽が頭の中で流れている
もはやドラッグですよ
頭がぶっ飛ぶ


で、この映画の何がすごいって
たぶんめっちゃ真面目に作ってるんです

あえてキモくしようとも思ってないでしょうし
カオスにしようなんて思ってないでしょう

普通に「キャッツ」の素晴らしい映画版を
作ろうとしている
良い映画を作ろうとしてるはず

なのにキモいし怖いし常軌を逸している
この映画はナチュラルにサイコなんですよね

でも、そこがいい
狙ってないのにそんな映画になるのがいい
偶然生まれたものかもしれないけど
だからこそ魅力を感じるわけです

これはオリジナルのミュージカルでは
出せなかった魅力だとも思います


今は酷評されているけど
たぶん後に
好きな人は好きなクソ映画
って位置付けになりそう

カルト的な人気を得そうな気がしてならない

僕は実際になんかこの映画が好きになってる
あの映像や音楽が頭から離れないんですよ
不思議な魔力を持った映画だと思います

 

世間から酷評されていますし
実際に映画としてはおかしい作品だと思う
でも、そのおかしさが時には魅力に変わるんだな
と思わされました

つまらない映画だけど魅力はある
いつの間にかこのキモい猫たちの世界に
引き込まれてしまっている自分がいる

 


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