何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」感想 すべてにおいてセンスが輝く映画

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どうもきいつです


ディズニーのアニメ映画「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」観ました

ハロウィンタウンを舞台に
クリスマスに憧れるハロウィンの王様ジャックが繰り広げる騒動が描かれます
美しい映像と音楽で彩られるストップモーションアニメ
1993年の作品です

原案・原作はティム・バートン
監督を務めるのはヘンリー・セリックです

 

あらすじ
ハロウィンタウンの人気者カボチャの王ジャックは
毎年同じように繰り返されるハロウィンの準備に飽き飽きしていた
そんなある日、森の中で奇妙な扉を見つけた彼は
陽気で明るいクリスマスタウンに迷い込む
その華やかさに魅了されたジャックは
自分たちもクリスマスを実行しようと思いつく

 

感想
世界観、映像、キャラクター、音楽
どれもが素晴らしくてとても好き
ストーリーはちょっと薄っぺらいと思うけど
それでも全然最後まで楽しんで観れる作品です

 

ちょうどハロウィンの時期ということで
久しぶりに本作を観てみました

この映画はとても好きで何回も観てる作品
なんか中毒性がある映画でたまに観たくなります

まず、この映画の監督がティム・バートンだと思ってる人が結構多いような気がする
でも、本作の監督はヘンリー・セリックです
後の彼の作品「コララインとボタンの魔女」も個人的にかなり好きな作品

それと、本作をCG映画だと思ってる人も結構多い
でも、本作はストップモーションアニメです
人形を少しずつ動かしコマ撮りして動いているように見せるという手法です
これはかなり重要なポイント

 

で、本作の内容の話ですが
正直言って好き嫌いが分かれる映画だと思う

好きな人はすごく好きな映画だけど
ハマらない人には全くハマらない映画だろうと思います

この映画って完全に雰囲気映画なので
クセのあるキャラクター造形や薄っぺらいストーリー
そしてほとんど歌ばかりのミュージカルでもある

そんな映画なので
ミュージカルが好きじゃないとか
キャラクターがキモいとか
そう思ってしまう人はなかなか好きにはなれない映画だと思います

そんなクセの強い作品だからこそ
ハマってしまえばすごく好きになれて
何回も観てしまう

僕はこの作風がとてもハマって何回も観てしまっているタイプ

 

この映画の見所はやっぱりストップモーションアニメの表現
これが素晴らしいです

動きが細かくて綺麗だし
何よりストップモーションアニメならではの独特の雰囲気が
世界観にとてもマッチしていて魅力が爆発しています

コマ撮りだけど全く粗さはなくて
CGアニメと思ってしまうのも納得できるほどの出来映え

ストップモーションアニメってキャラクター造形や動きなどに注目しがちだけど
背景の作り込みと美しさも本作の魅力です

ほんとに細かい部分まで作り込まれていて
町並みであったり風景であったり
それを見てるだけでもワクワクしてくる

決して可愛いわけではない不気味な世界なんですが
色彩や満月の風景がとても美しくて魅了されるんです


そして、キャラクター造形
これはさすがティム・バートンって感じのデザインで魅力に溢れています

いわゆるキモ可愛いデザインだと思いますが
かなりキモさのほうが勝ってます
言ってしまいますがキモいです

このキモさが受け付けない人も多いかもしれませんが
でも、これくらい独特なデザインのほうが記憶に焼き付いて忘れられない

個人的にはほんとに大好きなデザインで
普通にキモ可愛いだけのデザインならこんなに好きにはなっていなかったと思う

ハロウィンタウンのキャラがキモいのはわかるけど
クリスマスタウンのサンタや途中に出てくるウサギですらキモい

このキモさにも中毒性がありますね


中でも最も中毒性があるのが音楽
本作の音楽はとても大好きです

ミュージカルの歌や劇中のBGMを聴きたいがために本作を何回も観てる節があります

耳に残る曲が多くて
映画を観終わった後の何日かは頭の中で曲が流れてますから

冒頭の曲からほんとに良くて
この曲で完全に心を捕まれるんですよ
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」と言えばこの曲ですよね

この時の映像も魅力的でな上に
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」とはこんな映画だよ
という、わかりやすい入り口にもなっている

曲も世界観や作風と同じで
どこかクセがあってハマればめっちゃ好きになる要因だと思います

 

あと、ストーリーに関しては
すごく薄っぺらくてなんじゃそりゃ
って内容です

これだけ見れば全然面白くない映画だと思います
結構ひどいストーリーでもあると思う

ただ、本作に関してはストーリーの良し悪しはあんまり関係ないと思っていて
あくまでも雰囲気を楽しむ映画

英語のオリジナル版を字幕なしで観ても全然楽しめる映画なんですよ

むしろ、ストーリーを真面目に見てしまうと
ちょっと嫌いになるかもしれない

ジャックがただクリスマスをやりたいとわがまま言ってるだけの映画ですからね…

あまり好感は持てない
かなり支離滅裂なストーリーだったりもするし

ジャックの人間性もなかなかヤバいですから

はじめはハロウィンタウンでも良識のある奴なのかと思わされるけど
結局、こいつもかなりヤバい奴です

自分勝手にクリスマスを掻き乱して
その直後は反省するんですけど
俺は頑張った!!と唐突に立ち直る
異常なほどのポジティブシンキングです

完全にサイコパスですよね
好感を持てるキャラではない

唯一まともそうなサリーですら
博士に毒を飲ませるヤバい女ですし
しかも何回も飲ませてますから

博士ガミガミうるさいだけでそんなに悪いことしてないですよ

それと、悪役ブギーは
なんかすごい悪者扱いされてるけど
実はべつに大して悪いことしてなかったりする

確かに性格は悪そうですけど
ストーリーと関係ないところで唐突に悪者にされて唐突に倒されてしまう
ちょっと可哀想ですよね…

そもそも原因を作ってるのはジャックだし
1番悪いのはジャックですよ
ジャックが本当のヴィランです


とは言え
このストーリーの若干のイカれ具合が
本作の作風にあってるとも思える

この変なストーリーも本作の中毒性の理由の1つなのかもしれません

 

とにかく、中毒性があって何回も観たくなる映画

ハマるかハマらないかは個人差で
万人におすすめの映画ではないけど
ハマってしまえば最高に楽しめる映画だと思います

僕は今まで何回も観てしまってるし
今後も何回も観ることになりそうです

 


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