何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME」感想 ほぼアクションだけ アトラクションみたいで楽しい

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どうもきいつです


特撮映画「劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME」観ました

2019年から2020年にかけて放送された特撮ドラマ「仮面ライダーゼロワン」の劇場版
新たな楽園を作り上げようと企む謎の男エスに
仮面ライダーゼロワンたちが60分のタイムリミットの中で立ち向かう
「劇場短編 仮面ライダーセイバー 不死鳥と破滅の本」との2本立て上映です

監督の杉原輝昭、主人公の飛電或人役の高橋文哉など
テレビ版でのスタッフ、キャストが再集結しています

 

www.nanimokamogakokkei.com

 

あらすじ
エスと名乗る謎の男が白服の集団と共に
新たな楽園を創造すると宣言する
そして、世界各国で大規模なテロを引き起こす
エスの凶行を阻止するために
飛電或人たち仮面ライダーが立ち上がり
60分というタイムリミットの中で世界を救うために戦いに挑む

 

感想
アクションに振り切っていて最高に楽しめた
はじめからブッ飛ばしてるアクション
胸が熱くなるような展開
ノンストップで突っ走るアトラクションのような映画でテンションがめっちゃ上がりました
テレビ版では見れなかったゼロワンの魅力を存分に味わえた

 

テレビで放送されてた「仮面ライダーゼロワン」は
正直、そんなに面白くなくてあまり好きではありませんでした

今放送されてる「仮面ライダーセイバー」も
個人的にはあまりハマってないし

この映画は観に行くかどうか迷ってた
たまたまちょうどいい時間に上映されてたので観てみました

 

まず、セイバーのほうの話をすると
これは完全にストーリーを捨ててるって感じでした

中身空っぽで
仮面ライダーがただ戦ってるだけの内容

これに関しては否定的な人もいるだろうけど
僕は結構好き

もはや映画というよりも
「仮面ライダーセイバー」のPVですよね

でも、6人の仮面ライダーがみんな活躍してそれぞれ見せ場がありますし
戦ってるだけなんですけど無駄は無かったように思う

「仮面ライダーセイバー」の宣伝にもなってて
テレビで観ていない人も
これをきっかけに興味を持てると思います

 

そして、ここからはゼロワンの話です

ゼロワンのテレビ版はかなり酷い出来だと思っていて
このブログでもかなり否定的なことを書きました

なので、本作にもあまり期待していなかったわけですが

実際に観てみると
すごく面白かったです

この映画の存在で
テレビ版の評価がひっくり返るわけではないですけど
この劇場版が楽しめる作品なのは間違いない


本作も同時上映のセイバー劇場版と同じで
かなりアクションに振り切った内容です

80分の上映時間の大半がアクション
とにかく仮面ライダーがひたすら戦ってる映画

そんな映画なので
ストーリーを重視して観る人からは評価が低いかもしれません

でも、僕はこんな仮面ライダー映画が前から観たかった

仮面ライダーと言えば
子どもだけでなく大人も楽しめるように意識されてる作品が多くて
劇場版も同じくそんな作りの作品が多いと思います

少し小難しい設定だったり深いストーリーだったり
そこが上手くいってることもあれば
悪く作用してることもある

そこを重視することで
アクションが控えめになったり
全体のテンポが悪くなっていることもしばしばある

しかし、本作はアクションがメインでストーリーはかなりあっさり
だからこそテンポがとてもよくて
最初から最後までノンストップのアトラクションのような作品に仕上がっています


冒頭はゼロワンとエデンの戦いから始まりますが
この時点からエンジン全開でアクションをブッ飛ばしています

この始まりで完全に心を鷲掴みにされました

なぜ戦ってるのか全くわからない始まりなんですけども
この入りかたはめちゃくちゃカッコいいと思わされました


その後もゼロワンの活躍だけでは終わらず
他の仮面ライダーもしっかりみんな活躍するし
アクションの見せ方もいろいろバラエティに富んでいて
最後まで飽きずに観れる

最近の仮面ライダーって同じ戦いの繰り返しや
ただ乱戦してごちゃごちゃしてるだけだったりのが多くて
テレビ版のゼロワンもそんな感じでした

でも、本作のアクションシーンは
それぞれの仮面ライダーが特徴を生かすシーンもたくさんありましたし
バイクアクションやCGを駆使したアクションなど
最後までマンネリにならずに楽しんで観ることができる

CGに関しては正直かなりチープな出来ですが
それは仕方ないかなと思う
予算や製作期間に短さなどもあるだろうし
CGまる出しです

まあ、勢いがあるからそれなりに誤魔化せてたとは思います


そして、熱い展開や見せ方もも多くて
これが気持ちを高ぶらせてくれます

特に5人の仮面ライダーの同時変身からの戦闘や
ラストのゼロワンとゼロツーの共闘などは
すごくテンションが上がります

個人的には滅の活躍にとても胸を熱くさせられた
滅が他の仮面ライダーたちと肩を並べて戦ってるだけでも熱くなるんですが

テレビ版では最後まで敵だった滅が
本作では1番ヒーローをやってるんですよ
それが本当に熱い

滅の成長を感じられるというか
テレビ版での滅の葛藤がここで昇華されたような

滅はかなり好きなキャラでしたが
この映画を観るともっと好きになりました

他にもゼロワンでお馴染みの必殺技名がでかでかと出る演出や
それぞれのキャラの掛け合いなんかも
テンション上がるようなものが多かった


てか、テレビ版で見たかったものを
この映画で全部やってくれているんですよね

テレビで観ていて感じたモヤモヤが
この映画で一気に解消されました

 

それと、アクション重視とはいいましたが
ストーリーの見せ方もとても上手いと思います

アクション多めではあるけど
一応ドラマパートもあります

劇場版仮面ライダーって
ドラマパートでダラダラしてテンポが悪くなるパターンがよくあるんですが

本作はドラマパートもテンポがいいです
設定を説明するようなセリフシーンも
上手い具合にキャラの掛け合いでスムーズに入ってきます

それぞれのキャラが
場所は違うけど同時進行で物語が進んでいくという見せ方もよかったと思います

説明不足はかなり多くていまいちよくわからんことも多いですけど
そもそも、この映画にでは細かい設定とかはどうでもよくて
個人的に説明不足はさほど気にならなかったです


他にもギャグシーンの入れ方なんかも上手くて
シリアスな会話シーンにギャグを散りばめるような作りで
ギャグでストーリーが滞ったりもしないんです

アキラ100%の使い方なんて下手すれば大惨事になりかねなほどスベりそうですけど
無理なく馴染んでその上ちょっと面白かった

下手な邦画なんかよりギャグの使い方はとても上手かったんじゃないかと思う


終盤の感動的なシーンはちょっとテンポが悪くなるけど
その後に1番盛り上がるシーンが待ってるので
ここのテンポの悪さはそんなに気にならなかっったですかね
バランスがよかったです


なによりも
タイムリミット60分という設定がめっちゃいい役割を果たしてるんですよね

実際の上映時間は80分ですけど
体感時間は60分
リアルタイムでゼロワンたちの活躍を追いかけてるようで
よりアトラクション感が増してると思います

60分のタイムリミットの中で次々と物語が展開していくので
テンポのよさとスピード感を感じながら
最後までノンストップで観ることができる

時間が少なくなるにつれて
スリルを感じてハラハラさせられて
ギリギリの状況をゼロワンたちと一緒に体験しているような気持ちにもなりました

ベタだけど
タイムリミット直前で敵を倒すのはカタルシスを感じさせられます

 

最高に楽しめたけど不満があるとしたら
ラスボスが小物すぎますかね…
ここがちょっともったいない

こいつ誰だよって雑魚キャラがラスボスですから…

ここは伊藤英明がそのままラスボスだったほうが絶対に盛り上がったはず

伊藤英明の存在そのものがラスボスなのに
そこを存分に発揮してほしかったです

ちょっといい話にしようとしすぎたのかもしれない

 

正直、勢い任せなとこもあって
ツッコミどころも多いです
イズがなんで変身できるんだよ!とか

でも、そんな勢い任せなところが本作の最大の魅力でもあります
この勢いがあってこそのテンポとスピード感
最後までブッ通しで楽しませてくれました

ひたすら戦ってるだけというのは
昭和仮面ライダーに通じるものもある
ある意味、原点回帰な作品かもしれない

最近の仮面ライダー映画と比べても本作はかなり好きな作品でした

 


仮面ライダーゼロワン Blu-ray COLLECTION 1

 

 

ドラマ「今際の国のアリス」感想 日本のドラマもやればできる

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どうもきいつです


サスペンスドラマ「今際の国のアリス」観ました

少年サンデーSと週間少年サンデーで連載されていた
麻生羽呂による漫画「今際の国のアリス」を実写化したドラマ
突如人々が消えてしまった東京23区を舞台に
謎の“げぇむ”に参加させられてしまう者たちの姿が描かれます
2020年12月よりNetflixにて全世界190ヶ国に
同時独占配信されている作品です

監督を務めるのは「キングダム」「いぬやしき」などを手掛けてきた佐藤信介
主人公を演じるのは「キングダム」でも主役を務めた山崎賢人です

 

あらすじ
人生に意味を見つけ出せず憂鬱な日々を過ごすアリスは
親友のチョータとカルベと共に渋谷に繰り出す
そこで突如渋谷の人間が全て消えてしまった
誰もいない街をさまよい
3人は謎の“げぇむ”にクリアするために命を懸けることになる

 

感想
ブッ飛んだB級ホラー映画みたいな内容だけど
チープに見えないクオリティになるようにかなり頑張ってる
日本のドラマでも頑張ればここまでできるんだ
と感心させられました
若干微妙なところもあったけど
最後まで楽しんで観ることができました

 


予告CMを見てすごく気になったので観てみました

原作の存在は知っていましたが
どんな内容なのかもほぼ知らない状態で観ました
なかなか面白くて最後まで一気に観てしまった

日本のドラマはチープな印象がとてもありましたが
本作はそんなイメージを覆すほど
かなり本格的に作られたドラマだと思います

ネット配信のドラマという自由度の高さがあるからこそ生まれたドラマだと思う

テレビドラマでは
こんな作品なかなかできないんじゃないですかね

表現方法もそうだし
時間の尺もそうだし
金銭的にもテレビよりお金をかけれるのかもしれない

原作漫画にしたって
話題の漫画や人気漫画というよりは
ちょっとサブカルよりな作品だし

この漫画を実写化したいという気持ちのもと
このドラマが作られてるような気もします

 

まず、本作の第1話の冒頭シーンがとてもよかった
これだけで一気にこのドラマの世界に引き込まれたし
面白いドラマを作ろうとする意気込みも感じられます
本気でやってやろう!!って気持ちを感じられる

アリスたち3人が渋谷の人混みの中で待ち合わせして
警察から逃げてトイレに隠れ外に出ると街から人が消えてしまっている
という一連の流れなんですけど
ここがホントにすごいなって映像になってます

警察から逃げ出してからトイレを出るまでワンカットの映像で
臨場感がとてもあり全ての人が消えてしまうという異様さがストレートに伝わってくる

日本のドラマでもこんな大規模なことができるんだと
ちょっと感動すらしました

渋谷から1人も人がいなくなるなんて異様な映像が観れただけでも満足度が高い

スクランブル交差点をまるまるセットで作ったとのことですが
それをやってしまうということは
本気でドラマを作ってるんだと思うんですよね

その意気込みだけでこのドラマに対する好感度はとても高いです

 

そして、本作はいわゆるデスゲーム系の作品で
主人公たちが命懸けのゲームに挑み生き残っていく
という内容

デスゲーム系としてはあるあるな話の流れで
そこまで斬新なわけではないんですけど
シンプルだからこそすごく見やすいドラマでもあります

基本的に1つのゲームが1話の中で完結する作りなので
軽い気持ちで観るにもちょうどいい尺です

その上、独特な世界観や設定なので
次の展開が気になり好奇心を掻き立てられて
1話が終わればその次もついつい観たくなってしまいます

最終話付近になってくると続きが気になって
続けて観てしまいました


個人的には
第3話の展開がとてもタイミングがよかったと感じた

ここは湿っぽくてちょっとお涙頂戴な展開ではありますが
第3話というのがちょうどよかった

1、2話でこれをやってたら思い入れが小さすぎるし
もう少し後にやってればあざとすぎる

感動的な演出でありつつ
この世界の残酷さの表現もできてるので
バランスがいいようにも思いました

それにデスゲームでこんなタイプの感動展開はあまり見たことないし
少し斬新にも感じました

 

それにキャストもよかったですね

主演の山崎賢人はよくも悪くも普通で無難な演技をする人ですけど
今回の場合はアリスというキャラクターに上手くその普通さがハマってたと思う

原作はどんなキャラなのかは知らないけど
ドラマではすごく普通で今時の若者って感じです
そんな今時の若者を演じるには山崎賢人がちょうどよかったと思います

いい意味でクセがないと言うか


土屋太鳳なんかも
生真面目そうな雰囲気がキャラとして生きていたと思います

村上虹朗が演じるチシヤもいい感じに鼻についてムカつくしよかった

他にも面白い感じの人たちがたくさんいたので
キャラクターも本作の魅力だと思う

 

そんな感じで
面白い要素がたくさんの
日本のドラマとしてはかなりクオリティの高いドラマだったんですが

だからこそもっと面白くできたんじゃないか?
と思ってしまうところもあります


特に“げぇむ”の内容に関してはちょっと不満
本作のメインでもあるデスゲームが
ちょっとあっさりしすぎで物足りない

もっとすごいどんでん返しがあるのかとか期待してたんですけど
どのゲームも想定内の結末でゲームが終了してしまいます

もう一捻りあればもっと面白くなりそうなのに
って毎回思ってしまってた

ギリギリの状況でスリルがあるのは確かなんですけど
もっと騙し合いとか意外なゲームの切り抜けかたとかを見せてほしかったです

主人公アリスのゲーム内での活躍も弱かった気がしますしね
もっとアリスが能力を発揮してゲーム攻略する姿を見せてほしかった

同じタイプの「カイジ」や「LIAR GAME」なんかの作品は
ゲームの内容でもとても楽しませてくれるので
そんな作品に比べると物足りないのは否めない


あと、もう1つとても気になったのが
回想シーンの多さ

結構どうでもいいような回想シーンが所々に挟まれていて
少しテンポの悪さを感じました

回想が始まる度に話が滞るし
その回想も
何故こいつの回想?
と思ってしまうようなのも多々ある
必要ない回想シーンが多かった印象です

同じような回想を何回も見せられるのもくどかったし

人間ドラマの部分を回想に頼りすぎかなと思いました
ゲームでの立ち振舞いやその時の言動などでも
キャラクターのバックボーンは掘り下げれるだろうし
そっちの方がスムーズにできたと思います


それと最終回
これがちょっとダラダラしてて
最後はあまりピシッと締まらなかった印象です

すごく説明臭くなってました

ここはバッサリと切って
シーズン2に持ち越してもよかったと思います
もっと謎めいたラストでも全然成立したと思います

むしろ、謎が多い方がシーズン2が気になるだろうし
次に引っ張れたでしょうし

唐突に新たなゲームが開催されますって終わりの方がよかったかも

 

そして、これは仕方ないと思いますけど
やっぱりCGはまだ海外の作品に比べるとチープかな…

特に動物はCGとまるわかりでした
夜の街並みもCGっぽかったりしましたし

 

まあ、多少文句も言っちゃいましたが
概ね満足な内容のドラマでした
日本のドラマでもここまでの規模で作れるんだ
と少し感動しました

続きも普通に気になりますし
シーズン2にも期待大です

 


今際の国のアリス(1) (少年サンデーコミックス)

 

 

映画「ワンダーウーマン1984」感想 普通につまらない クソ長い2時間半

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どうもきいつです


アメコミ映画「ワンダーウーマン1984」観ました

全世界で大ヒットした
DCコミックの実写映画「ワンダーウーマン」の続編
DCエクステンデッド・ユニバースの第9作目として作られたアクション大作です
ワンダーウーマンことダイアナの前に新たな敵が立ち塞がります

監督は前作と同じくパティ・ジェンキンス
主演も前作と同じくガル・ガドットが務めています

 

あらすじ
スミソニアン博物館に勤める考古学者のダイアナには
最強の戦士ワンダーウーマンというもう一つの顔があった
そんな彼女の前に実業家マックスが現れる
彼は禁断の力を手に入れ世界の均衡が崩れていくのだった
人類滅亡の危機を防ぐためワンダーウーマンは戦いに挑む

 

感想
あまりにストーリーがつまらなすぎる
ツッコミどころもめっちゃ多いしメッセージもなんか稚拙
期待していたアクションも少な過ぎて拍子抜けでした
ある意味いつものDCEUクオリティ

 

DCEUの新作映画ということで
期待して観に行ってきました

最近のDCEUの作品はなかなか面白いのが多かったので
本作にもかなり期待してた

コロナの影響でハリウッド大作がことごとく公開延期する中で
本作のような映画が公開されものすごく楽しみだったんですよ


でも、実際に観てみると…

ちょっと期待しすぎたのかもしれません

前作の「ワンダーウーマン」はそこそこ楽しめたのもあって
今回もそれなりに楽しめる映画だと思っていたんですが
なんかすごく眠い映画でした

2回くらい寝そうになりましたよ…

 

本作は2時間半とかなり長い映画
でも、こんなに長い映画ですが中身は薄い
結局、この映画は何を伝えたかったのか?

クソ長い2時間半でした

てか、DCEUの映画は毎回長すぎるんだよ

 

まあ、映画の長さは百歩譲って置いておいて
この映画で最も不満なのが
アクションシーンの少なさ
これが本当に納得いかない

2時間半もあるくせに
見せ場のアクションシーンは3つくらい
あとはほとんどダラダラとしたドラマパートで眠くなる

CMや予告で流れているアクションシーンがほぼ全て
それほど極端にアクションが少ないんですよ

個人的には
どんなに内容が薄くてしょうもないストーリーでも
アクションがド派手でテンションが上がる映画なら大好物なんですけど
本作はそういう面白さもほとんどない

アクションが少なくても
すごいアクションを見せてくれれば
それだけでも満足はできますが

そんな数少ないアクションに関しても
別にこの映画だからこその特別なものはなにもない

他のアメコミアクション映画を観れば事足りるような内容なんですよ…

確かにアメコミらしい激しいアクションではあるけど
特別盛り上がるようなものはなくて
やってることも今まで見たことのあるようなものばかり
他のアメコミ映画の方がアクションは面白いと思う

ワンダーウーマンが空を飛んでる姿なんか
すごくチープに見えてしまいました

この少ないアクションシーンを観るために
2時間半とお金を費やすのはちょっともったいないと思った

 

そして
ストーリー、キャラクター、設定、メッセージ性など
それらにセンスがないかな…
脚本が悪い


ストーリーは
ワンダーウーマンことダイアナと
前作で死んだスティーブとの恋愛ストーリーがメイン

それと
不思議な石の力を手に入れたマックスとの戦いが描かれます

そもそも、ダイアナとスティーブの恋愛は前作で十分やってるし
その上、最後は別れなければならないと
ストーリーの流れもほぼ同じ

その恋愛描写もやたらといちゃつくだけと
すごく薄っぺらくてくどいだけ

こういうシーンが無駄に多くて基本的に退屈なんです

2時間半と長い映画だけど
2時間半なければ描けない内容なのかというと
全くそうではなくて
無駄に長いだけの2時間半です

それに敵との決着のつけかたも盛り上がらなくて
最後まで拍子抜けでした

ワンダーウーマンの演説で
人々の良心だよりのご都合主義な結末
終盤の場面は茶番でしかない

比較的評判のいい冒頭のシーンとかも
後の伏線になってるわけでもなく
あれなんだったんだという状態

完成度の高い冒頭のシーンが全く意味をなしてなかった

 

キャラクターはというと
これも酷くて
みんな全然魅力がない

主人公のワンダーウーマンも
前作に比べると最強感が薄くなってるし
内面も彼氏大好きなだけの頭の中がお花畑な女

演じるガル・ガドットが美しいから見映えはよくて魅力的には見えるけど
それに慣れてくると魅力も感じなくなってきます


それに敵も存在感が薄くて戦っても盛り上がらない

黒幕のマックスに至っては
目的がよくわからない

人の願いを叶えまくってるわりに
お前の願いはなんなんだよと…

話が進めばこいつの目的も明確にわかるのかと思いきや
結局よくわからんまま

最後は息子への愛情に気付きハッピーエンドっぽくなるけど
は?って感じですよね

マックスがどこに向かって走ってるのか謎なので
こいつの何が悪なのか
悪役としてどんな存在意義があるのか
そのへんがとてもフワッとしていて
敵としての魅力が全くなかった


あと、ワンダーウーマンと直接戦うバーバラ
こいつもよくわからん敵ですよね

ワンダーウーマンと対になるような位置付けのわりに
いまいち対にもなってないし
願いを叶えたあとにワンダーウーマンに立ちはだかる理由もよくわからん

マックスの思想に賛同してるとかならわかるけどそんな描写もなかったし
恋愛関係といってもそんなに深く感じないし
最後はあっけなくやられるし

こいつはなんだったの?

 

さらに設定もガバガバで
もうちょいどうにかならんかったのかと思う

特に全ての発端である
夢を叶える石

これの設定はホントに酷いと思う

何でも願いを叶えるというチートな石のわりに
スティーブの体は別人として蘇るという
よくわからんことをする

別に体ごと本人でよくない?

別人の体で蘇ることにストーリー上にも意味がなかったし
他人の体であることなんてほぼスルーでしたよ
無意味に複雑な設定にするところにセンスの無さが表れてますよね

願いを叶えた代償に関しても
ルールがいまいち存在しないというか

ワンダーウーマンは力を失う
バーバラは優しい心を失う
みたいに統一感がない

願いの大小によって違いがあるのかとか
願いは一度きりなのかとか
そういうのがフワッとしてて何でもありになってしまってます

てか、マックスの代償はなんだったのか?
寿命?
そのへんももっと明確にしろよ

あと、「願いを取り消す!!」って言ったら全て元通りなのもどうなの?

石のルールがあまりにテキトーで
ご都合主義の塊みたいになってる

 

メッセージ性なんて
欲をかいたら身を滅ぼす
ってことだろうけど

この映画があまりにご都合主義でなんでもありな内容だから
このメッセージも浅はかでくだらないものにしか思えない

願いを取り消せば代償は全てもとに戻るんですからね
そんな映画のメッセージにはなんの重みもないですよ


本当に無駄にクソ長くて
内容は薄っぺらい映画でした

最近のDCEUの映画は面白いものも多かったので期待してましたが
やっぱりDCEUでしたね
せめて「アクアマン」みたいになにも考えなくても楽しめる脳筋アクションの方が
振り切っていて楽しめたかもしれません

最近のDCEUの面白かった作品もギリ面白かったってくらいで
安定感はなかったから当然かもしれない
前作の「ワンダーウーマン」もギリだと思うし

とりあえずDCEUは
上映時間を短くする
そこから始めて

 


ワンダーウーマン 4K ULTRA HD&ブルーレイセット(2枚組) [Blu-ray]

 

 

映画「天外者」感想 三浦春馬が主演じゃなかったら… 大河ドラマのダイジェストみたいな映画

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どうもきいつです


歴史ドラマ映画「天外者」観ました

近代日本経済の基礎を構築した実業家
五代友厚の生きざまを描いた歴史ドラマ
幕末という激動の時代の中で
薩摩藩士の五代が志を共にする者たちと新たな時代を切り開いていきます

「利休にたずねよ」などの監督の田中光敏と脚本の小松江里子が本作でもタッグを務め
主人公の五代友厚を演じるのは三浦春馬です

 

あらすじ
ペリー来航に衝撃を受ける江戸時代末期の日本
薩摩藩士の五代才助は新たな時代の到来を予感し世界に目を向ける
遊女のはるとの出会いをきっかけに
誰もが自由に夢を見ることのできる国を作るため
志を共にする者たちと日本を変えるために奔走する

 

感想
三浦春馬の最後の主演映画ということで感慨深い作品
彼の最後の演技を見せてくれただけでも観る価値のある作品だと思う
ただ、それを抜きにするとかなり微妙な映画です
全体的に幕末ドラマのダイジェストみたいで
全く気持ちが入っていかない映画

 

三浦春馬の最後の主演作品で評判もなかなか良い映画
気になったので観に行ってきました

五代友厚については勉強不足で全然知らず
映画を観る前に軽くネットで調べてから観ました

幕末はいろんな作品の題材になってるし
それなりに重要人物や歴史の流れは知っています
本作は学校の教科書で習うような
大まかな幕末の歴史の流れさえ知ってれば
大体理解できるしストーリーにはついていけると思います

逆に歴史について全然知らなければ
あまりよくわからないかもしれないですかね

最低限の知識さえあれば大丈夫だとは思いますが


まず、本作を観てみて
評判がいい理由ははっきりわかりました
三浦春馬が主演
ただそれだけだと思います

正直言って
主演の三浦春馬以外はかなり微妙な映画

三浦春馬が亡くなって本作が最後の主演映画ということと
三浦春馬の演技が魅力的だということ
それだけが本作の価値だと思います

三浦春馬の演技を見ることができるというだけで本作の存在価値はあるわけで
それだけで満足な人も多くいると思います

でも、それを抜きにしてしまうと
この映画は微妙すぎるかな…

 

とにかくストーリーがちょっと酷いような気がします

幕末ドラマのダイジェストのような作りで
最後まで感情移入もほぼできず
五代友厚とはどのような人物なのかも
さほど深く掘り下げられない

幕末のに活躍した人物1人にスポットを当てた映画なので
その人物を中心にこの時代を掘り下げるような作品を期待していたんですけど
その期待は裏切られたって感じです…


全体的な構成も悪くて
五代友厚の主要エピソードをぶつ切りにして繋ぎ合わせたような
ツギハギみたいな映画なんですよね

シーンが切り替わったと思ったら急に時間が経過していて
前のシーンとの繋がりが悪すぎる

急に逃げてたり
急に龍馬が死んだり
急に五代が結婚してたり

観ている側を放ったらかしで
どんどんと物語だけが進んでいく

何が起きたか理解できない間に
次の展開に切り替わってます

淡々と出来事だけを見せられて
圧倒的にドラマがありませんでした
登場人物の感情や思いが全然描かれていなくて
人間味を感じれない
感情移入があまりできないんですよね

五代もただ完璧な人でしかなくて
観ている側に入り込む余地がない


そして、登場人物の素性や関係性の説明もほぼないので
幕末についてある程度知識がないと本当についていけないと思います

とはいえ、常識レベルの知識さえあれば大丈夫だと思うので
わからないのは自業自得かもしれない


そんな中で描かれる五代友厚の姿は
日本の経済の発展のためいろいろ頑張って奔走した
くらいの描写でかなり薄め

具体的にどんな行動を起こして成し遂げたのか
その辺はそこまで詳しくわかりませんでした

現実的にどうやって人を引き付け動かしたのか
どんな方法論で船を安く入手できたのか
嫌われながらもどう日本経済を動かしたのか
そんな部分はあっさり流してしまってました

ただ熱血漢でカリスマ性があって天才肌
それだけで全部上手くいってるような見せ方なんですよね
だから、史実を基にした現実の話なのに
どこかファンタジーのように感じてしまう

日本の未来を憂い熱い気持ちで行動した人物というのは伝わりましたが
それ以上の深い部分は全く伝わってこなかった

何故そうなったのか
というところが全然描かれていなくて
あまり腑に落ちなかったですね

 

それと、他に気になったのが
キャストが微妙に合ってなかった気がします

三浦春馬が演じる五代友厚はかなりはまり役に思えましたけど
それ以外はちょっと違和感がありました

特にメインの登場人物でもある
坂本龍馬、岩崎弥太郎、伊藤博文は
みんなあまり合っていなかった感じがする

坂本龍馬はなんかエリートっぽい雰囲気がありすぎて違う
変に綺麗すぎると言うか…
泥臭さが足りなかったような…

三浦翔平がシュっとしすぎなんですかね?


西川貴教が演じる岩崎弥太郎は
少し面白いキャスティングで嫌いではないけど
やっぱり岩崎弥太郎ではないですよね
てか、西川貴教ですから

独特な雰囲気で悪くはないけど
歴史上の人物を演じるにはクセが強すぎたのかもしれません


伊藤博文は童顔すぎて子供みたい
森永悠希が可愛すぎる
終盤の髭を生やした姿が違和感ありまくりでした
声も若々しすぎて威厳が全然ない


そもそも、この4人が仲良くすき焼きの鍋をつついているのがすごく違和感
そんなに深い関係性なのか疑問に思った


あと、五代の恋愛描写は全部唐突で
全然ついていけなかった

なぜそんな関係性になったのかはすっ飛ばして
次のシーンになるといい仲になっていたり
結婚していたり

イベントだけを唐突に見せるだけで
肝心の中身は全くないので
気持ちがついていきませんでした

シーンが変わる度に
どういうこと?
って疑問が生まれる

心理描写をもっと丁寧に描いてほしかったです

 

三浦春馬の最後の姿を観れただけでも
価値を感じることができました

だからこそ
最後の映画がこれか…
という嫌な気持ちも生まれてしまった

歴史のダイジェストではなくて
もっと深い部分を見せてほしかったです

この映画では五代友厚の紹介にしかなってない
五代友厚を通して何を伝えたかったのかは全然わかりませんでした

 


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ドラマ「クイーンズ・ギャンビット」感想 王道で熱いストーリー そして、アニャ・テイラー=ジョイ好き

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どうもきいつです


海外ドラマ「クイーンズ・ギャンビット」観ました

「ハスラー」「地球に落ちてきた男」などで知られるウェルター・デイビスによる小説
「クイーンズ・ギャンビット」を原作にしたアメリカの配信ドラマ
冷戦期のアメリカを舞台に
チェスの天才少女の姿が描かれます
2020年10月よりNetflixにて全7話が一挙配信されています

「マイノリティ・リポート」などさまざまな映画の脚本を手掛けてきたスコット・フランクが
脚本と監督を務め
主演はアニャ・テイラー=ジョイです

 

あらすじ
9歳の少女ベスは母親を交通事故で失い養護施設に入れられる
施設で出会ったジョリーン以外の誰とも馴染めなかったベスは
用務員のシャイベルに出会いチェスの手解きを受けることに
腕を上げチェスに夢中になる彼女だが
施設で与えられる精神安定剤にも依存していく

 

感想
王道のサクセスストーリーだけど
熱い展開やカッコいい演出にどんどんと引き込まれていきました
なによりも主演のアニャ・テイラー=ジョイが最高に魅力的

 

主演のアニャ・テイラー=ジョイが好き
ということもあって本作を観てみました

Netflixで配信されているドラマなので
Netflixに入ってさえいれば簡単に見れます

全7話で1話がだいたい1時間前後なので
ドラマとしても比較的見やすい部類だと思う

観ようと思えば全然1日でも観ることができる長さ
それに7話で完結もしてるので
観終えたあともすっきりします

1日では全部観ていませんが
僕も一度観始めたらやめられず
あっという間に最終話まで観てしまいました


本作は日本でもよくあるような
盤上ゲームを題材にした作品で

囲碁なら「ヒカルの碁」将棋なら「3月のライオン」など
世界観やストーリーもそういった作品に似たタイプの作品だと思います
本作の場合はチェスがテーマなわけです

で、そんな作品につきものなのが
ゲームのルールーが理解できなくても大丈夫なの?
という疑問

でも、本作はチェスのルールがわからなくても
面白く観れる作りになってます
むしろ、チェスがわからない人にも楽しめる工夫が凝らされている

なので、ルールを知らないから
という心配はいらない作品です
僕もチェスのルールは全然知りませんけど楽しんで観れました

知ってる方がより面白く観れるとも思いますど


まず、ストーリーですが
これはかなり王道でシンプルなストーリーで

チェスの才能に恵まれた少女が
さまざまな苦悩や困難を乗り越えながら頂点を目指していく
といった内容

チェスという
少し敷居が高そうな題材ですけども
実際にドラマを観てみると
かなりわかりやすいストーリーなので入りやすい

奇をてらった予想外の展開とかは全然ないですけども
こういうのが見たいんだよ
というものをしっかりと見せてくれます

終盤になるにつれ熱い展開が増えていったり
強敵に挑む姿にワクワクさせられたり

何も持たざる少女が
チェスというたった1つの武器だけで
男だけの世界に立ち向かっていく姿が痛快でカッコよくもあります

その中に友情や親子愛などの人間ドラマも
ほどよく散りばめられていいエッセンスになってる

とにかく、シンプルで王道なストーリーではあるけれど
押さえるところはしっかり押さえていて
見たいものはしっかり見せてくれる
なので、全然最後まで飽きないんですよね

特に最終回なんて
気持ちが昂る盛り上がる展開で
最高の最終回だったと思います


それに、ドラマだからこその魅力も存分にあって
映画にはない魅力もある

単純に尺が長くて深掘りできる部分はたくさんあるし

1話ごとのラストで
次の話を早く見たい
と思わせる引っ張りかたもドラマ特有のものですよね

本作も次が早く見たいって気持ちを上手く煽られるので
あっという間に最後まで観させられてしまいました

 

そして、本作の目玉でもあるチェスのシーン
これがとても面白いんですよ

普通にチェスを打つシーンを淡々と見せられると
ルールを知らない人なら退屈になるでしょうけど

本作はそこを退屈させない工夫が凝らされています
退屈どころか
むしろ楽しいシーンになってる

映像の見せ方や音楽の使い方がとても上手くて
PVのような格好よさがめっちゃあるんですよね

ルールはわからんけどチェスカッコいい!!
と思わされてしまいます

このドラマをきっかけにチェス人口が増えたというのもうなずける

テンポよく映像が切り替わっていったり
1つの画面で多面的に映像を見せたり
音楽に合わせたリズミカルな演出だったり

チェスを打つ場面がショーのようにも見えて
いつの間にか
早くチェスのシーンを見せてくれ
と求めてしまってるんですよ

毎回少し演出も違ったりするので
最終回まで飽きずにチェスのシーンを楽しむことができました

 

あと、なによりも
アニャ・テイラー=ジョイがとても魅力的です

彼女の魅力も存分に発揮できているドラマで
そこに大満足です

彼女は少し独特な顔立ちで
ドラマの中でもそこが上手く生きている

14歳から20歳までを彼女1人で演じてるんですけど
それが成り立っているんですよね

彼女の顔が
幼くも見えれば大人っぽくも見える顔で
だから14歳の時は14歳に見えなくもないし
20歳の時は普通に大人の女性にも見える

演技力が高いというのもあると思いますが
実際の26歳という年齢を感じさせないほど
ベスという少女になりきっている

ベスが自信を持つにつれて変化していく様や
酒に溺れて崩れていく変化などもすごくリアルで自然に変わっていくので
フィクションのキャラクターだけど
そんな人間が実際にどこかで生きていたんじゃないだろうかとさえ思わされる

それと、ファッションも魅力的でよかった

単純に60年代のファッションがオシャレでカッコいいというのもあるけど
それを着こなすアニャ・テイラー=ジョイが最高に素晴らしい

オシャレなアニャ・テイラー=ジョイを観れるだけで最高
目の保養です

ベスのファッションの変化で内面の変化を表しているのも
とてもわかりやすかったですし

60年代の街並みやファッション
アニャ・テイラー=ジョイの美しさ
それをカッコよく見せる映像
ビジュアル面でも素晴らしい作品だったと思います

 

ストーリーは面白いですし
映像も美しくてカッコいい

チェスって面白そう
と思わされるチェスの宣伝にもなっている

そして、アニャ・テイラー=ジョイが最高

普通に面白いドラマでした
クオリティも映画と変わらない出来映えで
見ごたえもめっちゃありました

1度観始めたら止まらないかも

 

 

映画「魔女がいっぱい」感想 アン・ハサウェイがなんか面白い

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どうもきいつです


ファンタジー映画「魔女がいっぱい」観ました

「チャーリーとチョコレート工場」の作者
ロアルド・ダールによる児童文学「魔女がいっぱい」を原作に作られたファンタジー映画
恐ろしい魔女たちが企てる計画を
とある少年か阻止しようと奮闘します

監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズなどのロバート・ゼメキス
主演は「プラダを着た悪魔」などのアン・ハサウェイが務めています

 


あらすじ
1960年代
とある豪華なホテルにお洒落で上品な女性たちがやって来た
彼女たちは大魔女と世界中に潜む魔女たちだった
魔女たちは大嫌いな子供たちを動物に変えてしまおうと計画を実行しようとする
しかし、1人の少年がその計画を知ってしまう

 

感想
いかにも子供向けなファンタジー
それなりに楽しめる映画ではありました
でも、やっぱり大人が観ると物足りないかも
それとテンポもちょっと悪かった
ただ、アン・ハサウェイのキャラが妙に面白かったです
子供向けだけどクセも強い

 

ロバート・ゼメキスの監督作ということで
なんとなく気になり観に行ってきました

原作のことは全く知らず
観る前は
児童文学が原作なので子供向けなのかな
という印象だけでした

実際に観てみても
想像どおり子供向けで
クリスマスに家族で観に行く映画としては
ちょうどいい映画かもしれません

ほどよくファンタジーやアドベンチャーをやってるから
子供が観ると楽しい映画だと思う

そのわりには字幕しか上映してないですけど…


それと、少しホラーテイストがあって
それもなかなかよかった

ギレルモ・デルトロが製作に携わっているからか
独特で奇妙なホラーの雰囲気も漂っていて
そこに魅力を感じれる

子供向けにしては若干怖すぎる気もしてしまうけど
ちょっとトラウマになるくらいの怖さが
意外と子供向け映画には向いてるようにも思います

少し怖いくらいが記憶にも残るし
大人になってもこの映画のことを思い出すかもしれない

そういった点で本作は記憶に残る映画なんだと思います

 

でも、やっぱり子供向けで終わってる映画でもある
と言うか
子供目線でもすごく面白い映画にはなってないかも

それなりに面白いけど
爆発的な面白さはなかったです

ストーリーに関してもそんなに捻った内容ではないし
序盤は少しテンポが悪くて気持ちが乗りづらい
そのわりに出来事は全部トントン拍子で無駄にテンポがよすぎたり

子供たちが活躍するよくあるファンタジー映画だけど
あまりワクワクする気持ちにはなりませんでした

特に映画が始まってから本題の魔女との戦いが始まるまでは
やたらと前置きや説明が多過ぎて少し眠くなる

主人公の少年の生い立ちや魔女の説明など
そんなのばかりで
舞台のホテルに到着するまでもなかなか長い
ちょっと長ったらしくてテンポの悪さを感じます


そして、少年たちがネズミに変えられて魔女たちとの戦いが始まると
逆に全てがトントン拍子で進んでいくので
とても物足りなさを感じてしまう

ピンチな状況にも直面しますが
思いの外さらっと解決してどんどんと物語が進んでいきます

もうちょいハラハラドキドキ感がほしい

魔女退治なんかも
かなりあっけなかったですからね…
さすがに魔女弱すぎない?


ラストのオチ
子供たちは人間に戻れずネズミのままというのは
子供向け作品にしては予想外で少し驚いたけど
それ以上の感情は生まれなかったし
そんなにインパクトもなかった


それと、おばあちゃんが病気を患っている描写があったけど
そこが後のストーリーに関わってこなかったのも引っかかる

なにかの伏線だと思ってたけど
結局、特に何もありませんでした


ストーリーに関しては
全体的に雑な気がしました
もう少しストーリーを面白く見せてほしかったですよね

 

そんな感じで
ちょっと文句が多くなりましたけど

個人的に好きな部分も結構あって
そんなに嫌いな映画でもないです

中でもアン・ハサウェイが演じる大魔女は独特な面白さを醸し出していました

この魔女は子供たちから恐れられる畏怖の対象ではありますが
怖いだけでなく変なキャラだったりもします

てか、変な要素の方が強いかも

本作のラスボスで悪いキャラクターではありますが
どこか抜けてたり
しゃべり方が変だったり
怖いビジュアルでさえ少し滑稽

かなりギャグみたいなキャラクターに仕上がっています

とても美人なアン・ハサウェイですけども
愛嬌も兼ね備えてる人だとも思うので
この変なキャラに妙にマッチしてるようにも思えます

それに、アン・ハサウェイがこんな変なキャラを演じている
ということ自体もなんか少し面白い

いつもとちょっと違ったアン・ハサウェイの演技が観れて
そこは満足できました


それと、もう1つ好きなのが
主人公の少年やその仲間の子供たち

この子供たちの異様なほどのポジティブさ
そこに狂気すら感じて好きです

親が死んでずっと悲しんでたような子が
永遠にネズミになってしまうことはすんなり受け入れてしまうという

最後なんて悲しむどころか世界の魔女を全て狩ってやるぞと
めっちゃアクティブ

どういうことだよ

もはや、人間の時よりもネズミになってからの方が生き生きとしてるし
キャラ変わってるし

ネズミになってからはキャラがはっちゃけて
すごく面白いんですよね

ネズミになってからの盛り上がりはとても好きです
このテンションが最初から最後まで続けばかなり好きな映画になっていたかも


あと、おばあちゃんの存在感もとてもよかった
このおばあちゃんが主人公みたいなもんですよ

おばあちゃんがいるおかげで
序盤の退屈な時間もしのげたような気がします

 

全体的に子供向けで
微妙に思う部分も多々ありましたけど
好きな部分もありました

アン・ハサウェイが好きならかなり満足ができる映画だと思います

家族でクリスマスに観に行くファミリー映画としては
それなりに楽しめてちょうどいい

少しのクセの強さも本作の魅力です

 


バック・トゥ・ザ・フューチャー トリロジー 30thアニバーサリー・デラックス・エディション ブルーレイBOX

 

 

映画「トータル・リコール」(1990年)感想 やっぱり好き 全部好き

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どうもきいつです


SF映画「トータル・リコール」観ました

フィリップ・K・ディックの小説「記憶売ります」を基に映画化した作品
地球の植民地となった火星を舞台に
記憶を植え付けられた主人公が
本当の自分を見つけ出すために戦うSFアクション大作
第63回アカデミー賞では特別業績賞を受賞した

監督は「ロボコップ」などのポール・バーホーベンが務め
主演は「ターミネーター」などのアーノルド・シュワルツェネッガーです

 

あらすじ
西暦2084年
地球に暮らす肉体労働者のクエイドは
毎晩、行ったこともない火星の夢にうなされていた
その夢が気になりリコール社の“火星旅行の記憶を売る”サービスを受けることに
しかし、それがきっかけで今の記憶が偽物だったことを知り何者かに命を狙われてしまう
クエイドは真相を求め火星に旅立つ

 


感想
昔の映画でチープな部分は多いけど
今観ても魅力を感じれる面白い映画
映像や世界観のセンスがたまらない
何よりもシュワちゃんが最高に魅力的でした

 

あの「トータル・リコール」が
4Kデジタルリマスターで劇場公開されるということで観に行ってきました

この映画はテレビでは何回も観ていましたが
映画館で観るのは初めて
とても好きな映画だし映画館のスクリーンで観れるってだけで
テンションめっちゃ上がった

そして、やっぱり本作は吹き替えが好きなので
吹き替え版で観ました

 

昔の映画で名作と言われている作品
なので、今さら感がありますけど
やっぱり面白いし好き

何回観てもこの映画はたまりませんね

2012年のリメイクも観てますけど
やっぱこっちの方がいい

どんなに技術が発展してリアルなSF世界を表現できても
過去の映画でチープな本作ではありますが
この映画の魅力は唯一無二で
昔の映画だからこその魅力も存分にある

今の時代だと
こんな映画はなかなか生まれないかもしれない

いろんな意味でこの映画が最高に好きです

 

まず、世界観や造形が素晴らしい

今観ると確かに古くさくて作り物感はとてもあります
でも、まだCGの技術も発展していない上に
極力CGを使わずにこだわりをもって作られた本作は
それだけで魅力的

特殊メイクやセットだからこその味わい深さがあって趣がある

それに、ただチープなだけではなく
いかにリアルに見せるかの工夫もされています

おばさんの中からシュワちゃんが出てくるあの名シーンは
今の時代に見てもすごく面白いしリアルさも感じられる

特殊メイクの造形も
リアルなCGに比べれば作り物っぽくてチープですが
細かく作り込まれた造形は特殊メイクだからこその存在感とリアル感を感じられる
それに絶妙なキモさも最高ですよね
このキモさも特殊メイクならではだと思います


そこから生まれる名シーンも印象的で記憶に残ります

鼻から発信器を取り出すシュワちゃんの顔
おばさんから出てきたときのシュワちゃんのどや顔
記憶植え付け機械に苦しめられるシュワちゃんの顔
なんかよくわからんけど目ん玉飛び出すシュワちゃんの顔

いろいろな特殊効果にシュワちゃんの顔が相まって
より記憶に残るシーンがたくさん

 

そして、背景はセットと合成映像で作られていますけども
これもやっぱり味わい深い

火星の真っ赤な世界
科学が発展した未来の世界だけど
明るさより暗さを感じるディストピアな雰囲気

この時代のSFって感じでめちゃくちゃワクワクさせられます

乗り物や機械などは未来世界ですが
どこかレトロで古くさい

現代のSF映画になれている世代は
これを見てスマホすらない未来世界にゲンナリとするかもしれない

でも、このレトロなSF世界が魅力的なんですよ

未来だけど古くさい
そんな世界ってやはりこの時代だから生まれたのもでもあって
だからこそ味わい深くて魅力を感じる

今の現実の科学技術より劣ってるからリアリティがない
なんて言われてしまえば終わりですけど

僕はこの狭間の世界観が映画の魅力でもあると思うわけです


そして、今まで世界観や造形などを褒めましたけども
なによりも魅力的なのはシュワちゃん

シュワちゃんじゃなければ
この映画をここまで好きにはなれなかった

シュワちゃんの魅力と言えば粗暴さですよね

「プレデター」「コマンドー」「ラスト・アクション・ヒーロー」「バトルランナー」
いろいろとシュワちゃん映画を観てきましたけど
共通してシュワちゃんって粗暴です
ガサツな男シュワちゃんです

どの作品も悪を退治するヒーローのはずなのに
あまりの粗暴さに敵に見えてしかたがない

本作も同じく
シュワちゃんがもはや悪役

そもそも顔が悪人面ですよね
スゲー敵っぽい顔をしてる

なのに正義のヒーローをやってるんですから
絶妙なバランスです

シュワちゃんの言動が完全にギャグにも見えて
笑ってしまうんですよ

偽物とは言え
朝にあれだけイチャイチャしていた妻をぶん殴るわ
タクシーロボット引っこ抜くわ
一般市民を銃撃の盾にして用がすんだらぶん投げるわ

かなり酷いことをしてる
これが主人公で大丈夫か?

終盤の
「これが本物だと思うか」
「そうさ本物さ」
からの高笑い
もう狂気でしかない

やっぱりこんな主人公像を演じれるのはシュワちゃんだけ
それプラス玄田哲章の吹き替えで完璧ですよ

シュワちゃん映画はどうしても吹き替えで観たくなりますよね
もはや字幕の方が違和感あるくらい

本作はシュワちゃんの魅力も存分に堪能できて
最高な映画なんですよ
シュワちゃん無双です


基本的にシュワちゃんが筋肉で全てをねじ伏せ
銃で人を殺しまくるバイオレンスで大味な
めちゃくちゃな映画ではあるんですけども

意外とストーリーも面白かったりします

SFサスペンスとしてスリリングな展開も多くて
ハラハラドキドキしてとても楽しめますし
終盤のどんでん返しも
初見なら意表を突く展開で驚かされると思う

バイオレンスでアホなアクション映画に見えるけど
結構、脚本も練られている作品なんじゃないでしょうか

大味のアクション大作でありながら
原作の知的な雰囲気も損なっていない不思議なバランス

この絶妙な作風も本作の魅力なんじゃないかと思います

 

昔の映画だけど
だからこその魅力がたくさん詰まってる
独特なセンスは格好よくも思えます

レトロなSFを堪能できるし
シュワちゃんの魅力も堪能できるし
個人的に大好物な映画です

そして、やっぱりおすすめは玄田哲章の吹き替え版
これが完璧な「トータル・リコール」

 


トータル・リコール [Blu-ray]