何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ユージュアル・サスペクツ」感想 何も聞かずにとにかく観てほしい

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どうもきいつです


ミステリー映画「ユージュアル・サスペクツ」観ました

5人の悪党が集まり起こす計画犯罪の顛末を
巧妙な構成で描いた1995年のクライムミステリー

「X-MEN」シリーズや「ボヘミアン・ラプソディ」
などを手掛けたブライアン・シンガーが
監督を務めています
出演キャストのケヴィン・スペイシーは
本作でアカデミー助演男優賞を
受賞しています

 

あらすじ
船舶の炎上事故を調べていた捜査官クラインは
尋問をしていたヴァーバル・キントから
奇妙な話を聞かされる
6週間前に銃器強奪事件の
容疑者として集められた5人が
釈放後に協力して宝石強奪を決行
その後、新たなヤマを依頼されるが
トラブルに発展した
そんな中でカイザー・ソゼという
謎の男の名前が浮かび上がる

 

感想
完全に騙された
とりあえずこの映画は
何も知らずに観てほしい

 

ずいぶん前の映画で
とても有名な作品なんですが
初めて観ました


この映画を観たことない人は
本作に関する情報を頭に入れず
とにかく観てほしい
ここからの文章は読まないで
とにかく観てください

ここから先はある程度
ネタバレもあります

知識ゼロで観れば
この映画を100%楽しめると思います

そして、1回観た後に
もう一度この映画を観ると
また違った面白さを感じれます

てか、2回観たくなりますね
いろいろと確認したくなるんですよ


それはやっぱり
複雑で巧妙に練られたストーリーが
素晴らしいからです

細かく伏線が散りばめられて
最後にはそれが繋がってる

でも、ただ伏線を回収して
最後にすっきりするというわけではなくて
1回観ただけではそれが
伏線かどうかすらわからない

伏線の見せ方がさり気なく
正直、見逃してしまいます
そして2回目を観ると
それらのシーンの意味が分かり
おっ!となります

 

そしてなんと行っても
クライマックスの展開
ラストのどんでん返しが素晴らしい
これはなかなか予想できないし
完全に騙されてました

それに、このラストには
驚きややられたって感情よりも
すげーカッコいい!!
って思いが強かった
あの終わり方はカッコよすぎると思います

 

この映画って
半分以上は普通のクライムサスペンス
だったりします

たまたま出会った5人が
宝石強奪の計画を立てて実行する
その様子が淡々と語られる

なのでこの辺りは乗れない人も
いるんじゃないかと思う

主人公たちが自分の利益のために
悪いことに手を染めていますし
暴力的なシーンが多くて
こういうのが嫌いな人もいるかも

その犯罪シーンは
スリルのある見せ方と言うよりは
リアルで淡々としてるので
エンターテイメント的ではないかも

ちょっと退屈に思ってしまうかもしれない

それでも、役者の演技が魅力的だったり
それぞれの思惑なんかも垣間見れて
面白いドラマは生まれています


そして、カイザー・ソゼという存在が
表に現れたきてからは
カイザー・ソゼとは何者なのか?
一体正体は誰なのか?
ミステリー的な面白さが出てきて
一気に引き込まれていきます

終盤は全ての真相の答え合わせ
という感じで
事件の全容や黒幕の正体が
明らかになっていって
なるほどそういう事だったのか
と納得させられますが

ここまでは想定内だったりします
まあ、そうなるよね
って流れなんです

でも、実はそれで終わりでなくて
さらにそこから先の
すごい展開が待っています
このラストはホントにカッコいいですね
ヤバいですよ

このラストだけで絶対に観る価値がある

 

ただ、この映画は
どんでん返しがすごい
ってだけが面白さではないと思います

ラストが読めてしまったから
この映画は面白くない
って言う人もいるんじゃないでしょうか

確かにラストの展開は
この作品の魅力の1つですけど

でも、実はカイザー・ソゼの正体が誰かなんて
どうでもよくて

最後まで観終わった時に
どこからどこまでが本当で
どこからどこまでは嘘なのか
エンドロール中に頭が混乱してくる

この真実の曖昧さに
映画を観終えても
まだ映画の中に引き込まれてしまう
そして、もう一度見たいと思わされます


実際にカイザー・ソゼの正体が
明確に誰なのか実は見せていません

みんなたぶんアイツがカイザー・ソゼだと
思ってるでしょうけど
わかりませんから

そもそも存在自体もあやふや
カイザー・ソゼなんていなかったかもしれませんよ

警察の持っている情報は
真実だと思いますけど
キントの話していた回想は
どこからどこまでが真実なのか
見当もつかない

全てが嘘だったのか
真実の中に少しだけ嘘を混ぜているのか

ラストで全部解決したように
見せかけて
実は謎だらけだったりする

この謎だらけでとても曖昧な
世界観や空気感が
この映画の魅力にもなっていると思いました

 

それもこれも
物語の中心でもある
キント役のケヴィン・スペイシーの
功績も大きいですね
さすが受賞しただけのことはある

彼の演技で完全に観てる側は
ダマされてしまっています

良く考えたら
はじめの方でキントは詐欺師だってことが
紹介されてるんですよ
それに唯一の生き残りだったり

明らかに一番怪しい奴のはずなのに
最後の最後まで彼の言うことを
なんか信じさせられてしまいました

すごく良い奴そうだし
気が弱そうだし
仲間思いで優しそうだし

完璧にそういう人間に見せている

なぜかキントを疑っていないんです
コイツ詐欺師ですよ?
でも、そう思わせない演技がすごかったです

だからこそラストのギャップが
とてつもなくカッコいいんですよね
あの表情を見せての
左手で煙草に火をつける
シビれますよ

 

脚本だけでなく
役者の演技も光っていて
見どころ満載の映画でした

このラストは絶対に観る価値あると
思いますし
観終えた後の混乱も
この映画の魅力だったりします

2回目も楽しめる映画だと思います

 


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