何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「グリーン・インフェルノ」感想 ストーリーの流れは面白いけど ちょっと物足りなく感じた

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どうもきいつです


ホラー映画「グリーン・インフェルノ」観ました

1980年のイタリア映画「食人族」をモチーフに作られた2013年のホラー映画
アマゾンの奥地で食人族に捕らわれた若者たちの
衝撃的な運命を残酷描写とともに描いた作品

「ホステル」シリーズなどを手掛けたイーライ・ロスが監督を務めています

 

あらすじ
不正なアマゾンの森林伐採を世に訴えるため
現地を訪れた環境活動家の学生たち
その後、過激な活動が目にあまり強制送還となるが
帰りの飛行機がエンジントラブルで墜落
なんとか生き延びた学生たちだが
そこで彼らを待ち受けていたのは人を食べる習慣のある食人族だつた

 

感想
なかなかグロいし
設定やストーリーも面白かった
でも、そんなにひねった展開がなく
普通のホラー映画って感じ
ピークは最初に食人族に襲われて食べられるとこで終わりかな…

 

前からすごく気になっていた映画
モチーフとなった「食人族」は観たことありませんが本作を観てみました

どんな内容なのかはなんとなく知っていたので
おそらくグロい系のホラーなんだろうなと身構えていました
そして、その通りのグロいホラー

人が死ぬ描写はグロテスクなものが多くて
苦手な人ならこの映画はたぶん無理
人体切断なんて普通に行われ
内蔵は取り出されるわ、目玉はくりぬかれるわで
相当不快だと思います

それ以外にも地味に痛々しい場面がすごく多い

さらに人肉を食べる描写なんかも見せられるので
グロいのがダメなら気分が悪くなる可能性も…

まあ、グロいのが好きでこんな映画をよく観る人なら
このぐらいのグロさは平気かもしれないですが

とにかく、耐性の無い人はかなりキツい場面が多いと思います
でも、そこがこの映画の魅力でもあって
刺激を求めるのならそれなりに満足できると思う


そして、ストーリーの流れはシンプルでわかりやすくて
恐怖演出もテンポよく見せてくれるから
楽しんで観ることができました

この映画でやってることは食人族に捕まって
殺されないために逃げる
ってだけの話

王道のスプラッターホラーなストーリーです
同じくイーライ・ロスが手掛ける「ホステル」と
やってることはほぼ同じですよね
舞台、世界観、設定が違うだけでで
根本は同じだと思います

なので、安定してると言えば安定した内容
求めているものは得ることができる

それプラス
食人族という世界観も魅力的だし
ビジュアル面もインパクトがあって記憶に残ります

未知の風習を持つ原住民には恐怖を感じる
原住民たちとは言葉も通じず全く相容れない状況は
緊張感を生むしとても不気味

そういった点でも
恐ろしくあり不気味でもあります

 

そんな感じで
ホラーとして求めてるものは
ある程度満たしてくれて
楽しめる内容ではあります

ただ、ちょっと展開にはひねりがなく
物足りなさは感じました

王道の展開でそれなりに楽しめるんですが
そこに新鮮な要素があったらもっと楽しめたと思う

ストーリーに関しても先が読めてしまうので
あまりハラハラさせられない

主人公たち窮地に追い込まれても
たぶんこうやって切り抜けるんだろうなとか
主人公は大丈夫なんだろうなとか
このキャラは最後に痛い目を見るんだろうなとか
そういうのが見えてしまって
少し冷静に見てしまっていました

全体的に展開が予定調和で
ストーリーにスリルを感じることができなかった

そんなのもあって
いまいち盛り上がりに欠ける映画だったと思います

まず、序盤の前置きの部分が長すぎると思う
登場人物たちのキャラクター紹介や舞台設定の紹介を兼ねてる部分がありますが
ちょっとダラダラと長く感じた

主人公が環境活動に参加するかどうか
ってところまでも長いし
参加してから事故に遭うまでも長い

本題の食人族に教われるまでにちょっと飽きてきます
まだ?
って気持ちになってくる

食人族に出会うまでの序盤のパートが
前フリとして機能してるのかと言うと
そこも微妙で

登場人物たちの人間関係などもそんなに深く触れられず
どのキャラクターもあまり印象に残らない

はじめに登場人物を多く見せられるから
最終的に残った数人が
これ誰だっけ?
って状態に陥ってしまうんですよね

主人公と活動家グループのリーダくらいですね
印象に残ってるのは

なので、仲間たちが次々に死んでいっても
なんか盛り上がらないんですよ

そもそも、主人公と関係の薄い人たちだから
どこか他人事に見てしまうんですよね


でも、食人族に捕まってから
1人目の仲間が犠牲になるところまでは盛り上がった

ここでは
自分は今すごいものを見ている
という気持ちにさせられます

謎の原住民が目の前に現れる異様さや
異常な文化、風習を目の当たりにする恐怖
超グロテスクな描写からの人肉クッキング

すごく衝撃的な場面になっています


とは言え
そこがピークで
そこから先はよくある脱出劇で終わってしまうからちょっと物足りない

多少グロいシーンもありますが
はじめのグロさに比べると見劣りするし
マリファナを使っての脱出の発想は面白いけど
結局それ以外の面白いアイデアはなかったりと

終盤に向かうにつれて尻すぼみな印象でした

主人公が川に流される展開とか要らなかったような気も…

主人公が助かる場面も
そんなに盛り上がらずに終わってしまいましたし

ラストがふわっとしてましたね
あまり締まらなかった


あと、メッセージ性を感じる映画でもあったんですが
やってることがB級ホラーで
ちょっとバカバカしい内容でもあったりして
そこが上手く噛み合ってないようにも思った

メッセージも言いたいことはなんとなくわかるけど
少し掴み所がないと言うか…

もう少しストレートに伝えてくれてもよかったのに


衝撃的な映像は見れたし
ホラーとして求めてるものは観ることができたので
満足と言えば満足なんですが

もう少し新鮮な展開を見たかった気持ちもある

題材が面白いだけに
予定調和なスプラッターホラーで終わってたのは
もったいないと思いました

基になった「食人族」には興味が湧いた

 


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