何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ドント・ブリーズ2」感想 相変わらず面白い そりゃ犬を殺せば痛い目を見るよ

f:id:kiitsu01:20210823173725p:plain

どうもきいつです


スリラー映画「ドント・ブリーズ2」観ました

盲目の老人の家に忍び込んだ若者たちが思いがけない反撃に遭う恐怖を描いた
「ドント・ブリーズ」の続編
前作から8年後を舞台に
少女と平穏に暮らす老人の前に謎の集団が現れます

製作はサム・ライミが続投
前作で共同脚本を手掛けたロド・サヤゲスが監督を務め
前作と同じく盲目の老人をスティーブン・ラングが演じています

 

あらすじ
盲目の老人の家に強盗が押し入ってから8年後
老人はとある少女を育てひっそりと暮らしていた
ある日、家に謎の武装集団が現れ少女が連れ去ろうとする
彼女をめぐって老人は超人的な身体能力で死闘を繰り広げる

 

感想
前作でやってることとほぼ同じで
見たいものは見せてくれる
でも、違った角度から見せられる物語は
切なくて少し感動すらしてしまいました
それと、やっぱり犬は殺しちゃいけないよ

 

前作がとても面白く
その続編ということで楽しみに観に行ってきました

 

前作はホラーの面が強い作品でしたが
今回はもはやアクション映画でしたね

でも、根本的な部分は全く同じなので
少し不思議な感覚

面白いことは間違いなくて
本作もとても楽しんで観れました

 

まず、この映画は続編ということなんですが
べつに前作を観てなくても理解できる内容です
ストーリーの繋がりはそんなに無くて
前作を知らなくても全然ついていける

ただ、前作を観ているほうが
本作の味わいや深みが違ってくると思います

僕は前作を観てからこの映画を観ることをおすすめします

 

映画の内容の話をすると
やってることは前作とほぼ同じで
ヤバいジジイの家に侵入したら返り討ちに遭う
ってだけのシンプルな内容です

家に押し入った悪人ほうが絶望を味わい
そんな悪人以上にヤバいジジイが暴れ回る
というアイデアはすごく面白いけど

この設定って1度使ってしまうと威力が落ちてしまうと思う

で、本作では全く同じ事を繰り返しているわけなんですが
下手な映画ならパワーダウンした続編になるところを
この映画は全く威力を落とさず
むしろ面白く作られています


この映画の面白いところは
同じアイデアを使い回すことを逆手に取ってるところなんですよね

前作はジジイの家に侵入する強盗目線で物語が繰り広げられて
得体の知れないジジイの恐怖を描いたホラー映画になっていたわけです

しかし、本作の場合は
そんなジジイやジジイに育てられた少女の視点から描かれることにより
戦うジジイを描いたアクション映画になってるんですよ

多少の展開の違いはあるものの根本的には全く同じ
そこを視点の変化だけで全然違う作風にしてしまうのは
なかなか面白いですよね

 

ほぼアクション映画になってはいますけど
前作同様にスリリングで怖い見せ方も多く
ゾクゾクとさせられるシーンもふんだんに盛り込まれています

残酷でグロい場面もしっかりあって
ジジイのヤバさは健在です


ジジイの家に武装集団がやって来てた場面では
家の中を少女が逃げる姿をワンカットで追っていくカメラワークがスリル満点
ここで一気に緊張感が高まって映像に引き込まれます

この緊張感の高まりがあるから
その後のホラー的な演出にはよりビクビクさせられます

犬が襲ってきたりするのは
やっぱり怖いですよね


終盤になると爽快なアクションシーンや
極限状態の戦闘なんかもあって
前作とは違った味わいも楽しめます

前作では無双状態のジジイでしたが
今回は相手の強さもあり結構苦戦を強いられたりもしてました

そんな状況な上
さらに盲目のハンデを背負いながらも
音や振動を頼りに敵を殲滅する強さもちゃんと見せてくれている

寝そべって水の波紋を受けてからの銃撃は
マジでカッコいい
このシーンは痺れました

そんな、盲目なのに最強ジジイな描写は満足度を高めてくれます


そして、何よりも
犬の命を蔑ろにした奴は殺されるべきで
そこはしっかり殺してくれる

犬は殺しちゃいけないって言ってるのにね
殺しちゃうから…
犬を殺す者は殺されて然るべきで
殺される宿命
死亡フラグです

逆に犬の命を大切にする者には祝福がある
それが真理

だから犬の命は大切にしましょう
そういうメッセージです

 

あと、僕は不覚にもこの映画に感動させられてしまいました

明らかにB級な映画ではあるし
ジジイがヤバけりゃ家に来た奴らもヤバいし
善人なんていない殺し合いを見せられる

ジジイなんて前作で許されないレベルのヤバい所業を行ってます

今回も躊躇なく人も殺してしまいますしね
風貌も行いも完全に化け物じみています

ただ、このジジイは悲しきモンスターでもあって
本作ではよりそこにスポットが当てられます

前作の所業があるからこそ
ジジイの贖罪の物語になっている

ジジイはかなりヤバい人間ではあるけど
死んだ娘に対する愛は本物だし
育てているフェニックスへの愛も本物

フェニックスを育てることでジジイの心には変化もあって
今回の事件を経ることでジジイは自分の過ちに向き合います

ジジイの残酷で非情な姿を見た上に
罪を告白を聞いてもなおフェニックスがジジイを選んだのは
そこに本当の愛があったから故で

そんな2人の姿には救いを感じれて
すごくグッときました

最後のフェニックスが自分の名前を名乗る場面では
ジジイ救われてよかったな…と涙してしまう

続編の利点を生かして
物語に深みを生み出していたのは本作の優れた点だと思います


こんなタイプの作品の続編って
若干勢いが落ちて微妙になりがちだけど
本作は続編だからこその面白い映画になっていました

まさか感動させれれるとは思っていなかった

前作を観ているのなら是非観てほしい続編です

 


ドント・ブリーズ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]