何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ブラック校則」感想 これはただのアイドル映画ではない

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どうもきいつです


青春映画「ブラック校則」観ました


とある高校を舞台に
生徒たちを理不尽に縛り付けるブラック校則に
立ち向かう高校生の
恋と友情を描いた青春ドラマ

テレビドラマ「野ブタ。をプロデュース」の
河野英裕プロデュースのもと
「セトウツミ」で知られる漫画家の此元和津也が
オリジナル脚本を手掛け
「いちごの唄」の菅原伸太郎が監督を務めています
Sexy Zoneの佐藤勝利、King & Princeの高橋海人の
人気ジャニーズアイドルの2人が共演しています

 

あらすじ
髪型、服装、行動に至るまで厳しい規則
ブラック校則が定められている光津高校を舞台に
その高校に通う小野田創楽は
ある朝、町田希央という1人の女子生徒に
心を奪われる
希央は生まれつきの栗色の髪を黒く染めるよう
強要され不登校になり退学寸前の危機に
創楽は彼女を救うため親友の中弥とともに
ブラック校則を打ち破ろうと立ち上がる

 

感想
中高生向けに作られている作品だと思うけど
ブラックなルールに縛られた多くの大人にこそ
心に刺さる映画かも
自分の環境に疑問を抱くきっかけになる
作品だと思う

 

予告を見てから気になっていた作品で
観に行ってきました


この作品はちょっと特殊な展開のしかたを
しています

現在テレビドラマも放送されているんですが
それと平行して映画も公開されている

僕は関西に住んでいるので
テレビドラマは最近始まったばかりで
まあ第1話しか観ていなく
なんとも言えないですが

おそらくドラマも映画も内容は大体同じです

映画単体で観てもドラマ単体で観ても
楽しめるようには作られてるみたいですね

で、内容の違いはと言うと
設定やストーリーはほぼ同じ

ただ見せ方が全然違います

映画版はより映画的に作られていて
テレビドラマ版はテレビドラマ的に作られている

そこはなかなか考えられているんでしょうね


テレビ版はとてもライトでコメディー風
脚本が此元和津也ということもあってか
すごく「セトウツミ」っぽい

主人公2人の会話のやり取り中心に
ドラマが描かれていく作りです


そして、映画版は
テレビ版とは違いかなり映画的に作られている
内容もちょっと重く感じるし
テンポは早く感じます

それに2人の会話劇というより
青春群像劇のような構成になっている


今のところ個人的には映画版の方が
好きですね

と言うか、こういう映画は大好物です

 

で、この映画がどうだったかと言うと
なかなか面白い青春映画だと思いました

若手のジャニーズアイドルが主演で
彼らの宣伝のためだけの映画かと思うと
以外とそうではなく
それだけでは終わっていない映画

もちろん若手のジャニーズ主演なので
若い女の子は多く観にに来ていました

てか、ほとんどが中高生
小学生くらいの子もいました
しかもみんな女子

そんな中に1人だけおっさんがぽつんと…
さすがにちょっと居心地が悪かった…


高校が舞台の青春物語なわけで
ターゲット層は同世代の子たちだと思います

実際に映画の登場人物たちと同年代の子たちが
この映画を観れば共感や感情移入が
できるでしょう
普通に楽しめる作品だと思う


ただ、僕はこの映画を観て
中高生よりも大人のほうが
この映画が重く突き刺さるんじゃないのか
と思いました

むしろ、大人のほうが
この映画に感じるものが大きいかも
共感や感情移入もできるかもしれない

中高生くらいの子供が観れば
ただのあるある映画で
終わってしまうかもしれないけど

大人が観れば
自分や自分自身の環境の問題点が
浮き彫りになって
自分は何かと戦わなければならないんじゃ
ないのか?
って気持ちにさせられるような気がする


学校は社会の縮図なんてよく言いますが
この映画はまさにそれだと思います

高校生の青春を描きながら
社会や大衆の問題点
それに抗うことの意味を描いている


理不尽なブラック校則に縛られている
生徒たちを見てると
まるで自分たちのようですよ

強いたげられてただ我慢している
ってだけでなく
それを当たり前だと思って
抵抗する気持ちすら持っていない

まさに現代社会の人々を見ているよう


この高校や生徒、先生たちを見ることで
客観的に自分や社会を見れる

自分の置かれている環境や立場が
おかしいんじゃないのかと
疑問を持つことができるんです

 

それに、主人公が普通の男子高校生の創楽
ということにも意味を感じる

創楽はすごく普通の高校生です
ちょっと気が弱くて存在感は薄いですが
仲の良い友達とそれなりに
楽しく日々を過ごしている

そして、彼もブラック校則にさほど疑問を抱かずに
受け入れて生きているわけです

そんな創楽が町田希央をきっかけに
校則を変えようと奮闘する物語なんですが

これがとても熱い気持ちにさせられる
勇気付けられるんですよね

創楽が自分たちと同じように
苦悩し上手くいかず弱々しい
本当に普通の人間

これがあるからすごく感情移入してしまう


そんな普通な創楽が
どうにかして校則を変えようと
戦っている姿には応援したくもなるし
いつの間にか自分の気持ちが揺さぶられていく
ことに気付きます


最後には創楽が理屈なんかじゃなく
感情だけで世界を変えてしまうのは
すごくカタルシスを感じる

本当の自由とは何か
を教えらえたような気になりました

この映画はルールを変えるために戦う姿が
描かれていますが
結果的に戦いに勝つかどうかよりも
戦いへ立ち上がって挑むことの大切さ
立ち向かうことの意味というのを
感じることができました

実際に立ち向かうことで
創楽の世界が大きく変わりますしね

 

そして、この映画は
それだけでなくて青春エンターテイメント
としても面白い作品だと思います

登場人物たちのキャラクターは
魅力的ですし
ストーリーも練られていて面白い
コメディー要素もそれなりに笑えますし

単純な気持ちで観ても面白いと思う


シンプルに面白いから
ターゲット層の中高生にも
ウケがいいと思いますよ


ストーリーの流れで言うと

最初は若干地味な感じで始まりますが
徐々にじわじわと盛り上がっていって
最後にドカーンと盛り上がるので
普通に観ていて気持ちがいいですね

その中で、いろんなキャラにスポットが当たる
群像劇のような見せ方ですけど
テーマは一貫しているので
最後までぶれずにまっすぐストーリーが
進んでいき
とても観やすい映画でもあると思います

途中で変な寄り道をしたり
無駄なシーンがあったりもしないので
最後まで集中できますよね

それに、それぞれの視点から
同じテーマを描いているから
よりテーマの深みも増しています


それと、伏線回収なんかも
小難しくなくシンプルでわかりやすい

それに、ただ回収するだけでなく
ちゃんと盛り上がる場面で丁寧に回収していくから
これも観ていて気持ちいですよね


エンターテイメント的には
シンプルでわかりやすく楽しめる
だからターゲット層の中高生に
ウケる映画になってる

でも、テーマ性やメッセージ性は
大人の心に重く刺さるようなものが
描かれているので
その点では大人のウケもいいんじゃないかと
思います

なかなか最強の布陣の映画なんじゃないでしょうかね


あと、キャストがすごく良かったですね

主演の2人もすごく良かったですけど
脇を固める人たちの存在感がすごい

アイドル映画だと思うんですが
主演以外のキャストがなんかクセ強いですよね
主役を食ってしまうほど

普通アイドル映画って
主演以外のキャストは無難になりがちですけど


ヒロイン役のモトーラ世理奈なんて
風貌だけで存在感がすごい
只者じゃない感がめっちゃ漂ってます

もうこの子が主役だろ
って思ってしまうほどの存在感でした

他にも若手の俳優たちが多数出ていたり
ベテラン勢も出ていたりするんですが


それ以外の本業が俳優じゃない人たちの
存在感が大きい映画でもありました

パワハラ教師役のほっしゃんや
担任役のトリプルファイヤーの吉田
吃音の生徒役の達磨など

この人たちはすごく印象に残った

達磨なんて
本当に吃音症で本当にラッパー
彼の役自体が彼そのもので
なかなかすごい役どころですよね

だからこそインパクトがあったし
記憶に残る存在になったんだと思う


で、そんなクセの強い中にいるからこそ
良い意味で普通なジャニーズの2人が
目立ったんだと思う

特に創楽の普通さは
佐藤勝利だからこそ輝けたんじゃないでしょうか

メインのアイドルが目立っているという点では
アイドル映画としても成功していた
とも言えますよね

 

これはなかなか面白い邦画だと思います
バランスが絶妙でした

ただのアイドル映画では終わっていなくて
エンターテイメントとしても楽しめるし
といろいろ考えさせられる映画でもある
そして、ちゃんとアイドル映画にもなっている

個人的にもかなり好きな作品になりました

 


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