どうもきいつです
サスペンス映画「シグナル100」観ました
宮月新と近藤しぐれによるコミックを
実写化した学園サバイバル
教師に自殺してしまう催眠をかけられた
36人の高校生たちが生き残りを懸けたデスゲームを
繰り広げるサスペンススリラー映画です
監督は「オルジャスの白い馬」などの竹葉リサ
主演を橋本環奈が務めています
あらすじ
ある日、担任教師の下部が樫村玲奈ら36人の生徒に催眠をかける
遅刻をする、涙を流す、スマホを使うなど
日常の100の行為を合図に自殺してしまう催眠をかけられてしまった生徒たちは
死の恐怖に本性を現していき
生き残りを懸けたデスゲームへと発展していく
感想
発想は面白いけど
結局はバカ同士のデスゲームで萎えてしまう
命の駆け引きはしょうもないし
設定を全然生かしてないし
キャラクターは薄いし
ラストのオチも弱いし
全体的につまらない映画でした
デスゲーム系の映画ということで
ちょっと気になっていた映画
予告を見た時点ではチープ感が漂い
面白いかどうかは不安で
期待もしていなかったんですが
予想通りでしたね
とりあえず話題性だけを重視した映画
って感じなのは否めない
内容はかなりしょうもなかったと思います
僕はこういうデスゲーム的な作品は好きで
何が好きなのかと言うと
命懸けの駆け引き
騙し騙され誰が生き残るのか?
どうやって生き残るのか?
そんな命を懸けてるからこその知的な戦い
みたいなのがすごく好き
生きるか死ぬかの狭間で生まれる極限の戦いが
面白いわけです
そして、本作はと言うと
とにかく登場人物がみんなバカ
やってることが小学生レベルで緊張感も無い
刺激の強いグロテスクな自殺シーンは
頑張ってるけどそれだけで
それ以上のものはありません
だから、この映画は予告が1番面白い
本編を観てもそれ以上の面白さはありませんでした
細かいことを言っていくと
まず、設定が全然生かされていないと思う
催眠をかけられてしまった生徒たちが
特定の100の行動のどれかを行ってしまうと
自殺してしまう
という設定なんですが
それ自体はすごく面白いと思うんです
何をすれば自殺のスイッチが入ってしまうのか
わからない中で
たった1人だけ生き残れば催眠が解ける
そんな状況で相手をどう殺すか
自分はどう生き残るのか
そんなのを描いてくれれば面白いと思うんですが
この映画の場合はそんなのが全然無い
基本的にみんな狼狽えて勝手に死んで
命の駆け引きなんて無いんですよね
みんな仲良く誰も死なずに催眠を解く方法を探そう
って展開が最後まで続くのもつまらない
その中でヤバい奴が2人いますけども
その2人VS他の全員って構図になってるのも
つまらない
悪い奴らと良い人たちという
善悪のグループ2つだけに別れてしまうのは
デスゲーム系の作品としてはいまいち面白味に
欠けてしまうと思うんですよね
いくつもグループがあったり
個人個人でもぶつかり合ったり
裏切り者がいたり
登場人物の数だけ様々な思惑が渦巻くような
複雑に入り組んだ人間模様があればあるほど
疑心暗鬼になるし先の展開も読めなくなる
この映画にはそういうのが全く無いので
スリルがなくハラハラしない
先もなんとなく予想できる
そんな人間模様がつまらないだけでなく
デスゲームの駆け引きも本当にしょうもない
子供騙しな駆け引きしか見せられません
この映画の中では
自殺のスイッチとなる100のシグナルが
デスゲームで優位にたつためのカードな訳ですよ
何が自殺のスイッチになるのかの情報を
いかに手に入れるか
その情報を使っていかに相手を出し抜くか
そこが重要だと思う
でも、本作は
早い段階で100のシグナルの大半が
判明してしまうし
なぜ判明するのかというのも図書室の本に
載っていたから
とかバカみたいな理由
で、最終的には
他の生徒が知らない情報を持っている
クラスのヤバい奴が
情報を持っているという理由だけで
他の生徒たちを支配しようとする訳です
情報を持ってるから俺に従え
は、さすがにアホすぎる
こんな展開全然面白くないですよ
もっと知的に駆け引きしてほしいですよね
相手を自殺するように巧みに誘導する
みたいなのを見たかった
スポーツドリンクのくだりとか
本当にくだらなかったです
飲めば死ぬ可能性が高いのに
そんなリスクを背負って飲む必要がないし
飲んだら飲んだで
実は口に含んでただけでした
って展開もかなりレベルが低い
そもそも、自殺のスイッチになるシグナルを
本で知るんじゃなく
登場人物たちが自分たちで観察して推理する
って展開にしたほうが面白くなりそうですけど
そうすれば、ルールの穴なんかも
生まれてきそうですし
主人公だからこそ気づける真実とかも
描けそうな気がする
シグナルが明確じゃないほうが
スリルも生まれると思うし
裏切りや騙し合いの展開にも広がってくるはず
なんか素材はすごく良いのに
それを全然うまく活用できていない印象でしたね
あと、シグナルの中の
【7人に指を指される】と【酒を浴びる】
には興醒めです
直接的に人を殺せないから面白いのに
このシグナルがあるから
殺そうと思えば簡単に殺せてしまう
単純に殺せないからこそ面白さが生まれる設定
だとも思ったので
このシグナルが出てきたとたんに稚拙になって
今までのことが全部バカバカしくなってしまった
そして、キャラクターが薄すぎるのもどうかと思う
登場人物がすごく多いわりに
目立った登場人物が全然いない
みんな同じ顔に見える
誰が誰だかわからない
主人公も本当に酷いです
橋本環奈じゃなかったら
たぶん主人公だと思えなかったかも
主人公のくせに空気です
いるかいないかわからないほど
この主人公は基本受け身で
ただその場の流れに身を任せているだけ
活躍もしないし目立った行動もしない
性格も普通過ぎてつまらない
こんなキャラクター
最初に死ぬモブキャラとさほど変わらないでしょ
全く魅力の無い主人公です
他のキャラもみんな同じ
全然魅力がない
感情移入もできなければ好きでもないキャラたちが
次々と死んでいきますけども
思い入れがないから
死んでも驚きも無いしショックでもない
気持ちが揺さぶられない
誰が死んでも何も感じないです
その点でもスリルが全く生まれていませんよね
人が死んでも感情が動かないんですから
さらにオチも酷いですね
マジでしょうもないです
これ、どんでん返しと思ってやってるんですかね?
キャラクターもブレてるし
ストーリーもブレてる
結局、この映画は何を見せたかったのか?
このラストはマジでクソ
バカな中学生が考えたような幼稚で辻褄が合わない
オチでした
それと、本作とは直接関係ないかもしれないけど
橋本環奈の価値が完全に落ちてますね
こんなクソみたいな映画ばかりに出ているのも
あるかもしれませんが
橋本環奈ってそんなに人気あるの?
って気持ちになってくる
いろんな作品に引っ張りだこではありますが
アイドルオタクはもはや橋本環奈には
興味ないだろうし
女子に人気が出るようなカリスマ性も無い
男子中高生が橋本環奈が出ているからって
この映画を観に行くだろうか?
そもそも、演技はそんなに上手くないし
かと言って人間性に魅力もあまり感じない
芸能界の中では上手く立ち回って評判はいいかもしれないけど
一般市民からすればそんなのどうでもいいわけで
全然需要が無いように思う
その上、こんなクソ映画ばかりに出されて
成長も無いでしょうし
やらされるのは変顔だけ
変顔すごいがまかり通るのも最初だけですよね
本作は変顔はありませんでしたが
逆に顔の演技が全く無かった
もっと狂気に満ちた顔とかを見たかった
あんなに変顔を安売りしているのに
こんな時には顔を歪ませないという…
前ならこんなタイプの映画に出れば
あの橋本環奈がこんな過激な映画に!?
ってなってたかもしれないけど
今やこんな映画に出たところで
橋本環奈ならこれくらい普通だろ
ってなってしまいますし
むやみやたらと消費されるだけの橋本環奈が
可哀想にも思えてきます
最後はちょっと話が反れましたが
とにかくこの映画はつまらない
デスゲームは人が残酷に死にまくればいい
ってだけじゃないですから
いかに面白く命のやり取りをするかが重要
この映画はそこが幼稚すぎる
本作の作者たちはデスゲームとは何たるかを
考え直すべきです