何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ラブ&モンスターズ」感想 出来の良い映画だけど ありがちな内容

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どうもきいつです


SFパニック映画「ラブ&モンスターズ」観ました

突如現れたモンスターによって荒廃した世界を描いたSFパニック
主人公の青年が恋人に再開するため危険な世界を旅します

「ファイブ・ウォリアーズ」などのマイケル・マシューズが監督を務め
「メイズ・ランナー」シリーズのディラン・オブライエンが主演です

 

あらすじ
世界は突如現れた巨大モンスターによって侵略され崩壊してしまう
それから7年
絶滅の危機に陥った人類は
地下のコロニーで生活を強いられていた
ある日、ジョエルは無線で恋人の生存を知る
そして、別のコロニーにいる恋人に会うべく
危険なモンスターが生息する地上を突き進む

 


感想
ラブもモンスターも楽しめる娯楽エンターテイメント
チープなデザインのモンスターたちが逆に魅力的です
B級のノリだけどストーリーもちゃんとしてる
ありがちな内容なので新しさはないかもしれない

 

Netflixを覗くとおすすめされていたので観てみました
個人的に好きなタイプの映画のようにも感じたので


実際に観てみると
B級モンスターパニックって感じの映画で嫌いじゃないです

あまり頭を使わずとも楽しめる内容で
暇つぶしにはちょうどいいかも


ストーリーもかなりシンプルで
モンスターが蔓延る危険な世界を恋人に会うためだけに旅をする
という内容

タイトル通り「ラブ&モンスターズ」なわけです

とても単純なストーリーなんですけども

主人公のジョエルの目的や行動原理が明確で
とても感情移入できて
ジョエルを応援する気持ちで見てしまう

若干、弱々しくて情けない男なんですけども
だからこそ余計にジョエルにエールを贈りたくなる

でも、彼女に対する気持ちは本物で
そのブレない姿勢は格好良くもあり
男らしい一面も見せてくれたりします

とにかく、ジョエルのキャラクターがとても魅力的だし好感を持てるので
序盤からずっと好きなんですよね

ジョエルが好きだからこの映画も好き
って感じ


そして、本作はロードムービーでもあって
道中に様々な人たち(犬やロボットも含む)と出会いや別れを経て
ジョエルが成長していく物語でもある

それがとてもハートフルに描かれていて
こんな殺伐とした世界だけど
どこかでほっこりと心暖まります

この映画って
一部の悪者は存在するけど
それ以外は本当にみんないい人ばかりで
すごく優しい映画なんですよ

なので、なんか安心感があると言うか
心地よくもある

特にジョエルと犬のボーイとのコンビがすごくいい
このコンビをずっと見てたいな
と思わされます

この1人と1匹のやり取りが微笑ましくあり
いざというときはお互いに助け合う熱い展開もある

人間と犬ではあるけど
人間同士の友情を超えたいいコンビでした


道中で出会うおっさんと少女の2人なんかも
とてもいい役割で
ジョエルの師匠的な存在だし
ジョエルの成長に大きく関わってくる

ロボットもいいタイミングでいい役割を果たしてましたね

恋人のエイミーはジョエルの原動力であり
時間の長さと流れを感じさせてくれる役割があったりと

それぞれ登場する人物には意味があって
アホみたいなB級モンスター映画のようで
人間ドラマが意外とちゃんと作られているんですよ


それと、コミカルな描写も多くライトな雰囲気なので
とても観やすい映画にもなっています

雰囲気で言えば「ゾンビランド」とかに近いかも
共通点は結構多いと思います

ストーリーはシンプルだし
B級モンスターの割にはキモさやグロさもほぼ無いので
子どもでも楽しんで観れると思います

と言うか、子ども向けの映画かも


あと、モンスターの造形も絶妙で魅力的です
若干古くさく感じますけど
それがいい味を出していて
どこか懐かしさも感じれる
これはあえての古くさいデザインだと思う

それにモンスターみんな巨大なのもいい

それだけで絶望的だし
人間のちっぽけさも感じれます

この世界のモンスターをもっと見たくなる

CGっぽさは否めないけど
逆にその安っぽさがよかったりもします

 

面白い映画で
全然悪い出来の作品では無いんですが
1つ言うとしたら
全部がありがちな内容なので新鮮味はないです

いろんな映画を観てきた人ほど
この映画に物足りなさを感じると思う

面白い映画だけど
ちょっと印象が薄くて記憶に残りづらいかな…

この映画だからこその売りやインパクトは全然ありません
特別秀でたものがないんですよね

ストーリーにしたって
シンプルすぎて予定調和なので先が普通に読めてしまいます

意外な展開もなく
ちょっとご都合主義な展開も多いかなと思う

登場人物にもあまりクセがないので
すごく印象に残るキャラなんかもいません


モンスターよりも実は人間のほうが怖かった
って展開も
こんなタイプの作品にはありがちで
さすがに、今さら感がありますよね


コミカルな描写なんかも
「ゾンビランド」とかに比べると
行ききってない感じが中途半端で弱い
やるならもっとギャグ多めでもよかったかも

モンスターとの戦いも普通だし
最後の敵の倒し方も普通
結末も普通で

とにかく普通
裏切られるものが1つもない

ありがちなベタな映画を悪いとは思わないけど
その中に1つでも捻った要素があれば
また印象が違った映画になっていたかもしれません

たぶん真面目に作られた映画なのかな
と思います
ただ、真面目すぎたのかも

もっと遊び心やふざける気持ちで
粗っぽい雑な映画になってても良かったんじゃないでしょうか

雑だけどストーリーはしっかりしてる
ってほうが
映画として面白味があると思います

 

初めて観る映画がこれなら全然面白いと思うし
出来のいい映画です

今の時代の映画にしては
やってることが今さらすぎるので
もう少し攻めたことをしてほしかったかな

まあ、犬が可愛いから
この映画はいい映画です

 


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