何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

ゲームについて語りたい「チョコボGP」 購入者を舐めきった低品質ゲーム

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どうもきいつです


レースゲーム「チョコボGP」について語りたいです


ゲーム概要

2022年3月にスクエア・エニックスより発売されたNintendo Switch専用のレースゲーム

ファイナルファンタジーシリーズに登場するチョコボをはじめとするキャラクターたちが
ドタバタのレースを繰り広げます

1999年に発売された「チョコボレーシング~幻界へのロード~」から23年ぶりの作品となります

 

「チョコボレーシング~幻界へのロード~」はとても好きなゲームで
世代的にもめっちゃハマってました

そんなチョコボレーシングの23年を経ての最新作
ということでかなり楽しみにしていた

だからこそ
発売してすぐに購入したわけですが…


そんな期待を大幅に裏切るチョコボレーシング最新作でした…

 

僕はこのブログではゲームのことはあまり書かないですし
特につまらなかったゲームはスルーで
ブログでわざわざ書いたりしないんですけど

本作に関しては文句を言いたい
それくらいにこのゲームは酷かった

 

いろいろ言いたいことはありますが

まずはレースゲームとしてどうだったか
という話から

正直言って
レースゲームとしては駄作ってほどではないです
普通に楽しんで遊べるレベルではあります

本作はパーティー系のレースゲームで
友達や家族とみんなでワイワイしながらプレイするタイプのゲーム
その点ではそれなりに楽しめます

ただ、問題点があるとしたら
このゲームが所詮マリオカートの劣化版でしかないということですかね

このゲームがそれなりに楽しいのは間違いないけど
マリオカートの方が面白いし楽しいし盛り上がるのも間違いない事実

Switchでレースゲームを購入するのなら
間違いなくマリオカートをオススメします


じゃあなぜ本作がマリオカートの劣化版になってしまってるのかってことですが

そもそも、マリオカートのシステムをかなりパクってます
いろいろと似てる箇所は多い


とは言え
過去のチョコボレーシングだって
言ってしまえばマリオカートのパクりだったわけですよ

でも、こっちが面白かったのは
ただのパクリでは終わってなくて
マリオカートみたいなレースゲームと差別化できていたからです

FFらしいアビリティのシステムがあったり
同じアイテムを重複させることでより強力にすることができたり
パラメーターを振り分ける成長システムがあったり
そこがチョコボレーシングの強みでもありました

しかし、本作チョコボGPでは
そんならしさがことごとく薄まって
ただのマリオカートっぽいゲームに成り下がっていた


ここからはマリオカートと比較してこのゲームがどうなのか言っていきます

コースの数は圧倒的に少ない
そしてコースが短い
同じ背景でコースの形を変えていたりするけど
コース数の少なさを誤魔化しているだけなので狡いだけですよね

キャラの数も圧倒的に少ない
その上、全キャラを解放するには
何回もレースを繰り返しポイントを貯めてショップで購入しなければならない
全キャラ解放するのにかなり時間がかかりテンポが悪い

マシンのカスタマイズもキャラと同じ
解放するのにポイントが必要
そもそもキャラすら揃わないのにマシンを充実させるなんて夢のまた夢

少ないコースをポイントのためにひたすら走らなければならないので
もはやただのノルマ達成のための苦行
早い段階で楽しさは無くなり飽きます
僕はもう飽きてしまいました

マリオカートってコースやキャラはとても多いし
ポイント貯めてマシン解放ってシステムはあるものの
遊んでいるうちに勝手に解放されてるし
苦行を強いられている感は全くないです

なら、マリオカートの方がテンポはいいし
飽きることも少ないし
こっちの方が絶対に楽しいに決まってるんですよ
今後コースも増えますしね


そして、チョコボレーシングから受け継ぐ要素は中途半端です

敵を攻撃するための魔法
マリオカートで言うアイテムですが
同じ魔法を3つ重複させることで強力になる
というシステムは受け継いでいます

ただ、コースが短いから3つ集めているうちにレースが終わる
3つ揃えたところで逆転できるほどの効果を発揮しない
そのせいでマリオカートのアイテムシステムとさほど差別化はできてないですよね
むしろマイナス面が目立つ

独自のシステムであるアビリティに関しては
前作と違いアビリティを選択できずキャラ固定になっていて
自由度が低くなっています

アビリティの選択はFFらしいシステムでもあるので
何故そこを消してしまったのか疑問

あと、キャラの育成もなくなっている
これも独自のシステムだっただけにもったいない


差別化できていた要素をことごとく薄め
低いレベルでマリオカートをパクってるだけの
中途半端なパーティーレースゲームなのは紛れもない事実

細かい部分での不満もたくさんあるけど
言い出したらきりがない
一言で言えばゲームバランスが悪いですかね

そこも劣化版たる所以ですね

 

で、次に話したいのは
このゲームのセンスのなさ

このゲームはことごとくセンスがない
特にストーリーモードに関しては壊滅的でした

べつに面白いストーリーなんて求めてないんですよ
レースゲームにストーリーなんていらないし

でも、このゲームのストーリーモードは
そんな気持ちで挑んでも
つまらなさや不快感を与えられる

基本、ギャグ漫画みたいな内容なんですが
めちゃくちゃ寒いんですよね

パロディやメタ発言が多いんですけど
パロディのチョイスはズレてるし
メタ発言は世界観を壊してるし
FFファンを馬鹿にしてるのかな?
とすら思えてくる

パロディがズレてるからキャラ崩壊もしてますしね
このキャラこんなこと言わないだろ
みたいな

FFシリーズの名言をパロディで乱用してるけど
名シーンを茶化してるだけで不快に思う人は多いと思う
元ネタではかなり重めのセリフなんかも茶化してパロディにしてたりも…
そんなのをパロディしたところで笑えんよ

どうせパロディするなら名言でなく迷言でやればいいのに

例えば
FF4の「いいですとも」とか
FF8の「壁にでも話してろよ」とか
FF10の「キマリは通さない」とか
FF12の「オイオイヨ」とか
FF15の「やっぱつれぇわ」とか
こういうのパロディでやってくれたら笑えるんですよ
他にもいっぱいあるでしょ

メタ発言に関しては
銀魂好きのオタクがそれっぽくやろうとして失敗した
みたいな寒さがある


ギルガメッシュをいじめるノリなんかも
ちょっとやるくらいならいいけど
あれをしつこく繰り返すのでさすがに不快ですよね
あんなのイジメ以外の何ものでもない

これを面白いと思ってやってるんですから…
モラルが欠如している


あと使用できるキャラのチョイスも微妙
マディンとか誰が求めてるんだよ
そういうところのセンスもズレてるんですよね
もっとみんなが求めてる人気キャラいただろ


メニュー画面の時の歌もなかなか…
子供ウケ狙ってるんだろうけど
さすがに媚びすぎ
メニューであの歌が常に流れてると単純にうるさいしね

 

そして、このゲームが炎上した原因の1つ
ソシャゲみたいなシステム
これは最悪ですね

フルプライスで買ったゲームにソシャゲみたいな課金を促す要素があれば
そりゃ炎上するでしょ

ただでさえ6000円出す価値があるのか疑問なゲームなのに
さらに課金しろってか?

片腹痛いわ

こういうところに今のゲーム業界の感覚の狂いが顕著に現れてますよね

わざわざSwitch専用のゲームを6000円払って買う層が課金システムなんて求めてる訳ないでしょ

考えが浅はかなのか
金のことしか考えていないのか
どちらにしろ終わってますよね

これに関しては救いようがないかな
って感じです

 

いろいろ言ってきましたが
結局、このゲームの最大の問題点は
ゲーム制作に対する意識の低さです


FFなら売れるだろう
チョコボレーシングの新作なら売れるだろう
から始まり

マリオカートを表面的にパクるだけでゲームバランスは悪い
シナリオは小学生が考えたような雑さとレベルの低さ
グラフィックは何年も前に発売されたマリオカートよりも低い
それをそのまま販売してしまう精神

本来ならソシャゲシステムなんて企画段階で却下するべきなのに放ったらかし


オンラインのバグもSNSで大炎上してたけど
こんなレベルのバグは本来あること自体がおかしい

こんなことが起きるのは
チェックをまともにしていない証拠だし
発売後にバグが発覚してもアップデートで修正すればいいや
くらいの意識の低さ故なんでしょうね


やっつけ仕事で作られたようなゲームで
本作には
ゲームへの愛
FFシリーズへの愛
チョコボシリーズへの愛
そのどれもが全く感じれない


クソゲーには
良いクソゲーと悪いクソゲーがありますが
本作は圧倒的な悪いクソゲーですよね

こんなゲームを売ってるようじゃ
スクエニの信用がた落ちですよ

いや、もともと落ちてるか…


まあ、とにかく
このゲームはゲームファン、FFファン、チョコボファンを完全に舐めきった
あまりにも質の低いゲームだったと思います

炎上したのでこれから改善はされるだろうけど
根本が終わってるので
今さら持ち直すなんてことは無理でしょうね

 


チョコボGP -Switch

 

 

映画「仮面ライダーオーズ10th 復活のコアメダル」感想 あまりにも残酷

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どうもきいつです


特撮映画「仮面ライダーオーズ10th 復活のコアメダル」観ました

平成仮面ライダーシリーズ第12作目「仮面ライダーオーズ」の10周年を記念した作品
古代オーズが復活し破滅する世界を舞台にオーズの新たな戦いが描かれます

監督を務めるのは田崎竜太
出演は渡部秀、三浦涼介など
オリジナルキャストとスタッフが再集結しています

 

あらすじ
2021年
突如として蘇った古代オーズとグリードにより世界は崩壊してしまい
人々は古代オーズから世界を守るため戦いを続ける日々を送っていた
そんな中、割れたコアメダルに異変が起きアンクが復活する
そして彼の目の前に仮面ライダーオーズこと火野映司が現れるのだった

 

感想
まさかの結末に呆然
そりゃ賛否両論にもなります
これは10周年の作品でやるべきことなのか?
と思いつつも
これが「仮面ライダーオーズ」の1つの答えなのかな…
とも考えさせられたり

 

「仮面ライダーオーズ」の最新作
ということで観てきました

「仮面ライダーオーズ」は平成仮面ライダーシリーズの中でも好きな作品で
10周年記念の本作が発表された時点でかなり楽しみにしていました
そして、期待もしていた

で、実際に観てみると…

 

これはなかなか
すごいものをぶっ込んできましたね

本作を観る前から
SNSでめっちゃ荒れてんな
とは思っていましたけども

そりゃ賛否両論になるのは納得
しかも、否がかなり多めかなって印象

本作に否定的な意見はめちゃくちゃ理解できて
自分もそんな気持ちは大いにあるんですけども

ただ、この作品を駄作と吐き捨てることもできないなと…

 

本作で賛否両論になる原因は
やはり結末で

これを語ればネタバレになるけど
これに触れなければ本作を語ることができない
それほど本作の結末は重要な要素です

 

もう言ってしまいますけど

本作の結末は
仮面ライダーオーズこと火野映司が死んでしまいます

映司が死ぬという
めっちゃ衝撃的な幕の閉じかたをしてしまう

映画が終わった劇場内には虚無感が漂っていました
嗚咽しながら泣いてる人までいた


やはり、この終わりかたは否定的な人が多くなると思います

そもそも、テレビ放送されていた「仮面ライダーオーズ」の作風って
かなり明るい印象でコミカルな要素も多かったですよね

シリアスな展開がありつつも
明るい未来へ進んでいく
みたいな物語でした

特に最終回では
消えてしまったアンクと再会するため
明日への希望を抱き進んでいく
ってラストだったわけです


で、そんな最終回からファンたちが求めるのは
映司とアンクが笑顔で再会するハッピーなものだと思うんですよ
僕もそういうものを求めていました

なんせ10周年記念作ですからね
みんなそんな「仮面ライダーオーズ」を見せてくれると思っていたはず


しかし、現実は
テレビシリーズで描かれた結末とは真逆のもの
もはや、テレビシリーズで行き着いた結論をぶち壊すような内容

そんなことされりゃ怒る人もいるでしょうよ
オーズが好きな人ほど納得できない結末だと思う

てか、10周年記念作でこれをぶっ込むなんて
なかなかクレイジーですよね

本来なら
この前の「テン・ゴーカイジャー」みたいな記念作品が求められてるわけです
ファンはああいうのが観たい


そうなってしまった原因は
ファンが求める「仮面ライダーオーズ」と
製作陣が向き合った「仮面ライダーオーズ」
この2つのギャップの大きさ
二者の間のこのズレですよね

本作を駄作だと言う人も多くいますが
僕はこの作品を決して駄作だとは思えないです

むしろ、1つの作品としては面白い作りだと思う


本作はファンサービスの映画でありつつ
完全にファンを突き放してる映画でもあって
良い言い方をすれば媚びてない

作ろうと思えば「テン・ゴーカイジャー」みたいなファンサービスもりもりでハッピーな記念作品も作れたはず

でも、それをあえてやらなかったのは
せっかくオリジナルのキャストやスタッフが集結して
「仮面ライダーオーズ」の続編であり完結編を作るのなら
真剣に作品に向き合い「仮面ライダーオーズ」を終わらしてやろう
という気概だと思います

それを踏まえて本作のような結末に至った理由を考えてみると

ファンが求めている「仮面ライダーオーズ」の明るい未来って
実は達成されてるんですよ

テレビシリーズの最終回に関して
アンクは消えてしまうけど
それはバッドエンドなんかではなく
この最終回の延長線上に
映司とアンクと比奈が3人で手を繋いでる姿が見えるわけです

だからハッピーな気持ちで終われる最終回だった


その後のオーズの劇場版やゲスト出演した作品などでも
ファンが求める映司とアンクの姿を見せてくれています

実際にアンクを復活させるという目的は果たせていないけど
未来への希望は十分に描ききっていると思うんです

本作でも同じように
ファンを喜ばせる
ファンを気持ちよくさせる
そんな路線の作風は選択肢にあったはずです

でも、それをやらなかったのは
結局同じことの繰り返しになってしまうから
だと思うんです

製作陣からすれば
オーズの新作を作るにあたって
やっぱりそこから先を描きたかったんじゃないでしょうかね

ファンは求めてないかもしれないけど
作品として一歩先へ進みたかったのかもしれないです


本作を観て既視感があったんですけど
「魔法少女まどか☆マギカ」の劇場版を観たときと似た感覚を味わいました

まどマギの場合も
テレビシリーズの結末をぶち壊すような続編で
まどかが出した結論をほむらが否定する
みたいな作品でしたしね

本作も構造が似てるなと思うんです

最終回でアンクは満足して消えてしまいますが
逆に映司はそこに納得できないわけです

「仮面ライダーオーズ」は欲望がテーマで
欲望を満たせたアンクと欲望を満たせなかった映司との対比にもなっています

映司の欲望は
手の届く人は全員助けたいというもので
最終回ではアンクを助けることができなかった

そして、本作
映司は自分の欲望を満たすために
自分の命と“いつかの明日”さえ捨ててアンクや少女を救う

アンクからすれば
満たされ消えたはずが再び呼び戻され絶望を味わうこととなり
“いつかの明日”を信じる比奈からすれば
これは裏切りでしかない

最終回でアンクが到達した答えを否定して自分のエゴのためにアンクを蘇らせる
映司の行動は身勝手で自己中心的ですよ

本作は映司の欲望の果てを描いていて
欲しいもののためなら自分の命までをも捨ててしまう
果てなき欲望の行く末の物語です

だから、この物語では映司の死は必然で
映司が行き着く先はここなんですよね

じゃあ、この映司が出した答えが間違ってるのかと言うとそうでもなく
これで映司の心は救われているし
これもまた「仮面ライダーオーズ」の答の1つかと思う


本作は映司ではなくアンクが主役というのも重要で
アンクの物語でもあります

映司の死を経てアンクは感情を手に入れます
だからこそ
映司の死には納得できないだろうし
それでも受け入れなきゃいけないこともわかってる

アンクの気持ちは完全に観客とリンクしていて
めっちゃ感情移入してしまいます

めちゃくちゃ辛いんですけど
それでも生きていかなければならないんですよね
アンクも観客も…
それがすごく残酷で

ただ、この映画は
“いつかの明日”のために生きてきた映司から
“それでも来る明日”を生きていくアンクへのバトンタッチなのかとも思える

映司がアンクに託したものは絶望だけだはないと思うので
そう考えれば
この結末はただのバッドエンドではなくて
ラストシーンでは少しの希望の光を感じられる

未来への明るい希望を感じさせるテレビシリーズのラストも間違いではないし
絶望から未来へ進まなければならない本作のラストも間違いではない


正直、こんなこと10周年作品でするべきことなのかな?
とは思ってしまうけど
「仮面ライダーオーズ」でやるからこそ意義があるのかとも思えます

本作の映司の生き様は仮面ライダーの終着点と言うか 
ヒーローはそうだよな
と納得してしまいますし

死んででも他者を救う姿はやっばり格好いいですよね

それがヒーローであり仮面ライダー
本作は仮面ライダーの業であり美

本作の結末には衝撃を受けつつも納得もさせられました

 

それと、シンプルな不満点の話なんですが
やっぱり時間が短いですね
あと30分は欲しかった

本作は1時間程度しかなくて
その短さゆえに
やはり描写不足や説明不足は目立つし
アクションシーンも本当はもっと見たかった

説明不足に関しては
古代オーズがなぜ復活したのかわからないし
新しいグリードのゴーダが結局何をしたいのか不明だったり
その辺は引っ掛かりますね

映司とアンクの関係性や
そこに加わるゴーダとの関係性など
そういう描写をもっと深く見せてくれれば
本作に批判的な人たちを納得させることもできたかも

アクションでは
できればオーズの全フォームの活躍を見たかったですかね

今回はガタキリバ、ラトラータ、プトティラだけでしたし

終盤のバトルもちょっとあっさり

他にも
味方と敵みんなオリジナルキャストが揃ってるけど
あまり見せ場が無かったのはもったいない

グリードがもっと戦闘で動く姿なんかも見たかったかな


60分で全て詰め込むのは不可能だし
制限の中で60分に納めるしかなかったんだろうけど…
一応、Vシネマって位置付けですし

 

本作の結末はオーズが好きな人ほど残酷な結末
10周年記念作でやるべき内容ではなかったかもしれません

ただ、これは「仮面ライダーオーズ」だからこそ描けたものなのは間違いないし
ある意味、仮面ライダー史上に爪痕を残す問題作

普通のお祭り作品なら
ここまで思いを巡らすこともなく
ただのエンタメで終わっていたと思います

僕はこの作品を駄作だとは思えない

 


仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル [Blu-ray]

 

 

特撮「機界戦隊ゼンカイジャー」感想 最後までふざけ続けたクレイジーな戦隊

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どうもきいつです


特撮ドラマ「機界戦隊ゼンカイジャー」観ました

2021年3月から2022年2月まで
テレビ朝日系列で毎週日曜日に放送されていた特撮ドラマ
スーパー戦隊シリーズ第45作品目となる作品です
45周年の記念作で
過去のスーパー戦隊の力を使うゼンカイジャーたちが
悪の組織トジテンドと戦いを繰り広げます

 

あらすじ
スーパー戦隊が活躍する世界をはじめ無数に存在する平行世界が
悪の王朝トジテンドの仕業で消えてしまった
しかし、最後に残った世界だけがトジテンドの支配するキカイトピアと融合する
そんな世界で暮らす五色田介人はゼンカイザーに変身しトジテンドと戦うことを決意し
仲間と共にゼンカイジャーとして戦いを繰り広げるのだった

 

感想
新しいことに挑戦しているので好き嫌いは分かれそう
でも、ブレないスーパー戦隊も見せてくれます
クレイジーなギャグ路線には最後まで楽しませてもらえました

 

先日放送が終了した「機界戦隊ゼンカイジャー 」
毎年、スーパー戦隊の感想を書いているので今年も書きます

本作はスーパー戦隊45周年の記念作品でありながら
なかなか形を崩してきたな
って作品です

それ故に賛否が分かれそうな作品です
てか、否が多めですかね…

正直、ちょっと評判が悪いですね

ゼンカイジャーを批判する気持ちもわかるんですけど
僕は1年間最後まで楽しんで観れました

個人的にこういう作風が好きってのもあるんですけどね


まず、本作が今までのシリーズと大きく違うのは
リーダーが赤じゃない
5人のうち人間が1人しかいない
ここだと思います

主人公の五色田介人以外は4人とも着ぐるみです
変身後も変身前も特撮スーツ
追加戦士は人間だったりするけど
基本的に登場人物は生身の人間が少ないです

これは新しさを狙っただけでなく
コロナ感染対策も兼ねてるのかなとは思います

ゼンカイジャーのリーダーのゼンカイザー
これのデザインは
ゴレンジャーのアカレンジャーとジャッカー電撃隊のビッグワンをミックスしたような感じ

これは過去作へのリスペクトですね

リーダーが赤じゃなく人間が1人という
今まで以上に伝統を崩してきた本作ですが
内容もかなり攻めています

だからこそ評判が悪いわけです


評判が悪い理由の1つは
ストーリーがほぼ無いという部分かと思います

本作はとにかくストーリーが薄っぺらく
そして、すごくコミカルな作風です

前作のキラメイジャーもなかなかコミカルな作風でしたが
終盤はシリアスだったし
各エピソードでキャラが深掘りされたりと
ストーリー性はちゃんとあったわけです

しかし、本作の場合は
ベースとして悪の組織とゼンカイジャーの戦いというものはあるものの
基本的に毎回ふざけてるだけ
最後までふざけ続けたかなりコミカルな作風でした

多少、数人のキャラは深掘りされるけど
それも本当にたまにあるだけで
ほとんど頭のおかしいギャグ回ばかりなんですよね
味方も敵もずっとふざけてるのがゼンカイジャーです

そこを気に入らない人は多いんじゃないでしょうか

仮面ライダーみたいなのを求めてしまうと
この作風を受け付けないだろうし
スーパー戦隊でもストーリー性がしっかりした作品はたくさんあるので
真面目に観てしまうとこのバカバカしさに腹が立つ人もいるかもしれない

とは言え
見かたを変えればゼンカイジャーは面白いです

本作は同じスーパー戦隊ならカーレンジャー
他の特撮で言えばロボコンとかに近いと思う
基本、1話完結でしょうもないことをやってる
みたいな

だから戦闘もちょっとふざけ気味なんですよね
真面目に戦う回は少ないです
むしろ、ほぼ戦ってない回とかもありますし

そういう面でも評判の悪さに繋がってるんでしょうね

ただ、スーパー戦隊を土台としたコメディーとして見れば
戦いでふざけるとか
ほぼ戦わないとかが
ギャグとして面白いんですよ

敵とゼンカイジャーがひたすら遊んでる回
テニスだけやってる回
スーパー戦隊としては頭おかしいことやってますけど
めっちゃ笑いましたしね


結構シュールなギャグ回が多くて
イカれてるなと思わされることも多々ありました
無限あけおめとか学校の回とか
発想が斜め上と言うか…
こういうギャグすごく好きなんですよね

 

あと、本作は45周年のお祭り作品でもありますが
お祭り作品としてもちょっと異質

お祭り作品と言えば35周年のゴーカイジャー
これはガッツリ過去作をリスペクトし
かなり深く過去の作品と絡んだ作品に仕上がっていました

仮面ライダーもディケイドやジオウなど
お祭り作品があって
それなりに真面目に過去作をリスペクトしてる作品でした

一方、今回のゼンカイジャーでは
過去作との絡みはかなり軽めです
ゴーカイジャーは全ての戦隊に変身できたけど
ゼンカイジャーはそういうわけでもなく
過去のスーパー戦隊の力をちょっと使える
みたいな感じ

それも少し変な方向性ですかね

印象に残ってるのはジェットマンで
ジェットマンの力を召還すると
ジェットマンの最終回を再現するという
頭のおかしいことをしちゃいます

基本的に本作の過去スーパー戦隊の扱いは
オマージュと言うよりパロディで
過去作品をイジったり茶化したりしてる

なので、戦闘中の過去作の扱いはふざけた方向に広がっていくことが多かったです

知ってれば笑えるようなパロディが多く
チョイスも絶妙だったりして
こういう方向性には普通に笑わされました

ゴーカイジャーと差別化もできてますし
こういうお祭り作品も全然ありだと思う
僕はかなり好きです


それ以外にも
スーパー戦隊のパロディだけじゃなくて
いろんなとこからパロディしまくってますね
漫画、アニメ、ドラマ
ちょっと異常です
やりたい放題

細かいセリフとかまで入れれば
毎週、なにかしらブッ込んでたと思う

ゴジラからテニスの王子さままで
パロディのバリエーションの多さに全部を網羅できる視聴者はいなかったのでは


本作は
とにかくギャグ、コメディを貫いていて
そこが評判の悪さの原因であり
逆に本作の強みでもある


そんなコミカルな作風を最後まで貫けたのは
キャラクター魅力がってのことで
本作は登場人物がみんな生き生きしていて
観ていて楽しいですよね

介人以外のゼンカイジャーのメンバーは
みんな着ぐるみで声優が声を当ててるんですが
それがあるから2次元キャラのように
多少変なことを言っててもマイルドになってましたし

あと、唯一の真面目な登場人物
ステイシーはめちゃくちゃ良いキャラです
真面目といってもそこそこふざけてますが

このステイシーが
ほぼ無い物語の部分を引っ張っていて
メリハリを作る役を担っていました

エピソードも最終的にはとてもほっこりさせられ
ゼンカイジャーで1番好きなキャラクターかも

踊らなけりゃ変身できないツーカイザーも面白かったですね

 

評判が悪いのは確かで
その理由も理解できますけども
決してゼンカイジャーはつまらない作品ではないです
むしろ、僕の中ではかなり上位に食い込むくらい好きな作品になりました

新しいことに挑戦して面白く作れているのは
やはりブレないことが大きな要因ですかね

ゼンカイジャーは少し変なことはしてるけど
根本の子供を楽しませるという部分はブレていないです

スーパー戦隊のお約束は踏襲してるし
明るく楽しく正義を貫くヒーローなら
子供は楽しく観ることができると思う


最近の仮面ライダーが微妙なのは
大人ウケのため無駄に暗く複雑なストーリーにして
そのわりに子供ウケの中途半端なギャグをブッ込んで
おもちゃ販促でフォームチェンジ乱発

結局、これは誰に向けてるのかな?
って中途半端な状態です

それに比べると
ゼンカイジャーは変なことはしてるけど
芯の部分はブレずにしっかりしてるんですよ

スーパー戦隊は子供向けと下に見られることが多いけど
子供向けを貫いてるからこそ
面白い作品が生まれていくわけです

 

批判的な人も
見かたを変えればゼンカイジャーを面白く観れると思います
僕は毎週シュール全開のバカバカしいゼンカイジャーには1年間楽しませてもらいました

こんな作風のスーパー戦隊も悪くないと思います

 


スーパー戦隊シリーズ 機界戦隊ゼンカイジャー Blu-ray COLLECTION 1

 

 

映画「真・事故物件 本当に怖い住民たち」感想 ホラー要素がてんこ盛り

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どうもきいつです


ホラー映画「真・事故物件 本当に怖い住民たち」観ました

とある企画で事故物件に住むことになった女性たちの恐怖を描いたホラー
曰く付きアパートを舞台に彼女たちが次々と恐怖に襲われます

監督を務めるのは佐々木勝巳
出演するのは海老野心、小野健斗などです

 

あらすじ
「事故物件に住み込み、幽霊をカメラに収めるまで帰れない」という企画に
無理やり参加させられた3人の女性たち
この業界で売れることを夢みる3人は
かつて凄惨な殺人事件が起きたというアパートへ向かう
そこで襲いかかるのは想像を絶する恐怖だった

 

感想
低予算でチープな映画ではあるものの
面白いホラー映画を作ろうという気概を感じられる
さまざまなホラー要素がてんこ盛りで
最後まで飽きずに楽しめました

 

なんとなく気になっていたので観てきました

タイトルもちょっとチープだし
あまり期待はしていなかったんですけど
観てみるとなかなか面白い映画でした


正直、賛否はわかれそうな作品です

真面目にホラーを観たいと思っていると
終盤は置いていかれるかもしれない
大してストーリーもありませんしね

それに、グロい描写もそれなりにあるので
耐性の無い人はキツいかもしれません

まあ、好きな人は好きな映画だと思います

僕は最近観た日本のホラーの中では
本作が1番楽しめました

 

本作はよくある日本のホラーでは終わってなくて
もちろん日本的なホラー描写はあるけど
海外ホラーのようなハイテンションな要素も含まれています

てか、この映画
ホラーでやれることを全部詰め込んだんじゃないかと思うほど
とにかくホラー要素がてんこ盛りな作品になっている

それが本作の面白さで
ホラーと真摯に向き合い楽しみながら作ってるんだろうな
というのも感じることができます

 

冒頭は人体解体というショッキングな場面から始まり
この時点で期待が膨らみます

こんな場面から始まるので
スプラッター系の映画なのかなと思わされるんですが

次はネットで出回っているという動画の場面
ここはPOVホラーって感じなんですよ
これもなかなか不気味で気持ち悪く
普通に怖い


そして、主人公たちがアパートで暮らすことになってからは
これぞ日本のホラー
って描写をたくさん見せてくれます

心霊映像や心霊写真みたいな見せ方もあるし
ふすまが勝手に開くみたいな
そこに何かがいそうでいない表現とか

主人公が見る悪夢のシーンも怖かったです
普通にビビらされましたし

幽霊のメイクもクオリティ高くて
ビジュアルだけでも結構怖い


幽霊だけでなく
主人公が部屋の前で出会う子供を探してる金髪の女性なんかも
めっちゃ嫌な怖さでしたよね
なんかゾクゾクしました


そして、後半になると
心霊ホラーから「悪魔のいけにえ」みたいなスラッシャー系のホラーに一転します

ここで置いてけぼりにされる人もいるだろうけど
この展開はハラハラさせられましたし
僕はかなり好きです

口から内臓引き出しシーンはすごく面白かったですね
痛々しいけど面白さや魅力を感じます

終盤の怒濤の展開もめっちゃよかったです
もはやホラーではないテンションですが
ラストにかけては疾走感があって気持ちよさすら感じました

結末は笑ってしまうと言うか
これはギャグですよね
でも、この終わりかたはすごく好き

THE ENDの文字が最高ですね
これがあるのと無いのではキレが違うと思います

この結末でクソ映画と言う人もいるだろうけど
このラストは
ただ怖がらせるだけではなく
楽しませようという気持ちの表れだと思うんですよ

気持ち悪く不穏に終わるホラーもいいけど
本作のようなカタルシスを感じる気持ちのいい終わりのホラーも全然いいと思う

最後には笑えますし
すっきり爽快な映画

 

で、本作を観て思ったのは
この映画ってストーリーを見せる作品ではないですよね

たぶん、こんな場面を撮りたい
というのが最優先で
そんな場面の繋ぎ合わせがこの映画だと思う

なので、ストーリーなんてほぼなくて
最後まで観ても
何かが解決するわけでもなく
謎が解き明かされるわけでもない

てか、そもそも本作には深いものなんて何もなくて
意味なんて不要なんです


例えば
最初の方で島田秀平が怪談話する場面があるけど
こんなの無くてもいいわけですよ

ここは、ただ島田秀平の怪談話を見せたかっただけだろうし
怪談話を聞く女の子たちのリアクションの演技を見せたかっただけ
それだけの場面です


マネージャーが本性を現してぶちギレる場面に関しても
ストーリー上では大して意味は無いけど
こんなキャラを出したかったんだろうなって感じ

この時のマネージャーの言葉は
監督の思いなのかなとちょっと思ったり…


伏線回収とかもあったけど
これもストーリーを上手く繋げるためのものではなくて
単純に伏線回収の気持ち良さだけのための伏線回収なわけです
この伏線回収に意味なんて全く無い


終盤の場面なんてやりたいことを全部ぶち込んだ
みたいな


とにかくこの映画は
怖さやインパクト重視で
ストーリーなんてそっちのけです

ストーリーを重視する人からすれば
つまらない映画なのかもしれないけど

そもそも、ホラーなんてストーリーなんてどうでもいい
怖くてインパクトがありゃいいんです


本作は場面ごとへのこだわりを強く感じたし
怖い場面はちゃんと怖く
インパクトのあるシーンは記憶に残って

それだけでこの映画は面白いホラー映画だと思います


それと、構図が意外とカッコよかったり
音楽の使い方が独特だったりとか

こんなタイプの日本のB級ホラーにしては
ちょっとオシャレな感じもして
B級ホラー特有のチープさが薄れていたようにも思う

あと、タイトルのダサさも狙ってますよね
あえて量産型のパクりホラーみたいなタイトルにしてるような気がします

 

最近の日本のホラーにはがっかりさせられることが多かったですが
だからこそこんな映画に出会えてワクワクさせられた

これでもかと押し寄せる様々なホラー要素に最高に楽しませてもらいました

最近のお金をかけた大作ホラーや
昔からあるシリーズものなんかよりも
本作の方が断然面白い

本当に怖いのは幽霊より人間
ではなく
ぶちギレた幽霊

 

 

映画「アンチャーテッド」感想 ベタだけどこんな映画が好き

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どうもきいつです


アクション映画「アンチャーテッド」観ました

人気アクションアドベンチャーゲーム「アンチャーテッド」を映画化した作品
トレジャーハンターにスカウトされた主人公が50億ドルの財宝を求め冒険に出ます

監督は「ゾンビランド」「ヴェノム」などのレーベン・フライシャー
主演はトム・ホランドです

 

あらすじ
バーテンダーのネイサン・ドレイクは器用な手さばきを見込まれ
トレジャーハンターのサリバンにスカウトされる
50億ドルの財宝を探すことになったネイサンは
同じ財宝を狙う組織との争奪戦に巻き込まれていくのだった

 

感想
めちゃくちゃベタで今さらな映画ではありますが
やっぱりこういう映画はワクワクして楽しい
頭を使わず楽しめるエンタメ映画でした
ゲームの「アンチャーテッド」らしさも盛りだくさんでよかった

 

ゲームの「アンチャーテッド」はとても好きなゲームで
それの映画化ということで楽しみにしてました


まず、はじめに言いたいのは
予告で見せすぎですかね…

見せ場のシーンも予告で普通に見せてしまっているので
そのせいでサプライズ感には欠けます
そこは残念でした…

まあ、そもそも見せ場になるアクションシーン自体が少ないというのもありますが…

 

いきなりそんなマイナスなところもあるんですけど
個人的には楽しめる映画でした

ゲームを知ってるからこそ楽しめた部分もありますし
そんなの関係なしに楽しめる映画だとも思います

 

本作のストーリーはいたって単純で
ただお宝探しするだけの映画です

中身カラッポな映画ではありますけど
お宝探しのために世界を飛び回り
遺跡を探索し
悪い奴らとお宝争奪のバトル
そんな部分にワクワクさせられる映画

これは原作のゲームも同じで
ゲームをそのまま映画にしたような作品です

ストーリーは映画オリジナルだし
キャラクターの雰囲気はちょっと原作とは違っているけど

原作を思わせる場面はすごく多くて
ゲームの魅力的だった部分を映画として表現できていると思います


冒頭のシーンから「アンチャーテッド」全開で
なんじゃそりゃ!?
って状況からスタートする

原作で言えば
確か「アンチャーテッド3」の始まりかたがこんな感じでしたよね

原作ゲームはこんな感じのギリギリの状況に追い込まれるのはお約束で
本作は冒頭かららしさが溢れてる

冒頭のアクションシーンが迫力満点で
掴みとしてはなかなか良いです
「アンチャーテッド」の入り口として完璧だと思います

その後の遺跡探索の謎解きなんかも「アンチャーテッド」って感じですし

細かい部分でも原作ゲームを連想せられるものがとても多くて
ゲームのファンとしては好感が持てます


中でもやはり
ネイトが登るクライミングアクション

「アンチャーテッド」ってとにかく登るゲームなんですよ

本作でもちゃんとネイトが登るシーンがあります
冒頭のアクションとかも
ありえない状況でネイトが登っていくし
オークション会場では電飾みたいなのを飛び移ったりしてます

そんな「アンチャーテッド」らしいアクションをちゃんととおさえてくれてるんですよね


他には屋根の上を走っての追いかけっこも「アンチャーテッド」だなって感じ
ゲームではよく屋根の上を走ってました


てか、基本的にどの場面も「アンチャーテッド」らしさを見せてくれてる
どこを取ってもゲームのワンシーンを見てるような感覚にさせられます

これはゲームを忠実に映画化しようとしてるのもあるだろうし
原作が映画化しやすいというのも
あると思う

「アンチャーテッド」は実写化に向いているゲームなのは間違いないです

 

で、その実写化のしやすさが
この映画のマイナス点でもあります

そもそも、原作のゲームは
映画みたいなゲームとして作られた作品です

映画みたいな世界とストーリーで起きる
映画みたいな演出の中で
映画の登場人物みたいなキャラを操作する
というところに面白さのあるゲーム

映画みたいなゲームだから
映画にするのは難しくない

ただ、問題なのは
映画みたいなゲームだからこそ
映画にしてしまうとただの映画になってしまう

原作は「インディー・ジョーンズ」のようなアドベンチャー映画の影響は多大に受けていて
かなりベタな内容でもあるんですよね

そんなベタな映画みたいな世界をゲームとして楽しめるゲームなわけです

なので、そんなゲームからゲームの部分を取ってしまうと
「インディー・ジョーンズ」っぽいベタな映画になってしまうんです

そこがやはりマイナスで
ありがちなアドベンチャー映画で終わってしまっています

こんな映画は見飽きたと言う人はいるだろうし
もっとひねった映画を観たいと思う人もいるでしょう

これと言った特徴的な部分はないので記憶に残りづらい映画かなと思う

 

とは言え、個人的には
このベタさが一周回って良かった気もするんですよね

最近、逆にこういうベタな宝探しアドベンチャー無くないですか?
今さら過ぎてみんな手をつけてないのかも

僕は最近こんなベタな宝探しのアドベンチャー映画は観ていなかったです

だからこそか
この映画を観たときに童心に戻れて
単純にワクワクさせられました

派手なアクションシーンも興奮したし
宝の船を見つけた時はテンション上がったし

ベタだからこそ頭を使わずシンプルに楽しむこともできますよね

たぶん、子供の頃にこの映画を観ていたら大好きになってたと思います

こういう映画って普通に楽しい
映画なんでこんなんでいいでしょ

 

あと、もう1つ思ったのは

原作のゲームって
呪いとか超常的なものがあったり
怪物のようなクリーチャーが登場したり
こんなのどこにあるんだよってほどの壮大な遺跡が存在したり
ファンタジー色の強いゲームでもあります

でも、本作ではそういう要素は全く無い

そんなファンタジーな要素も取り入れていたら
もう少し派手でインパクトのある映画になってた可能性はあります

ただ、これに関しては
たぶん、続編のために温存してるのかな
とは思いますが

1作目で全部出しきると
いざ続編となった時にインパクトが弱まりますし

まあ、続編が作られるのかどうかは
今のところ不明ですけどね

 

ゲームの映画化としては
最近観た中では1番良かった

テーマ曲もちゃんと流してくれてましたしね
モンハンの映画はテーマ曲すら流してなかったし…

原作ゲームが好きなら「アンチャーテッド」らしさを存分に楽しめますし
それが無くても童心に戻って楽しめる映画だと思います

 


【PS4】アンチャーテッド コレクション PlayStation Hits

 

 

映画「ゴーストバスターズ アフターライフ」感想 粋な演出に感動した

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どうもきいつです


SF映画「ゴーストバスターズ アフターライフ」観ました

1984年に始まった「ゴーストバスターズ」シリーズの最新作
祖父が残した田舎の家で生活することになった兄妹がゴーストとの戦いに巻き込まれていきます

過去2作を手掛けたアイバン・ライトマンの息子ジェイソン・ライトマンが監督を務めています

 

あらすじ
フィービーは母と兄と共に
祖父が残した田舎の古い家に引っ越してくる
この街では30年にわたり原因不明の地震が続いていた
ある日、フィービーは床下でゴーストを捕獲するための装置を発見し
祖父がかつてゴーストバスターズの一員だったことを知るのだった

 

感想
過去作とはちょっと雰囲気が違う作風だけだ
これはこれで面白い
終盤のゴーストバスターズだからこその粋な演出には感動させられました

 

昔の「ゴーストバスターズ」はテレビでやってるのを子供の頃よく観てました
SFとオカルトの融合みたいな作風が面白くて
子供の頃から好きな作品です

それの続編ということで楽しみにしてました


本作は「ゴーストバスターズ2」からの直接の続編ということで
過去作との繋がりはかなりあります

何年か前のリブート版は無かったことになってますけど

続編なのでやはり過去作を知ってる方がこの映画をより楽しめるのは否めません
ただ、知らなくても
1つの作品としても面白い映画だとは思いますが

 

まず、本作は続編なんですけど
今までの「ゴーストバスターズ」の雰囲気とはちょっと違います

過去2作はかなりコメディー要素の強い作風でした
バカバカしい描写とかも多かったですよね
登場人物たちもコミカルだしゴーストもコミカル

冷蔵庫の中に異世界が広がってたり
自由の女神が動き出したり
ブッ飛んだ変な描写も多かったです

それに比べると本作はシリアス路線です
登場人物はそんなに無駄口たたかなくて
終始、真面目に物語が進んでいく

作風だけで言うと
リブート版の方が本来の「ゴーストバスターズ」に近かったですよね


あと、過去作はおっさん達が主人公だったわけですが
今回は子供達が主人公
そして、舞台はニューヨークの大都会から
殺風景な田舎へと変わっています
そういった面でも今までとは異なった作品に感じます


とは言え
全く別物の作品ってわけでもなく
これぞ「ゴーストバスターズ」という映画にもなってるんですよね

過去作へのリスペクトやオマージュは盛りだくさんですし
「ゴーストバスターズ」らしさは全く損なわれていません


で、本作の面白いところは
設定や作風は変わっているんですけど
1作目と起きている出来事はほぼ同じなんですよ

主人公たちがゴーストと戦い
最終的にはヤバい神様の復活を阻止する
という根本的な部分は全く同じ

ストーリーの流れは1作目みたいな感じなんですけど
本作は子供達の冒険を描いたジュブナイルものになってます

そこが過去作とは違った味わいで
「ゴーストバスターズ」としては新鮮さを感じるし
田舎が舞台で子供達が主役ということで
どこかノスタルジーな雰囲気が漂っています

昔の「ゴーストバスターズ」も子供向けな感じの作品でしたけど
本作はより子供向けになってますかね

「グーニーズ」とか「IT/イット」みたいな雰囲気で作られた「ゴーストバスターズ」って感じ

なので1、2作目みたいなのを求めていた人からすれば
ちょっと不満に思うかもしれません


個人的にはこの作風は結構好きです

そもそも、こんな子供達の冒険みたいな映画は昔から好きだし
「ゴーストバスターズ」としてもマンネリになってなくて良かったと思う

「ゴーストバスターズ」っぽく仕上がっていた前回のリーブトは記憶に残らない作品でしたけど
今回の続編は記憶に残る作品にはなってましたし


ストーリーはかなり単純で
悪い神様が復活しそうなのでそれを阻止する
ってだけの内容

でも、その中で
主人公フィービーの成長が描かれたり
家族の絆が描かれていたり
過去作との繋がりがあったりと
全然退屈しないです

登場人物たちも個性的でしたし
みんな魅力的なキャラクターになっていました

アクションシーンはちょっと少ないと思ったけど
車に乗りながらのゴースト捕獲は
スピード感や迫力があってなかなか楽しめました

 

そして、なによりも終盤です
これは完全に過去作のファンに向けたサービスなんですけど
やはり熱い展開でしたし
最後には粋な演出に感動させられてしまいました

かつてのゴーストバスターズのメンバーが助けに来てくれるのは熱いですよね
みんなおじいちゃんでヨボヨボなんですが
なんかわからんけど頼れる存在というか

絶体絶命のピンチだけど
こいつらが来たらなんとかなるんじゃないかと思わされました

このときの軽いやり取りはゴーストバスターズらしくて微笑ましいし


さらにそこからですよ
イゴンを演じたハロルド・ライミスは実際にも亡くなっているわけですが
彼がゴーストとして登場します

これはやっぱり「ゴーストバスターズ」という作品だからこそできた粋な演出ですよね

本作のイゴンはCGではあるけど
かつてのゴーストバスターズの4人が揃う場面はグっときてしまいました


最後の粋な演出だけではなく
作品全体を通して
この映画は「ゴーストバスターズ」という作品に対するリスペクトや愛情を感じられます

そこが作品の良さや面白さにも繋がっていると思う


そう言えば
エンドクレジットにはシガニー・ウィーバーも登場してましたね

お歳を召したビル・マーレイとシガニー・ウィーバーが
1作目の冒頭を思わす場面を演じてました

ここも微笑ましくて良かった

てか、シガニー・ウィーバーなかなかの年齢だと思うけど
いまだに美しいという…
ある意味バケモノ

 

本作は続編として楽しめる作品になっていたし
過去作を知らなくても
ジュブナイルものの映画としても面白く観れると思います

この「ゴーストバスターズ」がシリーズ化するのもありかもしれないですね

 


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映画「牛首村」感想 村シリーズ特有の魅力はある でも、やっぱりストーリーは雑

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どうもきいつです


ホラー映画「牛首村」観ました

「犬鳴村」「樹海村」に続く「恐怖の村」シリーズの第3弾
北陸にある実在の心霊スポット坪野鉱泉を舞台に
“牛の首”にまつわる不可解な出来事が描かれます

監督は「呪怨」シリーズなどの清水崇が務め
主人公を演じるのは本作が女優デビュー作となるモデルのKokiです

 

あらすじ
東京に暮らす女子高生の雨宮奏音は
同級生の蓮から自分と瓜二つの女子高生が映る心霊動画を見せられ
その女子高生が行方不明になっていることを知る
彼女が気になった奏音は
動画が撮影された心霊スポット坪野鉱泉へ向かうのだった
そこで“牛首村”と呼ばれる村の存在にたどり着く

 

感想
前作同様に表現や雰囲気は悪くない
怖さはあまりないけど魅力を感じる部分はたくさんあります
ただ、やはりいつものごとくストーリーはすごく雑
終盤は強引すぎる

 

村シリーズの最新作ということで観に行ってきました
前作の「樹海村」は評判は悪かったけど
個人的には嫌いじゃなかったです
なので、本作にもそれなりに期待はしてました

本作も評判はそこそこ微妙な感じ
特にホラー好きな人からすればあまり満足できない映画なのかな
って感じがします

僕の感想としては
良くも悪くも前作とそんなに変わらないかなって印象

やってることはほぼ同じだし
特に新しいことに挑んでいる作品でもないので
停滞した作品になっていると思います

酷評されるほど悪い出来ではないと思うけど
正直、物足りなさは感じました

ただ、最低限求めているものは見せてくれるので
このシリーズが嫌いでないなら
それなりに楽しんで観れる映画だとは思います


前2作と代わり映えしないので
感想はかなりかぶることが多いですが

良かったと思うのは
やはり映像表現が面白いと思わされます
怖さよりもシュールな場面が多いですけど
僕はそこに魅力を感じる

特に印象に残ったのは
トンネルから出たところで女の子をはねる場面と
水溜まりに自殺を繰り返す人が映る場面ですね

これはシュールなだけでなく
ホラーとしてもゾッとさせられるシーンだと思います

こういう映像の見せ方は上手くて
そこで一気に映像に引き込まれてしまいます


ただ、終盤の穴の中とか牛の首を被った子供達とか
これはちょっとシュールさ強めでチープになってるのは否めません

「犬鳴村」にしろ「樹海村」にしろ
終盤になると表現が大味で
なんか安っぽくなってしまうんですよね…

「樹海村」では終盤にやり過ぎてた感があって
それを踏まえてか本作の終盤は少し控えめでした
それ故に勢いは落ちてた気もします


あと、実は画面に何かが映っている
みたいな映像は日本のホラーらしくて好きです

画面の端に一瞬映るとか
ガラスに別のものが映ってるとか
ん?みたいな場面が多くて不気味さを際立たせています

ちょっと乱発しすぎな気はするけど
デカい音で驚かす
みたいなのを乱発するよりはましかなと思う


ホラー的な表現に関しては前作と同様
怖さが薄いものの魅力を感じるシュールな表現が良かったと思います

 

で、悪かった部分も過去作と同じ
やはりストーリーが雑ですね

ここは進歩してほしいなと思うんですけど
停滞していて1作目から全然改善されません

とは言え
毎回中盤くらいまではいい感じなんですよね
これは本作も同じです

謎が多くミステリアスで
主人公たちがヤバいところに足を突っ込んでいく過程もいいし
意味深なものも散りばめられていて
どんどんと物語に引き込まれていきます

でも、終盤になるとめちゃくちゃ雑
勢いだけのラストスパートです

「樹海村」までは
この勢い任せで誤魔化せてる部分はありましたけど
3作目ともなると
さすがにこのパターンは飽きますかね…

もう少しストーリーで怖がらせてほしいな
という気持ちはあります

村の風習とか
得たいの知れない都市伝説とか
実在の心霊スポットとか

断片的に怖さはあるんですけど
やっぱり上手くまとまってはいないです

ストーリー全体を通すと繋がりが微妙で
いまいち何をやってるかよくわからないと言うか…

怪談話とかは
物語の流れや展開で怖がらせたりしますが
この映画は確実にその部分は欠如してますよね


本作は題材はすごくいいのに
それを生かせてないのがもったいない

例えば
本作は都市伝説の“牛の首”を題材にしてますが

“牛の首”の内容はと言うと
この怪談の内容を知ると呪われるのから知ってる人は誰もいない
という話です

映画でもこの部分を広げれば面白い展開を作れそうなんですけど
結局は“牛の首”の名前を使ってるだけです

心霊スポットに関しても
何故この場所なのか?ということは語られず
なんかヤバい場所
ってだけで終わってる

それぞれの題材が記号的に使われてるだけで
上手く繋げることすら放棄してる

そこがやっぱり本作の面白味に欠ける要因だと思います

閉じた村のヤバい風習
という容器に
“牛の首”や“実在の心霊スポット”とかを
無造作に無理やりぶち込んでるだけなんですよ

だからこそ
最後の方は帳尻合わせで
強引に話を終わせた感じになってるんじゃないでしょうか

終盤の強引さは悪くはないかもしれないけど
これって狙ってるというより
誤魔化しでやってる感じなので
ちょっとズルいやり方ですよね

本当はもっとストーリーを練ることは出来るはず
でも、面倒くさいから放棄した
みたいなね…


その上
勢い任せのわりには
終盤になると説明的な場面が多くなって
中途半端だったりもする
回想シーンとかやたら多いし

いつものごとく感動エピソードもあって
そこでちょっと萎えたり…

感動の場面を無くせとは言わないけど
しつこいことには間違いない

どギツいバッドエンドで終わるのなら
この感動シーンも生きるでしょうが
正直、本作はバッドエンドではあるもののちょっと弱いですしね


まあ、作風自体は悪いとは思いませんし
「樹海村」はその勢い故に面白いとも思ったけど

本作の残念なところは
それに味をしめて全然成長していないところなんですよね

せっかくそこそこヒットしてシリーズが続いていくのなら
新作ごとにアップデートは見せてほしい

このシリーズって改善すべき部分なんて山ほどあって
お世辞にも完成度が高いシリーズとは言えません

100点の作品が出来て
それにあやかった続編を続けるならまだしも
そもそも最初が50点くらいですから

続けるならもっと上を目指してほしいですよ

 

それと、主演のKokiですけど
本作でデビューというわりには
すごく良い演技をしていたと思います

表情とかもすごく良かったし

やっぱりキムタクに似てるので
ちょくちょくキムタクがよぎりますが

 

良く言えばシリーズを通して安定してるのかもしれない
シリーズが好きなら楽しめるとは思います
クロスオーバー的なのもあるし

僕は毎回同じことの繰り返しなので
さすがに愛想をつかしそうです

せめて1つくらい新しいものを見せてほしかった

 


樹海村 [Blu-ray]